統計数理研究所とSAS Institute Japanが共同でビッグデータ分析の研究基盤、 ビッグデータ イノベーション ラボ(BIL)を設立

SAS Institute Japan株式会社

From: Digital PR Platform

2015-08-06 17:00


大学共同利用機関法人情報・システム研究機構 統計数理研究所(所在地:東京都立川市、所長:樋口知之)と、SAS Institute Japan株式会社(所在地:東京都港区、マネージング・ディレクター:サム・チョウ (Sam Cho)、以下 SAS)は、企業や公共団体がビッグデータを活用するための実践的研究の場として、ビッグデータ イノベーション ラボ(BIL)を共同で設立します。

多くの企業や公共団体がビッグデータを活用し価値の創出を模索・検討しているなか、実際に活用し成果を出すに至っている組織はいまだ限定的です。その原因として、以下のような問題により、はじめの一歩を踏み出す場面で大きな壁があることがあげられます。

・ビッグデータの活用を開始するためには、投資の根拠となる効果の実証が必要となるが、そのためのデータ蓄積および計算資源などの準備に多大なコストがかかる
・ビッグデータを分析し成果を創出するための人的資源が圧倒的に不足している
・組織が保有するデータと人材のみでは創出される価値が限定的になりがちだが、データ科学に関する高度な知識とビッグデータをハンドリングできるような環境を提供、支援する組織や場が存在しない

このような状況を踏まえ、統計数理研究所とSASは、従来から統計数理研究所に設置されている統計思考院(*1)のビッグデータ解析の研究基盤を拡張し、統計思考院内に共同でビッグデータ イノベーション ラボ(BIL: Big Data Innovation Lab)を設立することに合意しました。BILは、2015年9月に取り組みを開始する予定で、一般企業をはじめとした様々な組織に、ビッグデータを活用するための実践的研究の場を提供することをミッションとします。BILによって、統計数理研究所が得意とする複雑・不確実な現象を対象とした、アナリティクス・スキルを活用した高度な数理モデル開発と、SASが提供するHPA(ハイパフォーマンスアナリティクス)やビッグデータ分析基盤を融合することで、課題解決を依頼される企業および公共団体の研究課題、特に研究初期段階の概念実証、POC(Proof Of Concept)の成果創出を加速します。BILによって、医療健康、エネルギー、インフラ、モビリティーなどビッグデータが継続的に創出される企業、公共団体の課題解決に一体となって取り組みます。

統計数理研究所では、データ解析のためのインフラストラクチャとして大規模で複雑なデータから有益な情報を抽出するためにスーパーコンピューター、クラウドシステム等の計算資源を保有しています。この計算資源を従来の大規模計算手法とは異なる性質を持つビッグデータ解析のために活用するには、分析者が簡単にビッグデータを取り扱えるソフトウェアが不可欠です。そこでBILではSASが実現した最新の分析アルゴリズム、機械学習処理を高速で実行するためのビッグデータ分析に特化したビジュアライゼーション及びインメモリ・アナリティクス技術およびHadoopクラスター上での分散並行処理を基盤とする最適なソフトウェアをBILに提供し研究者と企業のミッション達成を支援します。

また、BILの取り組みは、企業から派遣される人材を訓練するなど、ビッグデータ分析の人材育成における実践的な教育の場としても位置付けられ、不足するアナリティクス人材の育成にも貢献していきます。SASは独自に推進する、アナリティクス人材育成のための広範囲の高等教育イニシアチブ、SAS(R) Analytics U(*2)の一環としても、BILによる人材育成活動を支援していきます。

(*1)統計数理研究所 統計思考院: (リンク »)
統計数理研究所における人材育成・統計思考力育成事業の各プログラムの企画・実施の母体となる組織です。大規模データを活用したモデリングや研究コーディネーションなど大規模データ時代に求められる統計思考ができる人材(T型人材、モデラー、研究コーディネータ等)を共同研究の現場で育成します。
(*2) SAS(R) Analytics U: (リンク »)
SASソフトウェアの一部無償提供、大学とのパートナーシップ、ユーザー・コミュニティ開設など、アナリティクス人材育成のための広範囲な高等教育イニシアチブの総称です。

<統計数理研究所について>
統計数理研究所は昭和19年に文部省直轄の研究所として設置され、統計数理研究の中心的な研究機関として、その発展のための先駆的役割を果たしてきました。昭和60年に国立大学共同利用機関として改組され、平成16年からは大学共同利用機関法人情報・システム研究機構の一員となり、共同利用を推進する立場として、研究所内外の研究者の交流の場を提供しながら、統計科学の理論と応用における多面的な発展に寄与しています。これまで極めて広い分野の研究者に開かれた研究所として、国内はもとより国際的にも多種多様な共同研究活動を飛躍的に発展させ、世界をリードする成果をあげてきました。また、総合研究大学院大学の基盤機関として、若手研究者の育成に取り組みながら、一般社会人等を対象とする統計科学の知識や技術の普及活動や国際的な研究協力・交流促進の機能を果たすよう積極的に努力しています。
( (リンク ») )

<SAS Institute Inc.について>
SASは、ビジネス・アナリティクス・ソフトウェアとサービスのリーディング・カンパニーであり、ビジネス・インテリジェンス市場においても最大の独立系ベンダーです。SASは、革新的なソリューションを通じて、70,000以上の顧客サイトに、パフォーマンスを向上し、より正確で迅速な意思決定を行う支援をしています。1976年の設立以来、「The Power to Know(R)(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。本社:米国ノースカロライナ州キャリー、社員数:Worldwide約1万3千名、日本法人約250名( (リンク ») )
SAS Institute Japanは、多くのお客様とパートナー企業に支えられ、日本において30周年を迎えることができました。「これからもAnalyticsでイノベーションを」を合言葉に、日本のアナリティクス市場の深耕を図り、日本の企業や社会に貢献してまいります。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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