漫画の電子書籍化に最適なソフトウエア 「GT-MangaAuthor」/「GT-MangaViewerEngine」を新開発

電子書籍の世界規格「EPUB3」に対応

富士フイルム株式会社

2012-07-03 13:00

富士フイルム株式会社(社長:中嶋 成博)は、漫画の電子書籍化に最適なソフトウエアとして、電子書籍の世界規格「EPUB3」※1に対応した電子コミック向けオーサリングツール※2「GT-MangaAuthor(ジーティーマンガオーサー)」とAndroidアプリ用電子コミックビュアーエンジン「GT-MangaViewerEngine(ジーティーマンガビュアーエンジン)」を開発しました。7月4日から東京ビッグサイトで開催の「第16回 国際電子出版EXPO」にて公開いたします。

 現在、日本の電子書籍市場には、複数の電子書籍データの規格が存在しており、出版社や配信会社は夫々の規格ごとに電子書籍データを制作する必要があります。また、ユーザーは、スマートフォンやタブレット端末で電子書籍を読む場合、その規格にあった専用ビュアーを端末にインストールする必要があります。世界の電子書籍市場では、電子書籍規格の国際的標準化団体IDPF(国際電子出版フォーラム)が提唱する規格「EPUB」が広く普及しています。「EPUB」の改訂版である「EPUB3」は、大手出版社や流通会社が次々と採用を決めており、今後、日本国内で最も普及することが見込まれています。

「GT-MangaAuthor」は、電子コミックの画像データ※3を「EPUB3」フォーマットの電子書籍ファイルに出力する※4ことができるオーサリングツールです。現在IDPFが公開している「EPUB3」に関する定義書Rendition Propertyに対応した「見開き」、「目次設定」などが可能です。また、「GT-MangaAuthor」を、昨年発売しご好評をいただいている電子コミックのコマ自動検出ソフトウエア「GT-Scan」※5や、画像データ最適化ソフト「GT-Quality」※6と組み合わせれば、電子コミックの制作・配信作業の大幅な効率化とコストダウンが可能です。
「GT-MangaViewerEngine」は、Android端末のビュアーに組み込むことで、「EPUB3」フォーマットの電子書籍を表示可能にするソフトウエアモジュールです。また、「GT-MangaViewerEngine」は、富士フイルムが独自技術で開発したJPEGレンダリングエンジン※7を搭載している為、電子コミックの画像を美しく表示することが可能です。さらに、スマートフォンで電子コミックをコマの流れに沿って表示するトレース表示※8機能を利用できます。タップ操作により、トレース表示時に片手で快適に読み進めることができます。当社では、既存ビュアーを持つ配信会社に対して「GT-MangaViewerEngine」の販売とその仕様開示を本日より行います。

今後富士フイルムは、「EPUB3」に対応した電子書籍制作ツールや、高精細化する端末画面に対応したより美しい画像データを生成するためのソフトウエアモジュールを順次発売いたします。これらの画像処理技術を通じて、電子書籍市場の拡大に貢献していきます。

用語解説

※1 EPUBはHTML5やCSS3などのWeb標準技術をベースにした、電子書籍データの世界標準規格。電子書籍データの国際的標準化団体IDPFが日本語に対応させた「EPUB3」を公開しており、今後日本市場でも普及が見込まれている。
※2 各種情報を編集・統合して、一つのデータにまとめるソフトウエア。
※3 スキャナーでデジタル化した漫画原稿や、制作ソフトウエアからの出力及び製版プロセスから出力される画像データ。
※4 1ページに1枚の画像を割り当てる表示方法であるフィックスレイアウト型での出力。コミック画像データのコマなどを見やすく再配置して表示するリフロー型には非対応。
※5 電子コミックの画像データのコマを検出し、コマの座標等の位置情報(トレース情報)を自動で付与するソフトウエア。
※6 1枚のマスター画像から各種端末に最適化した画像を自動生成するソフトウエア。画質を保ちつつ総データ容量を制御できる。
※7 データを読み込んで、データに付けられた条件や特定のルールに従って適切な形に表現しなおすソフトウエア部品。
※8 スマートフォンの小さな画面でコミックを読む場合、コマ座標等の位置情報(トレース情報)をもとに画面タップの都度コマを進めていく表示方法。

本プレスリリースは発表元企業よりご投稿いただいた情報を掲載しております。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。

【企業の皆様へ】企業情報を掲載・登録するには?

御社の企業情報・プレスリリース・イベント情報・製品情報などを登録するには、企業情報センターサービスへのお申し込みをいただく必要がございます。詳しくは以下のページをご覧ください。

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]