NECとTOPPANホールディングス、5Gの共創活動の一環として共同実証を開始

日本電気株式会社

From: PR TIMES

2024-03-13 16:47

NEC CONNECT 5G Labでの実証結果を通じ、5G/6Gの社会実装に向け共創活動を加速



 日本電気株式会社(取締役 代表執行役社長 兼 CEO:森田 隆之、以下NEC)とTOPPAN ホールディングス株式会社(本社:東京都文京区、代表取締役社長 CEO:麿 秀晴、以下TOPPAN ホールディングス)は、5G/6G の社会実装を目指し、NECの持つ最先端のネットワーク・情報処理基盤技術とTOPPANグループが持つ様々なソリューションを組み合わせることを目的に共創活動を推進しています。

 5G で使用されるミリ波帯(28GHz帯)は、大容量・高画質の情報を高速で伝送することができるため、それを活用した遠隔地の監視や、リアルタイムの高精細な動画配信、テレビ会議など様々なデジタルサービスへの拡大が期待されています。しかしミリ波帯の電波は減衰が大きく、かつ直進性が高いため、建造物や遮蔽物による電波が届かない不感地帯が発生し通信品質が低下しやすいという問題があります。これに対して、通信会社による5G基地局や中継局の増設などの試験的な対策が講じられていますが、コスト増加の抑制、設置場所の確保などの課題があり、問題の解決には至っていません。

 このような課題を解決するためNECは、ミリ波帯の利活用を目指した社会実装に向けて様々な企業や大学、団体との共創活動を展開してきました。一方、TOPPANホールディングスは、電子部品の製造で培ってきた電磁界シミュレーションを用いた設計技術や高精細なエッチング技術を活用し、電波を制御するメタサーフェス構造を有する、軽量かつフレキシブルなミリ波反射シートの開発に取り組んできました。

 今回、共創活動のもとで実施する共同実証は、2024年4月に開始します。具体的には、NEC CONNECT 5G Lab(※1)にて、NECの28GHz帯ローカル5G基地局(※2)と TOPPANホールディングスが開発した意匠性のあるミリ波反射シートを用いて、5G の室内電波不感エリアの解消を目指した実験を実施します。両社は昨年、意匠性のないミリ波反射シートによる電波通信品質改善に関し、既に事前検証(※3)を実施しました。本実証では、実利用シーンに近い試験環境での通信品質改善の効果について検証します。

 NECと TOPPANホールディングスは今後、両社がそれぞれ保有するラボ、NEC CONNECT 5G Lab とTOPPAN DIGITAL SANDBOX(R)(※4)をベースに 5G/6Gのビジネス探索の観点で共創活動を強化していきます。この活動を通じて、5G/6G通信のユーザーの様々なニーズに応え、5G/6G、さらには「IOWN(R)」(※5)による通信技術の社会実装を加速して新たな価値創出に向けた提案を行っていきます。

 開始する共同実証の詳細は、以下をご覧ください。

■開始する共同実証について
 2024年4月より開始する共同実証では、NEC CONNECT 5G Labにて、TOPPANホールディングスが開発した軽量かつフレキシブルで意匠性のあるミリ波反射シートを用い、5Gの室内電波不感エリアの解消を目指します。

 実施期間:2024年4月~2024年6月
 場所:NEC CONNECT 5G Lab(神奈川県川崎市)
 実証内容:木目調や大理石調の意匠性フィルムを貼合したミリ波反射シートにより実利用シーンに近い試験環境での、通信品質改善の効果検証を実施予定。

[画像1: (リンク ») ]

■NEC CONNECTについて
 未来への構想を、ネットワーク含めたデジタルの力で社会実装するオープンな共創の場を示すコンセプトです。「今と未来をつなぐ・人と人をつなぐ・ 構想と実装をつなぐ」3つの「つなぐ」をテーマに共創を推進します。

■ミリ波反射シートについて
 TOPPAN ホールディングスが開発したミリ波反射シートは、メタサーフェス構造(※6)を有する軽量でフレキシブルなシート。5Gで使用するミリ波帯において、所望の方向に電波を反射し、電波が届かない不感地帯の高速・多数同時接続を可能にします。また、木目調や大理石調など反射シートの表面への意匠性の付与に優れ、オフィスや工場建屋の室内用壁紙として使用することで、オフィスや工場の景観を損ねることなく、設置することができます。さらに、軽量なため従来のような重い板状の反射板に比べて設置・施工が容易です。
(リンク »)
[画像2: (リンク ») ]


以上

※1 NEC CONNECT 5G Lab
2022 年 6 月に NEC 玉川事業場(所在地:神奈川県川崎市)に開設した共創スペース。5Gの社会実装に向け、お客様やパートナーとユースケースを共創していきます。
(リンク »)

※2 28GHz帯ローカル5G基地局
UNIVERGE RV1300:本実証で使用した5G基地局は、5G Labに設置している NEC製の一体型小型基地局です。
(リンク »)

※3 事前検証
軽量フレキシブルなミリ波反射シートによる不感地帯の解消を検証しました。
(リンク »)

※4 TOPPAN DIGITAL SANDBOX(R)
2021 年 11 月に、DX 事業の拡大と新規事業の創出を目的に、試作・実験の拠点として、秋葉原と本所の2カ所に開設しました。
(リンク »)

※5 「IOWN(R)」
「IOWN」は、日本電信電話株式会社の商標又は登録商標です。

※6 メタサーフェス構造
波長より小さい構造体を周期配置して任意の誘電率・透磁率を実現する人工媒質(メタマテリアル)の一種で、構造体の周期を二次元配置した人工表面です。

本リリースに関するお問い合わせ先:
TOPPAN ホールディングス株式会社広報部
E-mail:kouhou@toppan.co.jp

NEC テレコムサービス企画統括部
E-mail:contact@nwsbu.jp.nec.com

* 本ニュースリリースに記載された商品・サービス名は各社の商標または登録商標です。
* 本ニュースリリースに記載された内容は発表日現在のものです。その後予告なしに変更されることがあります。

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