津田塾大学でPINGUINC.編集長が講義を実施 学生のダイバーシティへの認識が変わる機会に

株式会社ゼネラルパートナーズ

From: Digital PR Platform

2019-06-25 10:00


障害者の就労支援を中心にソーシャルビジネスを展開する株式会社ゼネラルパートナーズ(本社:東京都中央区、代表取締役社長:進藤均)は、2019年5月14日(火)に津田塾大学にて講義を行いました。総合政策学部で開講されている「ダイバーシティ社会論」の中で、「障害者とともに生きる社会」をテーマとする全3回の講義のうち1回を担当しました。

当日は“ダイバーシティをビジネス視点で考えるメディア”「PINGUINC.( (リンク ») ) 」の編集長である佐藤が登壇。障害者雇用の現場事例の紹介を中心に、受講学生も今後社会に出て働くという視点を交えながら、ダイバーシティ&インクルージョンについて学生とともに考えました。



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■講義実施の背景・当日の様子

「ダイバーシティ社会論」 開かれた社会について学び、受講者自身が直面する問題を考える
津田塾大学総合政策学部で開講されている「ダイバーシティ社会論」は3年生以上を対象とし、ダイバーシティに開かれた公正な社会の実現を求める思想、運動、政策的取り組み、ならびに講義受講者自身が市民として直面する現下の課題について学ぶことを目的としています。2019年度は、全16回の講義のうち3回において「障害者とともに生きる社会」をテーマとし、障害者を取り巻く社会の動き、障害者の社会運動、障害学、障害者雇用のあり方と課題などについて取り上げています。

ゼネラルパートナーズは2003年の創業当時より障害者雇用支援事業を展開し、障害者雇用専門の人材紹介サービスや就労移行支援事業所の運営を行ってきました。近年ではしいたけ生産を行う継続支援A型事業所「アスタネ」の運営を通した精神障害者雇用の新たなモデル創出や、渋谷区と連携した超短時間雇用の取組に力を入れています。このような経験から、「障害者とともに生きる社会」をテーマとする講義のうち1回を担当することが決まりました。

ダイバーシティ&インクルージョンは“社会的弱者を雇用してあげる”取り組みではない
「障害のある友達は周囲にいますか?いましたか?」というPINGUINC.編集長・佐藤の問いかけから、講義は開始しました。障害者は人口の約7.4%いると言われており(※1)、佐藤、田中、鈴木、高橋という四大名字の方の合計数とほぼ同じ人数が日本で生活しています。「四大名字をもつ友達がいる人」に、ほとんどの人は当てはまると思いますが、「障害のある友達や知人がいる人」にはどれくらいの人が当てはまるでしょうか。

このように同じ国内に存在していても、“社会から見えなくなる人達”がいると知ることから始め、その後障害者雇用支援事業を展開し始めた理由や、アスタネおよび超短時間雇用の事例を紹介。またダイバーシティ&インクルージョンはビジネス上の重要課題であり、社会的弱者を“雇用してあげる”取り組みではなく労働力や資金の確保にあたり必須の取組であることなどをお伝えしました。これらの話について、これから社会に出て働いていく学生と共に考えを深める場となりました。

※1:内閣府「平成30年版障害者白書 参考資料 障害者の状況」参照
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■津田塾大学 伊藤るり教授からのコメント

アスタネは日本版「人生、ここにあり」 精神障害者の個性を活かした活躍が経営体の抜本的改善に
障害者雇用をサポートする社会的企業の現場がどのようなものかをうかがう貴重な機会となりました。特に「アスタネ」が当初の大赤字を乗り越え、精神疾患をもつ社員の過去の就労歴やスキルを掘り起こして、そこから新しい活躍の場所を作り出し、仕事へのモチベーションとともに経営体としてのパフォーマンスも抜本的に改善させたというストーリーは、学生たちに非常に大きな感銘を残したと思います。個人的には、好きなイタリア映画のひとつ、「人生、ここにあり」(原題はSi può fareで「やればできる」の意)を思い出しました。この映画は、バザリア法(1978年)を背景として、精神障害をもつ人びとが一般社会の中で生きていけるよう協同組合を起こし、個々の能力を活かしながら、床のタイル張り事業で成功するという実話に基づいていますが、「アスタネ」はその日本版だと思いました。

<伊藤るり教授/プロフィール>
(リンク ») 1954年生。フランス社会科学高等学院社会学専攻博士課程修了(社会学博士)。一橋大学大学院社会学研究科教授を経て、2018年度より津田塾大学総合政策学部教授。専門は国際社会学、国際移民とグローバリゼーションのジェンダー分析。主要編著に『国際移動と〈連鎖するジェンダー〉―再生産領域のグローバル化』(共編著、作品社、2008年)、『モダンガールと植民地的近代―東アジアにおける帝国・資本・ジェンダー』(共編著、岩波書店、2010年)、『ジェンダー研究を継承する』(共編著、人文書院、2017年)など。
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