欧州委員会、中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として、スキリージ(R)(リサンキズマブ)を承認

アッヴィ合同会社

From: 共同通信PRワイヤー

2019-05-17 10:00

2019年5月17日

アッヴィ合同会社

欧州委員会、中等症から重症の尋常性乾癬の治療薬として、スキリージ(R)(リサンキズマブ)を承認

●高い皮膚症状消失達成率が認められた16週時の臨床試験の結果に基づく承認、消失効果は12週毎の投与により、1年後も持続[1-4]
●スキリージ(R)(リサンキズマブ)はIL-23のp19サブユニットに結合し、IL-23を選択的に阻害するよう設計されたヒト化免疫グロブリンG1(IgG1)モノクローナル抗体で、中等症から重症の尋常性乾癬患者さんへの新たな治療選択肢に[5]
●乾癬は慢性疾患で、患者さんは世界全体で1億2,500万人にのぼり、多くは治療目標が未達成または治療効果が徐々に消失[6-8]


イリノイ州ノースシカゴ、2019年4月30日(米国時間)-グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業であるアッヴィ(NYSE: ABBV)は、全身療法が適応となる中等症から重症の成人尋常性乾癬患者さんの治療薬として、スキリージ(R)(リサンキズマブ)が欧州委員会(EC)の承認を取得したことを発表しました。スキリージ(150 mg)は、投与開始時、4週後、以降12週間隔での2本の皮下注射による投与が承認されました。臨床試験において、スキリージ(R)は16週時に高い皮膚症状消失達成率を示し、1年後(52週時)もこの消失効果を持続しました1-4。今回の承認に基づき、欧州連合の全加盟国、アイスランド、リヒテンシュタイン、およびノルウェーでスキリージ(R)の販売が可能になりました。

アッヴィのバイスチェアマン兼プレジデントのマイケル・セヴェリーノ医学博士(M.D)は次のように述べています。「今回の承認は、中等症から重症の尋常性乾癬患者さんに新しい治療選択肢を提供する重要な一歩です。アッヴィが実施した臨床試験において、12週毎の投与による高い皮膚症状完全消失達成率や良好な安全性プロファイルをはじめとする成績が得られたことから、スキリージ(R)は尋常性乾癬の徴候および症状を長期的に軽減させる可能性があることが示唆されました。私たちは、欧州の尋常性乾癬患者さんに対する治療の選択肢が広がることを誇りに思います」

フランスのパリ・ディドロ大学(University Paris Diderot)およびパリ公立病院支援機構(Assistance Publique Hôpitaux de Paris)に属するサンルイ病院(Saint-Louis Hospital)の皮膚科教授で、ultIMMa-2試験の治験責任医師であるエルベ・バチェレズ先生は次のように述べています。「臨床試験でスキリージ(R)を投与された患者さんは、標準治療薬を投与された患者さんと比較して皮膚症状消失達成率が有意に高まりました。16週時に皮膚症状の消失を達成した患者さんのうち80%の患者さんで、1年後まで皮膚症状の完全消失が持続されました。私たちは、6月に開催される世界皮膚学会議で、2年間にわたるIMMhance試験のより詳細なデータが発表されることを心待ちにしています」

スキリージ(R)がECの承認を取得する根拠となったデータは、2,000名を超える中等症から重症の尋常性乾癬患者さんを評価したultIMMa-1試験、ultIMMa-2試験、IMMvent試験、およびIMMhance試験という4つのピボタル第III相試験の成績でした1-4。4つの試験のいずれも、16週時における乾癬の皮疹面積・重症度指数の90%以上の改善(PASI 90)および医師による静的総合評価指標(sPGA)スコアの「消失」または「ほぼ消失」(sPGA 0/1)を主要評価項目としました1-4。スキリージ(R)はベーリンガーインゲルハイム社とアッヴィとの業務提携の一環で開発され、アッヴィが世界規模でスキリージ(R)の開発と販売を主導していきます。

ピボタル第III相プログラムの要点
• ultIMMa-1試験およびultIMMa-2試験のスキリージ(R)群では、主要評価項目の16週時のsPGA 0/1およびPASI 90が達成されました(p<0.001)1,4。投与開始から16週間が経過した後は、スキリージ(R)群の88%(ultIMMa-1試験)および84%(ultIMMa-2試験)がsPGA 0/1を達成し、両試験のスキリージ(R)群の75%がPASI 90を達成しました1,4。
• ultIMMa-1試験およびultIMMa-2試験でスキリージ(R)を投与された患者さんを対象に併合解析を行ったところ、16週時にPASI 90を達成した患者さんの88%が、1年後(52週時)にPASI 90を持続していました。16週時にPASI 100を達成した患者さんでは、80%が、1年後(52週時)にPASI 100を持続していました4。
• IMMvent試験において、スキリージ(R)はアダリムマブに対して優越性を示し、スキリージ(R)を投与された患者さんの72%が16週時にPASI 90を達成したのに対し、アダリムマブを投与された患者さんでは47%でした(p<0.001)2,4。16週時に再無作為化を行ったとき、アダリムマブからスキリージ(R)に切り替えられた患者さんでは44週時に66%がPASI 90を達成したのに対し、アダリムマブによる治療が継続された患者さんでは21%でした(p<0.001)2,4。主要評価項目である16週時のsPGA 0/1およびPASI 90は達成されました(p<0.001)2,4。
• IMMhance試験の結果によると、スキリージ(R)を投与された患者さんで28週時に皮膚症状が「消失」または「ほぼ消失」(sPGA 0/1)し、スキリージ(R)投与継続群に再無作為化された患者さん(n=111)の87%が52週時に効果を持続していたのに対し、投与中止群に再無作為化された患者さん(n=225)では61%でした9。主要評価項目の16週時および52週時のsPGA 0/1は達成されました(p<0.001)3,4。
• 第III相試験では、スキリージ(R)が健康関連の生活の質を改善させることも報告されました。ultIMMa-1試験およびultIMMa-2試験において、1年後に皮膚疾患の生活の質評価指標(DLQI)スコアを0または1と自己報告した患者さんの割合は、ウステキヌマブを投与された患者さん(ultIMMa-1試験で47%、およびultIMMa-2試験で44%)と比較して、スキリージ(R)を投与された患者さん(ultIMMa-1試験で75%、およびultIMMa-2試験で71%)が、有意に多い結果となりました(p<0.001)1,4。DLQIは、患者さんの健康関連の生活の質を 0~30 点で評価する尺度で、スコアが低いほど疾患が生活の質に及ぼす影響が少ないことを示します10。

本プログラムの詳細については、www.clinicaltrials.gov (リンク ») (NCT02672852、NCT02694523、NCT02684370、NCT02684357)でご覧いただけます。

最も多く報告された副作用は上気道感染で、患者さんの13%で認められました4。高頻度(100件中1件以上、10件中1件未満と定義される頻度)な副作用は白癬感染、頭痛、そう痒症、疲労、および注射部位反応などでした4。

アッヴィは、2019年3月に、尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症に対する治療薬としてスキリージ(R)の承認を厚生労働省から取得しました。また、2019年4月に、中等症から重症の成人尋常性乾癬患者さんの治療薬として、カナダ保健省および米国食品医薬品局からの承認を取得しました。

欧州連合におけるスキリージ(R)(リサンキズマブ)について
スキリージ(R)(リサンキズマブ)は、全身療法が適応となる中等症から重症の成人尋常性乾癬患者さんに対する治療薬として承認されています。

EUにおける重要な安全性情報4
リサンキズマブは、本剤の有効成分またはいずれかの添加物に対して過敏症のある患者さんには禁忌です。リサンキズマブは感染症のリスクを増大させる可能性があります。慢性感染症の患者さん、反復性感染症の病歴がある患者さん、またはすでに知られている感染症のリスク因子が認められる患者さんには、慎重に投与しなければなりません。臨床的に重大な活動性感染症がある患者さんに対しては、その感染症が回復するか、十分に治療されるまで、リサンキズマブの投与を開始できません。

リサンキズマブの投与開始に先立って、結核(TB)感染の検査を行わなければなりません。リサンキズマブを投与された患者さんでは、活動性結核の徴候および症状を観察しなければなりません。潜在性または活動性結核の既往歴がある患者さんのうち、十分な治療経過を確認できない患者さんに対しては、リサンキズマブの投与開始に先立って、抗結核療法を検討する必要があります。

リサンキズマブの投与開始に先立って、最新の予防接種ガイドラインに基づき、すべての適切な予防接種の実施を検討しなければなりません。生ワクチン(ウイルスまたは細菌)が接種された患者さんでは、4週間以上の間隔を空けてからリサンキズマブの投与を開始することが推奨されます。リサンキズマブの投与中および投与終了後少なくとも21週間は、生ワクチンを接種できません。

最も多く報告された副作用は上気道感染で、患者さんの13%で認められました。高頻度(100件中1件以上、10件中1件未満)に報告された副作用は白癬感染、頭痛、そう痒症、疲労、および注射部位反応などでした。

上述の概要はすべての安全性情報を網羅したものではありません。スキリージ(R)の製品概要(SmPC)の全文はwww.ema.europa.eu (リンク ») をご覧ください。世界各地で処方情報は異なります。
詳細については各国の製品ラベルを参照してください。


欧州連合におけるヒュミラ(R)(アダリムマブ)について
ヒュミラは、全身療法が適応となる中等症から重症の慢性尋常性乾癬の成人患者さんに対する治療薬として承認されています。

EUにおける重要な安全性情報11
ヒュミラは、活動性結核または敗血症および日和見感染症のような他の重症感染症の患者さん、ならびに中等症または重症の心不全(NYHAクラスIII/IV)の患者さんへの投与は禁忌です。また、本剤の有効成分またはいずれかの添加物に対して過敏症のある患者さんにも禁忌であり、アナフィラキシーを含む重篤なアレルギー反応が報告されています。ヒュミラの使用は、B型肝炎ウイルスの再活性化など重篤な感染症の発症リスクを増大させ、稀に生命を脅かすことがあります。ヒュミラを投与された患者さんにおいて、リンパ腫および白血病の症例が稀に報告されています。また、肝脾T細胞リンパ腫と呼ばれる重症型の癌がまれに認められることがあり、その多くが死亡に至ります。TNF阻害薬の投与歴がある患者さんでは、悪性腫瘍発症のリスクを否定できません。さらに、ヒュミラの投与歴のある患者さんにおいて汎血球減少症、再生不良性貧血、脱髄疾患、ループス、ループス関連疾患およびスティーブンス・ジョンソン症候群の症例が稀に報告されています。すべての適応症で最も多く報告された有害事象は、呼吸器感染症、注射部位反応、頭痛および筋骨格痛でした。

世界各地で処方情報は異なります。詳細については各国の製品ラベルを参照してください。

製品概要の全文はwww.ema.europa.eu (リンク ») から入手できます。

アッヴィについて
アッヴィは、グローバルな研究開発型のバイオ医薬品企業です。世界で最も複雑かつ深刻な疾患に対する、革新的な先進治療薬の開発を行っています。その専門知識、献身的な社員、イノベーション実現に向けた独自の手法を通じて、免疫疾患、がん、ウイルスおよび神経疾患の4つの主要治療領域での治療を大きく向上させることをミッションに掲げています。世界中の人々が持つ健康上の課題への解決策を進歩させるため、75カ国以上の国でアッヴィ社員が日々取り組んでいます。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com (リンク ») をご覧ください。Twitterアカウント@abbvie、Facebook、LinkedInやInstagramでも情報を公開しています。

アッヴィ 今後の見通しに関する記述
本リリースにおける記載には、1995年米国私募証券訴訟改革法に示される「今後の見通しに関する記述」が含まれています。「確信」「期待」「予測」「計画」という言葉およびそれに類する表現は、一般に将来予想に関する記述となります。当社からの注意喚起として、このような将来予想に関する記述はリスクおよび不確実性による影響を受け、実際の結果と将来予想に関する記述での予測との間に大幅な相違が生じる可能性があります。このようなリスクおよび不確実性には、知的財産に対する脅威、他社製品との競合、研究および開発プロセスに特有の困難、敵対的訴訟または政府による介入、業界に関連する法律および規制の変更などがあります。

アッヴィの経営に影響を及ぼす可能性のある経済、競合状況、政府、科学技術およびその他の要因については、Securities and Exchange Commission(米国証券取引委員会)に提出済みのアッヴィの2018年度アニュアルレポート(10-K書式)の1A項「リスク要因」に記載しています。アッヴィは、法律で要求される場合を除き、本リリースの発表後に発生した出来事または変化によって、今後の見通しに関する記述を更新する義務を負わないものとします。

1. Gordon K, et al. Efficacy and safety of risankizumab in moderate-to-severe plaque psoriasis (UltIMMa-1 and UltIMMa-2): results from two double-blind, randomised, placebo-controlled and ustekinumab-controlled phase 3 trials. The Lancet. 2018 Aug 25;392(10148):650-661.
2. Reich, K., et al. Efficacy and Safety of Risankizumab Compared with Adalimumab in Patients with Moderate-to-Severe Plaque Psoriasis: Results from the Phase 3 IMMvent Trial. ePoster #P1813. European Academy of Dermatology and Venereology Congress. 2018.
3. Blauvelt, A. et al. Risankizumab Efficacy/Safety in Moderate-to-Severe Plaque Psoriasis: 16-Week Results From IMMhance [abstract P066]. Acta Derm Venereol. 2018; 98(suppl 219): 30.
4. SKYRIZI [Summary of Product Characteristics]. AbbVie Ltd. Available at: (リンク »)
5. Papp K.A., et al. Risankizumab versus Ustekinumab for Moderate-to-Severe Plaque Psoriasis. N Engl J Med. 2017 Apr 20; 376:1551-1560.
6. International Federation of Psoriasis Associations. Available at: (リンク ») Accessed March 22, 2019.
7. Mroweitz, U., et al. Definition of treatment goals for moderate to severe psoriasis: a European consensus. Arch Dermatol Res. 2011 Jan; 303(1): 1–10.
8. Levin, et al. Biologic fatigue in psoriasis. J Dermatolog Treat. 2014 Feb;25(1):78-82. doi: 10.3109/09546634.2013.826341.
9. Langley, et al. Efficacy and Safety of Continuous Q12W Risankizumab versus Treatment Withdrawal: Results from the Phase 3 IMMhance Trial. Poster #10093. 2019 American Academy of Dermatology Annual Meeting. 2019.
10. Hongbo Y, et al. Translating the science of quality of life into practice: What do dermatology life quality index scores mean? J Invest Dermatol. 2005 Oct;125(4):659-64.
11. HUMIRA [Summary of Product Characteristics]. AbbVie Ltd.; Available at: (リンク ») Last updated October 5, 2017. Accessed March 22, 2019.


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