大和ハウス工業株式会社
代表取締役社長 大野直竹
大阪市北区梅田3‐3‐5
中部エリア初 戸建住宅間の「電力の融通」を目指すスマートタウン
「(仮称)スマ・エコ タウン 豊田柿本」を開発します
大和ハウス工業株式会社(本社:大阪市、社長:大野直竹)は、愛知県豊田市が進める「市有地売却に係るプロポーザル事業」の事業提案に応募し、審査の結果、2015年2月6日(金)、買受人に選定され、3月18日(水)、豊田市と不動産売買契約を締結しました。
今後、当社は「(仮称)SMA×ECO TOWN(スマ・エコ タウン)豊田柿本」として、21戸の戸建住宅と2棟(12戸・15戸)の賃貸住宅を分譲します。
豊田市は2009年1月、内閣府より「環境モデル都市」の認定を受け、家庭や地域全体のエネルギー利用の最適化を推進しています。
今回当社が買受人に選定された豊田市の「市有地売却に係るプロポーザル事業」では、当社が開発・販売し、そこに住まう住宅のオーナー様がエネルギーを無理なく・無駄なく・快適に使用することができる仕組みを取り入れ、まちのCO2排出量削減とエネルギーのピークシフト・ピークカットを実現するスマートタウンを目指しています。
当スマートタウンの特長として、中部エリア初の取り組みとなる戸建住宅間の「電力の融通」をはじめ、全ての住戸に太陽電池とリチウムイオン蓄電池(6.2kWh)を組み合わせたハイブリッドシステム(※1)、HEMS(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)(※2)を搭載するとともに、まち全体のエネルギーの見える化システム「SMA×ECO クラウド」や調整池の上部に太陽光発電システムを導入することで、ネット・ゼロ・エネルギー・タウン(※3)を計画しています。
今後も当社は、全国でエネルギー自給ができるまちづくりを目指すプロジェクト「SMA×ECO PROJECT」を展開し、低炭素社会の実現に取り組みます。
※1.太陽電池と蓄電池のパワーコンディショナーを一体化し、平常時も停電時も電力を安定供給するシステム。ハイブリッドパワーコンディショナーとリチウムイオン蓄電池ユニットはエリーパワー株式会社製。
※2.ICT 技術の活用により、人に代わって住宅のエネルギー管理などを支援するシステムのこと。
※3.住宅の躯体・設備の省エネ性能の向上、再生可能エネルギーの活用等により、年間での一次エネルギー消費量が正味(ネット)でゼロまたは概ねゼロとなる街のこと。賃貸住宅部分は除く。
●ポイント
1.中部エリア初 戸建住宅間の「電力の融通」を目指すスマートタウン
~全戸に太陽電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステムを導入~
2.エネルギー自給住宅をモデルハウスとして一般公開
3.パッシブデザイン・電気自動車の充電ステーション整備による省CO2対策
4.団地管理組合を設立 ~住民によるまちを運営~
1.中部エリア初 戸建住宅間の「電力の融通」を目指すスマートタウン
~全戸に太陽電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステムを導入~
「(仮称)SMA×ECO TOWN 豊田柿本」では、2016年に実施される電力小売り自由化を見据え、大規模なシステムやランニングコストを必要とせず、他のまちでも街区単位で実現できる「電力の融通」の仕組みを、中部エリアで初めて、一部の街区内(戸建住宅3戸・スマートステーション(※4))において導入する予定です。
電力会社から電力小売り事業者が一括受電を行い、特定の住戸(3戸)へ電力を供給。発電した電力については、その街区内(3戸)で電力を融通します。
また、街区内で余った電力は、電力小売り事業者が買い取り、一括して電力会社へ売電します。
あわせて、全ての戸建住宅に太陽電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステムとHEMS、EV・PHV充電用コンセントを採用し、光熱費・CO2排出量を大幅に削減します。
さらに、賃貸住宅にも太陽光発電システムやリチウムイオン蓄電池を設置し、共用部分のエネルギーのピークシフトを行います。
※4.調整池上部の太陽光発電システムで発電した電力や防災倉庫内に設けるリチウムイオン蓄電池で貯められた電力を、EV(電気自動車)充電器や防犯灯(街路灯)へ供給するステーション。
(1)太陽電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステム
当スマートタウンでは、鉛蓄電池やニッケル水素蓄電池と比べて、長寿命で充放電効率が高いリチウムイオン蓄電池と太陽電池を組み合わせたハイブリッドシステム「POWER iE 6 HYBRID(パワーイエ・シックス・ハイブリッド)」(6.2kWh・太陽電池と合わせて出力5.5kW)を全戸に採用します。
太陽電池とリチウムイオン蓄電池のパワーコンディショナーを一体化することで、「創る→蓄える→使う」というエネルギー制御を効率的に行うことが可能となります。
また、エネルギー価格の変動による家計への影響を低減することもでき、自然災害などによる停電の際には、ライフラインに依存しない「万一の時も安心な電力源」としても期待できます。
戸建住宅に設置する太陽電池は、各戸でネット・ゼロ・エネルギー・ハウスを達成できる容量を設置予定です。
(2)HEMS
HEMSは、太陽電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステムなどの設備と連携させ、家庭内のエネルギーを見える化できる当社オリジナルのホーム・エネルギー・マネジメント・システム「D-HEMS 3(ディー・ヘムス・スリー)」を全戸に採用します。
●「D-HEMS 3」で確認できるエネルギー
・太陽光発電システムで創られる電力量
・リチウムイオン蓄電池の充放電量
・家庭内の電力量
・ガスの使用量
・水道の使用量
●まち全体のエネルギー見える化の導入
各戸からデータを収集し、まち全体のエネルギーが見える「SMA×ECO クラウド」を導入します。当スマートタウンにお住まいのオーナー様は、パソコンやタブレット、スマートフォンにより、まち全体のエネルギー利用状況や履歴を見ることができます。また、当社が開発した全国のスマートタウン(※5)とエネルギー利用状況を比較することもでき、省エネの意識付けを図ります。
※5.大阪府堺市、神奈川県相模原市、三重県桑名市で開発(一部開発中)した当社のスマートコミュニティのエネルギー利用状況を比較できるもの。
(3)電気自動車充電用コンセント
これからのEV(電気自動車)やPHV(プラグインハイブリッド車)などの普及を見据え、全戸にEV・PHV電気自動車充電用コンセントを設置します。
(4)高効率給湯器、LED照明など省エネ設備
全戸にヒートポンプ給湯器(エコキュート)または燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)を標準採用。また、住戸の照明(居室の主照明・玄関・廊下・トイレ・ウォークインクローゼット・台所等)の一部には、LED照明を採用します。
2.エネルギー自給住宅をモデルハウスとして一般公開
「(仮称)SMA×ECO TOWN 豊田柿本」のモデルハウスは、大容量の太陽電池とリチウムイオン蓄電池を組み合わせたハイブリッドシステム、「D-HEMS 3」の採用に加え、断熱仕様を向上させることにより、空調負荷低減に努めます。
また、当モデルハウスは、LED照明などの省エネ機器を採用し、エネルギー消費量を削減することで、夏季や冬季の空調使用時期でも、エネルギーの自給自足ができる住宅とします。
なお、当モデルハウスは、建物竣工から一年間一般公開し、住宅性能や設備仕様に加え、エコなライフスタイル等についても提案し、エネルギー自給住宅の普及を目指します。
3.パッシブデザイン・スマートステーションによる省CO2対策
「(仮称)SMA×ECO TOWN 豊田柿本」では、「風・太陽・水」といった自然エネルギーを最大限活かす工夫により、低炭素タウンを目指します。
各戸には、エアコンなどの空調機になるべく頼らず、自然エネルギーを上手に利用できるパッシブデザイン(※6)を採用。風通しの良い場所にリビング、ダイニングを配置する予定です。
あわせて、各戸の雨どいには雨水タンクを設置します。庭木の散水に利用することにより、水道料金を抑えることができます。
加えて、調整池の横にはスマートステーションを設け、調整池上部の太陽光発電システムで創られた電力やリチウムイオン蓄電池で貯められた電力を、EV(電気自動車)充電器や防犯灯(街路灯)へ供給します。
※6.自然エネルギーを最大限利用した建築デザインのこと。
4.団地管理組合を設立 ~住民によるまちを運営~
「(仮称)SMA×ECO TOWN 豊田柿本」では、スマートステーションなどの共有物の管理運営等を行うため団地管理組合を結成し、オーナー様自らがまちの運営に携わることで、主体的に美しいまちなみを維持・保全し、豊かなコミュニティの形成も目指します。
さらに、協定などにより良好な景観形成と保全を行います。街区内の植栽については、専門家から植栽の手入れの手法を伝授する「ガーデナー講習会」を実施する予定です。住民自らが植栽の手入れをすることで、まちと住まいへの愛着を育むことができます。
あわせて、本分譲地では無電柱化とすることで、美しい街路空間を形成します。
5.防犯・災害時への配慮
防犯面では、街区内での犯罪抑止のため、外周道路からの進入箇所に防犯カメラを設置するとともに、LED照明の防犯灯(街路灯)を設置します。
特に賃貸住宅には標準で24時間駆け付けサービス付きのホームセキュリティシステムを装備します。また、敷地セキュリティ、建物セキュリティ、住戸セキュリティといったエリア別の防犯設計を行うことによって、二重三重の安全性をご入居者に提供することができます。
防災面では、災害時に活用する用具を保管する防災倉庫をスマートステーションに設置しますあわせて、災害によりライフラインが一時的に断たれた場合に備えて、調整池上部の太陽光発電システムやスマートステーションの電力を非常用電力として利用することもできます。
■今後のスケジュール(予定)
2015年4月 豊田市より土地の譲受(土地引渡し)
2015年8月 造成工事着手
2016年2月 造成工事完了
2016年3月 戸建住宅建築工事開始
2016年5月 戸建住宅販売開始
2016年6月 モデル棟展示開始(1年間)
2016年7月 引渡し・入居開始
2016年12月 入居完了
■事業概要
事業名称 「(仮称)SMA×ECO TOWN(スマ・エコ タウン)豊田柿本」
所 在 地 豊田市柿本町2丁目37番1 他
交 通 名古屋鉄道「豊田市駅」より名鉄バス「豊田東新町」まで9分
バス停下車徒歩8分
開発面積 6,910.23m2
売 主 大和ハウス工業株式会社
施 工 大和ハウス工業株式会社
販売開始日 2016年5月頃予定
入居開始日 2016年7月頃予定
総 戸 数 戸建住宅21戸・賃貸住宅2棟(12戸・15戸)
戸建住宅の販売価格 未定
■「SMA×ECO PROJECT(スマ・エコ プロジェクト)」
◎第一弾
【発表時期】2011年10月
【分譲地名】「スマ・エコ タウン 晴美台」
【主な取り組み】
・日本初のネット・ゼロ・エネルギー・タウン
・全戸に太陽光発電システム・HEMS・家庭用リチウムイオン蓄電池・EVコンセントを導入
・まち全体のエネルギーの見える化や集会場の屋根や地下式の調整池上にも太陽光発電システムを設置
【所在地】大阪府堺市
【戸数】65戸
◎第二弾
【発表時期】2012年9月
【分譲地名】「スマ・エコ シティ 相模原 光が丘エコタウン」
【主な取り組み】
・当社初の住・商一体型のスマートコミュニティの開発
・全戸に太陽光発電システム・HEMS・家庭用リチウムイオン蓄電池・EVコンセントを導入
【所在地】神奈川県相模原市
【戸数】127戸
◎第三弾
【発表時期】2012年12月
【分譲地名】「スマ・エコ シティ 吉川美南」
【主な取り組み】
・ネット・ゼロ・エネルギーハウスを含む環境配慮型のまちづくりを推進
・戸建住宅・分譲マンション・賃貸住宅の複合開発
【所在地】埼玉県吉川市
【戸数】270戸
◎第四弾
【発表時期】2013年4月
【分譲地名】「スマ・エコ シティ つくば研究学園」
【主な取り組み】
・全戸に太陽光発電システム・HEMS・家庭用リチウムイオン蓄電池・EVコンセントを導入
・HEMSで計測したエネルギー情報を利用して、光の色の変化や音で知らせてくれる
コミュニケーションロボットを、一部分譲住宅で導入
【所在地】茨城県つくば市
【戸数】175戸
◎第五弾
【発表時期】2014年2月
【分譲地名】「スマ・エコ タウン 陽だまりの丘」
【主な取り組み】
・日本初 街の太陽光発電所(約100kW)の売電収益を戸建住宅のメンテナンス等に活用
・全戸に太陽光発電システム・HEMS・家庭用リチウムイオン蓄電池・EVコンセントを導入し、
ネット・ゼロ・エネルギー・タウンを実現
【所在地】三重県桑名市
【戸数】66戸
※当該内容は、プロポーザル提案時点のものであり、今後の開発協議等により変更になる場合がございます。
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