その最初の取り組みとして、東芝ソリューションは、あおぞら銀行のアドバイスを受けながら、これまで得意としてきた事務品質管理ソリューションなどの開発ノウハウ・資産を活かして、オペレーショナル・リスク管理と自店検査等の内部管理の統合サポートソリューションである「QualityGym(R) (クオリティジム)営業店品質アラーム(TM)」を開発します。東芝ソリューションでは、SaaS(*1)版も含め今後3年間で30金融機関様へ販売する計画です。
東芝ソリューションは、これまで内部統制の強化に向けたお客様のニーズに対応し、事務品質管理、規定管理などの事務サポートやオペレーショナル・リスクのインシデント管理、アセスメント管理ソリューション等、多くのソリューションを提供してきました。さらに2011年からは、従来のオンプレミス(*2)型に加え、新たなIT技術を活用したSaaS型でのソリューション展開を開始し、ソリューションの導入・運用面での選択肢も拡充しています。SaaSの活用により、お客様はコンピュータハードとソフトを保有する負担から開放され、導入・運用コストを大きく削減することが可能になりました。
また、東芝ソリューションはオペレーショナル・リスク管理ソリューションであるQualityGym(R)のお客さまにコンソーシアム(*3)の場を提供し、お客様間のデータの共同利用や管理高度化を支援しています。コンソーシアムにはすでに多くの金融機関が参加しており、この取り組みは新たなリスク管理の枠組みとして関係各方面から広く注目されています。
「QualityGym(R) 営業店品質アラーム(TM)」について
今回開発する「QualityGym(R) 営業店品質アラーム(TM)」は、すでにオペレーショナル・リスクのRCSA管理ソリューションとして、オンプレミス型で提供し、複数の金融機関でご採用いただいているMetroCube(R) (メトロキューブ)の改定版です。
RCSA(Risk Control Self Assessment:リスク・統制自己評価)は、業務プロセスなどに内在するリスクを洗い出し(特定し)、そのリスクをコントロール(統制)する手続き等を洗い出して、影響度や発生可能性などにより、リスクの大きさやコントロール強度を評価するアセスメントです。RCSAは業務の統制状況をモニタリング、改善していくPDCAサイクルの中で重要な役割を果たします。
■追加機能のポイント
(1)RCSA機能の強化(リスク、コントロールの特定・評価支援機能)
・RCSAの新規導入・更改を支援するため、お客様のニーズにあわせた評価方法を採用いただける柔軟なテンプレートを用意します。
・リスクとコントロールの特定や評価を支援するため、コンソーシアムで作成される「リスクシナリオカタログ」を取り込み、参加行の知見を活用して単独では構築が難しい網羅性の高いリスク管理を可能とします。
・アセスメント結果を後述する自店検査等の実施項目と連携し、自店検査等の実効性の向上をサポートします。
(2)自店検査機能の追加(リスク、コントロールの検証支援機能)
・自店検査の計画策定、実施、実施状況モニタリング、統括部署への報告等、一連の自店検査に求められる機能を新たに追加します。
・全社的なモニタリングを行うリスク管理部署だけでなく、支店長など営業店の管理者による自店の統制状況の統合的なモニタリングを可能とし、現場からの内部統制強化をサポートします。
■拡張性
・リリース済みの「QualityGym(R) 事務品質アラーム(R)」と本ソリューションを組み合わせることにより、統合的なオペレーショナル・リスク管理体制が構築できます。
■付帯サービス
・QualityGym(R)ユーザコンソーシアムにご参加いただけます。
・自社のリスクシナリオの補完や、将来的なリスク計量化に向けた準備として活用いただける、リスクシナリオカタログ(シナリオ数限定版)を提供いたします。
●導入のメリット
1.システム化によりRCSA、自店検査等の一連の作業の省力化、効率化が図られます。
2.柔軟なテンプレートと、リスクシナリオカタログの活用により、各金融機関のニーズに合わせた、リスクの網羅性が高く実効性のあるRCSAの新規導入、更改が強力にサポートされます。各種損失データ及びRCSA、自店検査結果を活用した重要なリスク・コントロールの洗い出し・評価が容易になります。
3.統括部署主導型や営業店の自主性重視など、各金融機関の判断に応じた自店検査項目の設定方法が採用でき、柔軟な自店検査運営の選択が可能です。実施状況・結果に応じ、実効性改善のための機動的な運営方法の変更も可能です。
4.各営業店での自店検査の統合的なモニタリングにより、現場からの内部統制の強化が図られます。
5.金融機関内の各部署での情報共有が実現し、RCSAや自店検査等の実効性が強化されます。
6.内部統制・リスク管理の強化により、事故・損失等の未然防止・削減が実現できます。
※「QualityGym」、「営業店品質アラーム」、「事務品質アラーム」、「MetroCube」は、東芝ソリューション株式会社の商標または登録商標です。
※本文、図中の商品名または会社名は、各社の商標または登録商標の場合があります。
※あおぞら銀行より本サービス提供にかかる助言を受けるため、アドバイザリー契約の締結を行っております。
このプレスリリースの付帯情報
用語解説
(*1)SaaS(Software as a Service):
必要な機能を必要な分だけサービスとして利用できるようにしたソフトウェア(主にアプリケーションソフトウェア)もしくはその提供形態のこと。「短納期」「メンテナンスフリー」「低コスト」をコンセプトとし、一般にはインターネット経由で必要な機能を利用する仕組み。
(*2)オンプレミス:
情報システムを利用するにあたり、自社管理下にある設備に機材を設置し、ソフトウェアを配備・運用する形態のこと。
(*3) QualityGym(R)ユーザコンソーシアム:
お客様で蓄積された情報と、分析・技術ノウハウとを広く共有することにより、リスク管理の高度化に加えて事務管理高度化を目的として2011年1月に設立。現在14金融機関が参加。
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