ISID、治験業務効率化を実現する製薬業界向けクラウドサービスの提供を開始―国際共同治験を支える情報基盤として、ドラッグ・ラグ解消に貢献―

株式会社電通国際情報サービス

From: JCN Newswire

2011-08-04 11:00

Tokyo, Aug 4, 2011 - ( JCN Newswire ) - 株式会社電通国際情報サービス(本社:東京都港区、資本金:81億8,050万円、代表取締役社長:釜井 節生、以下ISID)は、米国IntraLinks社の製薬業界向けクラウドサービス「IntraLinks Clinical Solution(イントラリンクス・クリニカル・ソリューション)」の国内での提供を、本日より開始します。

本サービスは、製薬業界における臨床試験(治験)関連情報の交換・共有を安全かつ円滑に実現し、治験に関わる組織全体にわたる情報一元化、プロセス管理、コミュニティ形成を支援します。世界の新薬開発の潮流となりつつある国際共同治験※を支える情報基盤としての機能を備え、我が国の社会的課題の一つであるドラッグ・ラグの解消に大きく貢献するソリューションです。

■背景■

日本では、海外で開発・承認された新薬が、国内での治験・承認を経て医療現場で使用できるようになるまでの期間の差、いわゆるドラッグ・ラグが大きな社会的課題となっています。厚生労働省は2007年に策定した「新たな治験活性化5カ年計画」において、治験にかかるスピード・コスト・質を2011年度までに欧米諸国並みに改善することを目的として、各種の制度改革や治験データのIT化による効率化推進などに取り組んでいます。医薬品医療機器総合機構の試算によると、2006年度時点の日米間ドラッグ・ラグは2.4年、その内訳は治験準備から申請までにかかる時期の差(申請ラグ)と総審査期間の差(審査ラグ)がそれぞれ1.2年となっています。その後、審査ラグは2010年度で0.35年まで短縮されましたが、申請ラグは逆に1.5年と拡大しており、当初の目標達成には至っていません。

一方、世界の新薬開発においては、世界各国で同時に治験を行う国際共同治験が増加しつつあります。国際共同治験は、世界各国で新薬の同時治験・申請・承認を可能とするもので、世界市場での売り上げを最大化できるという製薬企業側のメリットとともに、患者にとってはドラッグ・ラグが無くなるという大きなメリットをもたらすものです。しかし日本は、治験に関わる制度・運用面の特殊性やIT化の遅れ、また治験コストの高さなどから、海外の製薬企業が主導する国際共同治験に参画できないケースが多く、こうした状況もドラッグ・ラグ改善の遅れに拍車をかけています。

治験に関わる様々な環境整備の遅れは、日本の製薬企業の世界市場での競争力強化を妨げる要因にもなっていることから、製薬企業各社は治験業務の効率化を進めることでROI(投資対効果)の向上に努めるとともに、国際共同治験に参画できる体制作りに取り組んでいます。

■「IntraLinks Clinical Solution」の特長■

(1)治験に関わる処理プロセスを自動化し、コスト抑制と期間短縮を実現

治験は製薬会社の依頼により医療機関で行われ、製薬会社に代わって開発業務を行うCRO(開発業務受託機関)や、医療機関の治験業務を支援するSMO(治験施設支援機関)、第三者的な立場から治験を審査するIRB(治験審査委員会)等、様々な組織が関わりながら進められます。本サービスは、こうした関連組織全体にわたってやり取りされる、治験薬情報や安全性情報などの膨大な情報をインターネット上で一元化し、煩雑な処理プロセスを自動化することで、ITと業務プロセスの最適化、一体化をはかり、コスト抑制と期間短縮を実現します。治験業務に特化したワークフロー機能の提供により、施設訪問回数の削減、IRB提出資料や安全性情報配信の電子化等を実現し、コスト抑制と期間短縮に大きな効果を発揮します。前述の申請ラグの短縮にも貢献するソリューションです。

(2)国際共同治験のための情報共有基盤としての機能とサポートを提供

本サービスは、グローバルで9万社以上もの導入実績を誇るIntraLinksサービスの機密情報管理・共有機能をベースとしています。米国公認会計士協会の監査基準書に基づくSAS70 TypeⅡの認証を受けた高いセキュリティレベルを誇り、米国食品医薬品局の定める電子記録・文書に関する規制条例であるFDA 21 CFR Part11に準拠しているほか、7ヶ国語のシステム対応、24時間365日のサポート体制など、グローバルな治験情報共有基盤として必要な機能とサポートを提供します。すでに欧米の代表的な製薬企業が主導する国際共同治験において、本サービスが多数採用されています。本サービスの活用により、日本の製薬企業が国際共同治験に数多く参画することで、日本におけるドラッグ・ラグの解消に大きく貢献します。

■販売目標と今後の計画■

ISIDでは、製薬会社やCRO、SMOを対象に、2013年度末までに40社への販売を計画しています。また今後は各組織におけるIT化支援や業務コンサルティングサービスも順次提供し、日本におけるドラッグ・ラグ解消に貢献するとともに、製薬業界の活性化を支援してまいります。

※国際共同治験:世界の複数の国において同時に実施する治験をいう。世界各国での販売時期の差が極小化し、世界市場における売り上げを最大化できることから、製薬企業のグローバル戦略上不可欠とされている。また患者から見るとドラッグ・ラグが無くなり、治療機会の損失を防ぐことができる。

≪ご参考情報≫

IntraLinksサービスについて

米国イントラリンクス社が提供する、インターネット上で大量のドキュメントを安全かつ効率的に配信するクラウドサービス。米国公認会計士協会の監査基準書に基づく「SAS70 TypeⅡ」の認証を受けた高いセキュリティレベルを誇り、厳格な機密情報管理に十分対応することができる機能を保持している。グローバルで9万社以上もの導入実績を誇るデファクトスタンダードサービスであり、日本でもメガバンクや大手証券会社を中心に多数の企業で採用されている。ISIDは2006年より国内唯一の販売代理店として、本サービスを提供中。

<電通国際情報サービス(ISID) 会社概要>

社名:株式会社電通国際情報サービス(略称:ISID)
代表者:代表取締役社長 釜井 節生
本社:東京都港区港南2-17-1
URL: (リンク »)
設立:1975年
資本金:81億8,050万円
連結従業員:2,204人(2011年3月31日現在)
連結売上額:602億3,200万円(2011年3月期) 
事業内容:1975年の設立当初から顧客企業のビジネスパートナーとして、コンサルティングからシステムの企画・設計・開発・運用・メンテナンスまで一貫したトータルソリューションを提供してきました。IT Solution Innovatorをビジョンとし、金融機関向けソリューション、製品開発ソリューションをはじめ、グループ経営/連結会計、HRM(人事・給与・就業)、ERP、マーケティング、クラウドサービスなど、幅広い分野で積極的な事業展開を図っております。

*本リリースに記載された会社名・商品名は、それぞれ各社の商標または登録商標です。

【製品・サービスに関するお問い合わせ先】

株式会社電通国際情報サービス
ビジネス統括事業部VDR事業推進センター
TEL:03-6713-6167
E-Mail:g-intralinks-mktg@group.isid.co.jp

【本リリースに関するお問い合わせ先】

株式会社電通国際情報サービス
経営企画室 広報担当 李
TEL:03-6713-6100
E-Mail:g-pr@isid.co.jp

概要:株式会社電通国際情報サービス

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