ウインドリバー、コスト効果の高い仮想CPE導入を加速するNFVプラットフォームを発表

ウインドリバー株式会社

2016-02-15 13:00

ニュースハイライト
・Titanium Server CPEプラットフォームにより、サービスプロバイダは、フルキャリアグレードの信頼性を備えた、小回りのきく新たな2サーバ構成によって、設備投資コストと運用コストを最大限に削減できます。
・Titanium Serverポートフォリオの強化により、VNF(Virtual Network Function)のパフォーマンスを高速化するとともに、拡張性を向上し、コミッショニングを簡素化します。
・ウインドリバーはMobile World Congress 2016で、Titanium ServerとTitanium Server CPEをベースにした、お客様とパートナー企業によるソリューションを展示します。

2016年2月9日、カリフォルニア州アラメダ発 - モノのインターネット(IoT)向けソフトウェアを提供する世界的なリーダー、ウインドリバーは、仮想宅内機器(vCPE)などのNFV(Network Functions Virtualization)先行ユースケースの導入を加速できる、新たなプラットフォーム「Wind River Titanium Server(TM) CPE」(*1)を発表しました。加えて、Titanium Serverポートフォリオ(Titanium Server、Titanium Server CPE)を強化し、パフォーマンスの高速化、拡張性の向上、コミッショニングの簡素化を図りました。Titanium Serverポートフォリオは、通信ネットワークに必要なキャリアグレードの信頼性を実現する、商用NFV基盤向けソフトウェアソリューションから構成されています。

CPEアプリケーションは、運用コストの大幅な削減を可能にする先行ユースケースとして期待されています。従来、個々の物理アプライアンスとして実装されていたCPE機能を仮想化することで、コンピュートリソースの使用が効率化され、サービス展開の迅速化が進むほか、遠隔にある機器の更新や保守管理に要する「保守要員の派遣」が不要になり、運用コストが削減されます。このような運用コストの削減は、vCPE機能が顧客構内のサーバ、サービスプロバイダの通信設備(PoP)、集中管理データセンターのいずれで提供される場合でも実現できます。インテリジェントなネットワークの仮想化がもたらすメリットは明白で、今後もサービスプロバイダは、vCPEや他のソフトウェア定義型クラウドテクノロジのようなNFVユースケースを増やし、ネットワークの変革を推進していきます。

Titanium Server CPEプラットフォームを利用すると、仮想ビジネスCPE(vBCPE)のような、コストに敏感なNFVアプリケーションを、わずか2台のサーバで展開できます。各サーバはコンピュート、コントロール、ストレージの各機能をフルキャリアグレードで実行しながら、クラストップレベルのVNFパフォーマンスを実現し、サーバ当たりのサポートユーザ数を最大化することで、運用コストを最大限に削減します。同時にTitanium Server CPEは、フルキャリアグレードのvBCPEサービス稼働時間の維持にも有効です。サービスダウンタイムによって生じるSLA(サービスレベル・アグリーメント)違約金が収益に与える影響を、最小限に抑えることができます。

ウインドリバーのネットワーキングソリューション・商用オペレーション担当バイスプレジデント、ポール・セニシンは次のように述べています。「vCPEのようなユースケースが、運用コストの大幅な削減やサービス展開の迅速化を可能にする、NFVの先行アプリケーションとして登場しています。サービスプロバイダは現時点で実現可能なNFVの利点やビジネスチャンスの評価を進めています。ウインドリバーは、通信業界が新規サービスを展開し、コストを最小限に抑えながら、ビジネスクリティカルなサービス向けにキャリアグレードの信頼性を維持できるソリューションを提供しています」

Titanium Serverポートフォリオの最新版には、以下の新機能が追加されています。
・CPUの動的スケーリング
・システム拡張性の向上
・最新の高性能NIC(ネットワークインタフェースカード)のサポート
・仮想スイッチパケットトレース用ツール
・「QinQ」トンネリングのサポート
・すべてのインタフェースでのIPv6サポート
・バルクプロビジョニングと自動デプロイ機能
・ハードウェアアクセラレーションデバイスへのVNFアクセスのサポート(インテル(R) Communications Chipset 8925~8955シリーズなど)

Titanium Server CPEの発売は、ウインドリバーが取り組むvBCPEソリューションに続くものです。先頃発表した多機能vBCPE向けリファレンスデザイン(*2)は、NFVソフトウェアパートナー企業であるブロケード社(*3)、チェック・ポイント社(*4)、InfoVista社(*5)、Riverbed社(*6)との協業により開発されました。この4社は、Wind River Titanium Cloud(TM)(*7)エコシステムの参加メンバーです。同エコシステムは、Titanium Serverポートフォリオを基盤に最適化された相互運用可能な幅広い標準ソリューションを提供し、NFV基盤を導入するサービスプロバイダや通信機器メーカーが、市場投入までの時間を加速できるように支援します。

ブロケードのソフトウェアネットワーキング事業製品管理担当バイスプレジデント、マイケル・ブッション氏は次のように述べています。「vBCPE向けリファレンスデザインの提供で、ウインドリバーと協業できたことを喜ばしく思っています。Brocade 5600仮想ルータは、Titanium Server CPEプラットフォームの高速仮想スイッチを利用することで、クラストップレベルの仮想ルーティング性能の実現を目指しています。vBCPEの加入者収容数全体を最大化し、New IPで発展するための鍵になります」

通信業界はTitanium ServerポートフォリオをNFV基盤プラットフォームに使用することで、エンタープライズネットワークでは一般的となっている迅速なサービス展開と通信ネットワークに課せられたキャリアグレードのアップタイムや信頼性といった2つのメリットを得ることができます。キャリアグレードのWind River Linux、リアルタイムKVM、OpenStack(R)、インテル(R)データプレーン開発キット(インテルDPDK)などのオープンスタンダードをベースに、インテルアーキテクチャに最適化されたTitanium Serverポートフォリオは、高パフォーマンスとキャリアグレードの信頼性を実現します。

Titanium ServerとTitanium Server CPEは、Mobile World Congress 2016でインテルブースHall 3 Stand 3D30のほか、パートナー企業の各ブースで展示されます。Mobile World Congressのウインドリバーの詳細な出展内容については、こちらをご覧ください。 (リンク »)

NFVがもたらすビジネスチャンスや課題と、IoTコネクティビティのためのバックボーンへと繋がるネットワークの変革にウインドリバーがどのように対応しているかについては、こちらでご覧いただけます。
(リンク »)
Titanium ServerとTitanium Server CPEは、IoTの進展を可能にするWind River Helix(TM)製品ポートフォリオの構成要素です。

*1: (リンク »)
*2: (リンク »)
*3: (リンク »)
*4: (リンク »)
*5: (リンク »)
*6: (リンク »)
*7: (リンク »)

■ウインドリバーについて
ウインドリバーはインテルコーポレーション(NASDAQ:INTC)の完全子会社であり、モノのインターネット(IoT)向けソフトウェアを提供する世界的なリーディングカンパニーです。ウインドリバーは、1981年からエンベデッドデバイス向けソフトウェアを提供するパイオニアであり、そのテクノロジは20億を超える製品に使用されています。ウインドリバーは、業界でも屈指の包括的な組込みソフトウェアポートフォリオを有しており、ワールドクラスのプロフェッショナルサービスおよびサポートを提供し、さらにこれらは広範なパートナーエコシステムに支えられています。テクノロジと専門性を提供することで、安全、セキュア、そして信頼性に優れたインテリジェントシステムの革新とデプロイを支援します。
(リンク »)

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*Wind Riverは、Wind River Systems, Inc. および同社の関連会社の商標または登録商標です。記載されているその他の商標は、各所有者に帰属します。
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