AsiaNet 57687
共同 0912(2014.8.29)
【ロンドン2014年8月29日PRN=共同JBN】Roma Numismaticsの9月28日のオークションで80万英ポンド以上の値がつくと予想される古い工芸品が9月1日から27日までロンドンのハノーバー・スクエア20番地で展示される。
これはユニークで高度に重要なビザンチンの金のメダリオンであり、ロンドンに本社を置くオークション会社のRoma Numismatics Ltdの9月のオークションに出されれば、80万英ポンド以上の値がつくとみられている。これは競りに掛けられる1200枚の素晴らしい古代ギリシャ、ローマ、ビザンチンのコインの1つである。このメダリオンはティベリウス2世コンスタンティヌス皇帝の娘であるチャリート王女とビザンチン軍最高司令官ゲルマヌスの大がかりな結婚祝賀の一環として紀元583年のクリスマス当日かその前後につくられた。重さは約100グラム、古代から伝えられてきたことが分かっているメダリオンのなかで最大のものの1つである。
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この偉大な皇帝のメダリオンは初期キリスト教文書に関連するキリストの生涯に関する物語からの注目すべき絵図のシリーズを示しており、その一部は現存しているビザンチンの貴金属芸術品には並ぶものがない。表面はマリアが神の子を授かるというメッセージを天使ガブリエルがマリアに伝える詳細な受胎告知の場面が描かれている。また、訪問と降誕の2つの小さな場面も示されている。裏面は全体が弟子たちの見つめるなかでキリストが昇天する場面に使われている。この金貨は現存するもののなかで最も初期の金に刻まれた受胎告知と昇天の場面だと信じられている。
このメダリオンは多くの類似点があるダンバートン・オークス美術館(米ワシントンDC)の有名なメダリオン、それに現在はクリスチャン・シュミット・コレクション(ドイツ・ミュンヘン)にあるより小型のメダリオンに唯一匹敵するものである。この3点はいずれも同じビザンチン帝国の職人の作品で、極めて短期間に製造されたとみられている。
Roma Numismaticsのオークション・ディレクターであるリチャード・ビール氏は「この信じがたいような作品には、歴史的な視点からだけでなく、デザインに織り込まれた豊かな宗教的象徴性によっても、驚くほどの意味がある。ここに描かれた場面は、キリストの生涯のこれらの重要な瞬間に関するその後のビザンチン、東方正教のあらゆる描写の標準モデルになった。そのためにビザンチン、初期キリスト教芸術の分野で極めて重要である」と語っている。
▽問い合わせ先
Richard Beale
info@romanumismatics.com
+44-(0)20-3178-2874
ソース:Roma Numismatics
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