凸版印刷、施設内の異常音を検知する収音センシングシステムを開発

凸版印刷株式会社

From: PR TIMES

2023-03-14 12:46

環境データを自動収集し、設備点検の省力化を図るソリューションに 新たなセンサーをラインアップし、本格販売を開始

凸版印刷は、工場や施設内での、金属同士の衝突や摩擦により起こる音など、正常稼働時には発生しない異常音を遠隔監視する収音センシングシステムを開発しました。このシステムは、「収音センサー」と「データ閲覧アプリ」から構成され、凸版印刷のスマート点検支援サービス「e-Platch(読み:イープラッチ)(TM)」専用のツールとして提供されます。これにより、設備や機器が発する異常音を、工場や施設内に定常的に存在するバックグラウンドノイズに埋もれることなく検出し、アラートを発報することや、異常の履歴をレポートとして出力することが可能となります。



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 「e-Platch™」は、工場や施設において、排水の水位や水素イオン濃度を始めとする環境データを自動収集し、工場全体のリスクマネジメントを強化する統合的監視システムです。センサー機器から監視システムへのデータ伝送には、次世代LPWA(低消費電力広域ネットワーク)ZETA(ゼタ)(※1)を採用しています。「e-Platch™」に接続できるセンサー機器のラインアップに収音センサーが加わったことにより、設備の異常を早期発見し、機械部品の交換時期を適切に把握することで、保守・点検作業の効率化を図ることが可能となります。
凸版印刷は、収音センシングシステムを含む「e-Platch™」を、日本国内の製造業、施設管理会社など向けに、2023年4月より販売開始します。

■ 開発の背景
 工場や施設では、複数の装置が同時に稼働しているため、常に機械音や作業音が発生しています。これまでは、施設の管理者が一日数回現場に足を運び、これらバックグラウンドノイズの中から、ボルトのゆるみから起きる衝撃音、部品の劣化に起因する機器の摩擦音など、機器の不具合やその予兆を示す異常音を経験に基づいて聞き分け、異常を察知していました。このプロセスを遠隔管理するためには、異常音検知センサーなどの導入が必要となりますが、市販されている機器は、一台の価格が数十万円台と高価で多機能なものから、音源が発する音の大きさのみを記録するものまで、製品の幅が広く、適切な機器やシステムの選択には高い知見が必要でした。さらに、検知した信号を伝送するためには、ケーブルを敷設し、電源を確保する必要があり、このことが工場や施設に新しいシステムを導入する上での障壁となっていました。


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 凸版印刷はこの課題を解決するために、2022年6月にコンセプトを発表(※2)していたスマート点検支援サービス「e-Platch™」に、異常音検知の機能を追加しました。元々、「e-Platch™」が収集する環境データは「温度」「照度」「水位」「ガス濃度」など、機器から閲覧アプリに伝送されるデータ容量が数バイト~数十バイトの低容量なものが想定されており、容量が大きい音データは、ZETA通信での取り扱いが困難とされていました。凸版印刷は、約50年におよぶ半導体設計事業により培った回路設計技術や、クラウドサービス事業におけるデータ加工のノウハウを駆使することで、音データをZETA通信の環境下で効率的に取り扱うことを可能とし、今回のソリューションを実現しました。

■ 収音センシングシステムの特長
・異常音の発生を警告
 発生している音を収録し、収集した音データの160ヘルツから1万6,000ヘルツの帯域を21分割して、周波数帯ごとの音強度データを取得、独自の手法によりデータを圧縮・分割してアプリ側に伝送します。アプリ側では、受信したデータのデシベル値を周波数帯ごとにプロットし、音の傾向をグラフ上に見える化、ユーザーが設定した「しきい値」を超過した場合には、アラートを発報します。

・配線や電源の確保が難しい場所にも設置可能
 ZETAの持つ「超狭帯域による多チャンネル通信」「メッシュネットワークによる分散アクセス」「双方向での低電力通信」といった特長と、付属の収音マイクが防水仕様であることを活かし、工場や施設の屋上や、地下の入り組んだ場所にも設置が可能です。これにより、それらの場所で稼働する装置の故障予測・騒音対策が取れるようになります。

・従来品の半額以下の価格を実現
 アラートを発報したり、収音したデータの傾向から「異常」を定義・検出したりするなどの機能を、センサー側からアプリ側に移行することで、従来品と比較して半額以下での提供を実現しました。これにより、同額の予算内でセンサーの設置個所を倍以上にできるなど、監視できる対象をきめ細かく設定することが可能となります。
※本センサーは「e-Platch™」専用の機器であるため、単体での販売はしていません。

■ スマート点検支援サービス「e-Platch™」の特長
・ZETAを活用した「死角のない」無線通信ネットワークを構築
 多くの工場では、入り組んだ構造に起因する電波の届きにくいエリアや、電源の確保が難しい場所が存在しますが、電池駆動タイプの中継器を適切に配置することで、死角のない無線通信ネットワークの敷設が可能です。

・既存の測定器の流用が可能
 データ変換機器「ZETABOX™」により、測定器から出力されるデータをデジタル化し、ZETAネットワークに転送します。既存の測定器が流用できるため、導入コストを低減でき、データ収集に伴う測定器のメンテナンスなどの作業変更も不要です。

・工場・施設の環境データを見える化する「e-Platch™」専用閲覧アプリケーション
 各種センサーが収集したデータを、クラウド型システムプラットフォーム「ZETADRIVE(R)」で管理、「e-Platch™」専用監視アプリが、グラフの作成やアラート発報、レポートの生成などを行い、工場・施設の環境データを統合的に見える化します。

「e-Platch™」製品紹介ページ: (リンク »)

■ 価格
 収音センシングシステムは、スマート点検支援サービス「e-Platch™」専用の環境音計測機能として提供します。「e-Platch™」は対象となる工場・施設の構造・仕様により導入要件の検討が必要となるため、コンサルティングのうえ個別の見積もりとなります。

■ 今後の目標
 凸版印刷は、今回開発した収音センシングシステムに加え、温度・湿度・照度・二酸化炭素濃度を計測する「マルチセンサー」を始めとした各種センサーをラインアップした「e-Platch™」の拡販を進め、2025年度までに650以上の施設での導入を目指します。また、「e-Platch™」の普及により、点検業務の負荷軽減や人手不足の解消に加え、工場・施設における事故発生リスクの低減と、安全で効率的な製造現場の実現に貢献します。

※1 ZETA
英国ZiFiSense社が開発した、超狭帯域(UNB: Ultra Narrow Band)による多チャンネルでの通信、メッシュネットワークによる広域の分散アクセス、双方向での低消費電力通信が可能といった特長を持つ、IoTに適した最新のLPWA(Low Power Wide Area)ネットワーク規格。LPWAの規格のひとつであるZETAは、中継器を多段に経由するマルチホップ形式の通信を行うことで、ほかのLPWAと比べ、基地局の設置を少なくでき、低コストでの運用が可能な方式として注目されています。
※2 「凸版印刷、工場環境保全業務向けDXソリューションパッケージを開発」 2022年6月20日発表
( (リンク ») )

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以 上

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