SAS(R)、IFRS 9新会計基準対応に取り組む金融機関を支援

SAS Institute Japan株式会社

From: Digital PR Platform

2016-11-17 11:00


*2016年11月8日にローマで開催されたカンファレンス 「Analytics Experience」で発表されたプレスリリースの抄訳です。

ローマ「Analytics Experience」発

変化し続ける企業コンプライアンスや財務会計基準に対応するため、金融機関では財務部門とリスク管理部門の垣根を取り払うことが急務になっています。アナリティクスのリーディング・カンパニーである米国SAS Institute Inc.(以下 SAS)は、最新の会計基準に準拠し両部門のコラボレーションをサポートする新しいソリューション「SAS(R) Expected Credit Loss」を発表しました。

要求される膨大なデータと複雑化するモデルを管理するには、各部門が分析と報告に使用しているサイロ化されたデータをひとつに統合しなければなりません。透明性の高い単一の管理環境を提供するSASのモデリング/レポーティング・ワークスペースは、金融機関に部門横断型のプロセスの確立を可能にします。監査法人や規制当局の期待に応えるだけでなく、重複する作業やミスを最小化してコンプライアンス・コストを削減します。

会計基準が違っていても、目的は同じ
国際会計基準審議会(IASB)と米国財務会計基準審議会(FASB)は、予想信用損失(ECL)に関して共通の会計基準を策定する過程で別々の道を歩みましたが、両審議会とも2008年の世界金融危機を2度と繰り返さないという点では一致しています。その結果、IASBは「国際財務報告基準第9号」(IFRS 9)を、FASBはその米国版として「現在予想信用損失」(CECL)をそれぞれ策定しています。

この2つの基準に共通している特徴が「さらなる複雑さ」と「粒度の細かさ」です。IFRS 9またはCECLの基準に沿って報告する際には、将来の信用損失と減損を予測するために必要なデータとモデリングはさらに細かくなり、資産の特異性が増しています。こうした状況に加え、ストレステストなどの他の目的にも使用できるのがSASプラットフォームの各種機能です。

Chartis Research社のマネージング・パートナーであるペイマン・メッチアン(Peyman Mestchian)氏は、「IFRS 9とCECLへの適用という大きな課題は、モデルの保存と変更を一貫して行える部門横断型の強力なガバナンス体制の必要性を企業に投げかけています。SASには規制要件を満たすためのデータ管理をはじめ、リスクと財務の高度な分析手法を統合してきた実績があります。SAS Expected Credit Lossは、減損処理プロセスの全体をカバーする構造化された環境を提供して、管理された環境下での各種分析モデルの操作と分析の管理を容易にします」と述べています。

IFRS 9とCECLへの適用はそう簡単にできるものではありません。新しい基準は金融機関に対して損失準備金の要件を大きく引き上げることになると予想され、収益と資本に影響を及ぼします。金融機関は制裁、罰金、そして経済的崩壊の再来を回避するために、こうした新しい規制に積極的に取り組むことが重要になっています。

SAS はIFRS 9適用への取り組みに最適
金融業界のリーダー企業は会計基準だけでなく、ストレステストへの対応もサポートするSAS Expected Credit Lossを活用して各種要件に応えています。例えば、Bancolombia、Bank of Montreal、Coventry Building Society、Standard Chartered、Swedbankなどの企業がSASを導入してIFRS 9の減損処理の要件を管理しています。

Bank of Montrealのリスク資本/ストレステスト/モデル開発担当責任者のサンジブ・タルワー(Sanjiv Talwar)氏は、「IFRS 9の要件を効果的かつ効率的に満たすためにSASをパートナーに選んだのは、ごく自然な結果でした。1970年代から強力な取引関係を築いていたことと、大手銀行のインフラにまさに適合するソリューションであったことがSASを選んだ理由でした。SASのソリューションは、データ管理からモデルの開発と適用、ストレステスト、そして今はIRFS 9に準拠した活動、分析、報告まで、当行の一貫して揺るぎないプラクティスの推進を支援しています」と述べています。

予想信用損失もサポートするSAS Expected Credit Loss
原則論的な色彩が強い新しい会計基準は解釈の余地を残しているため、段階的な採用を必要とします。すなわち、IFRS会計基準を採択した銀行や企業は、計算方式を継続的に精緻化していく必要があり、それを容易に実行できるソリューションを必要とします。

SAS Expected Credit Lossは財務計算から財務報告までのプロセス全体、すなわち、データ管理、モデリング、減損見積から予測、会計、報告に至るプロセスをサポートする包括的なモジュール型プラットフォームです。

他の会計基準や企業コンプライアンス基準と同様、透明性と監査能力が重要な鍵となります。SAS Expected Credit Lossは、ガバナンスを強化して、財務部門とリスク管理部門の双方に必要なデータと報告要件を関連付けます。

SASリスク・ビジネス・コンサルティング担当ディレクターのマーチン・ロシャ(Martim Rocha)は、「新しい会計基準は、銀行に社内のサイロを真剣に見直す絶好の機会を与えています。IFRS 9はリスクと財務の統合強化を促すきっかけとなり得ます。共通のデータ・レポジトリーとモデル管理ワークスペースを構築することで、複数のプラットフォームを管理するコストを抑え、監査証跡を強化できます」と述べています。


SwedbankがSASを活用してIFRS 9の減損要件をどのように管理しているかの事例については、下記のホワイトペーパー(英文)をご覧ください。
「Navigating the route to IFRS 9 compliance」(IFRS 9適用への道筋) (リンク »)

本発表は、ローマで開催されたSAS主催のビジネス・テクノロジー・カンファレンスである「Analytics Experience」カンファレンスで行われました。このカンファレンスには行政と民間から900人以上の人が参加して、クリティカルなビジネス課題についてアイデアを共有しました。

Chartisについて
Chartisはリスク・テクノロジーのグローバル市場を調査・分析している大手調査機関で、「Risk and Waters Technology」をはじめ、市場を代表するブランドを有するIncisive Media傘下のグループ企業です。Chartisの事業目的はより良いリスク管理、企業ガバナンス、コンプライアンスを通して企業業務の向上を支援すること、そしてリスク・テクノロジーのほぼすべての側面に関する綿密な分析と実行可能なアドバイスを提供して、企業がテクノロジーや事業に関する意思決定を情報に基づいて適切に行えるよう支援することです。

<SAS Institute Inc.について>
SASは、アナリティクスのリーディング・カンパニーです。SASは、革新的なアナリティクス、ビジネス・インテリジェンス、ならびにデータ・マネジメントに関するソフトウェアとサービスを通じて、80,000以上の顧客サイトに、より正確で迅速な意思決定を行う支援をしています。1976年の設立以来、「The Power to Know(R)(知る力)」を世界各地の顧客に提供し続けています。

*SASとその他の製品は米国とその他の国における米国SAS Institute Inc.の商標または登録商標です。その他の会社名ならびに製品名は、各社の商標または登録商標です。

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