城陽市教育委員会(教育長:北澤 義之、以下「城陽市」)及び西日本電信電話株式会社京都支店(支店長:重田 敦史、以下「NTT西日本」)、並びにエヌ・ティ・ティ・スマートコネクト株式会社(代表取締役社長:牧内 貴文、以下「NTTスマートコネクト」)は、城陽市内の適応指導教室にて、不登校の児童生徒に対して、学び合い、自主性を促進する「新たなる学びの場」の確立をめざして、NTTスマートコネクトが開発した『3D教育メタバース』を2024年4月8日(月)から導入することをお知らせいたします。この取り組みは、『3D教育メタバース』を通じて不登校児童生徒への支援を行うという点で、京都府における初の試みとなります。
1. 背景と目的
国内における小中高校生の不登校者数が30万人に急増している中、90日以上の欠席があり、適切な支援や相談を受けていない児童生徒は、約4.6万人に上るという深刻な状況にあります※。これに対し、文部科学省は「不登校によって学習機会を失う子どもを一人も出さない」という目標のもと、「誰もが学び続けられる環境を保障する不登校対策(COCOLOプラン)」を策定しました※。
城陽市では、この問題に対応するため、不登校児童生徒に対して適応指導教室での学習支援や体験活動を通じて、学習の喜びや仲間とのつながりを感じ取る機会を提供し、社会的自立を促進してきました。これらの取り組みを通して、オンラインによる支援機能を強化し、安心できる居場所や多様な学び場の必要性を認識したところです。
この背景をふまえ、城陽市は不登校児童生徒向けの新たな学習空間の確保を模索することとなりました。
これに対応し、城陽市と連携してきたNTT西日本は、よりリアルな交流が可能なメタバースの提供について、NTTスマートコネクトと協働し、その導入と活用のための調整を進めてきました。今後も、城陽市は不登校児童生徒への支援の充実をめざすことから、NTT西日本およびNTTスマートコネクトと連携を続けてまいります。
※ 誰一人取り残されない学びの保障に向けた不登校対策について(文部科学省 令和5年3月31日発出)
不登校により学びにアクセスできない子供たちをゼロにする
1. 不登校の児童生徒全ての学びの場を確保し、学びたいと思った時に学べる環境を整える
2. 心の小さなSOSを見逃さず、「チーム学校」で支援する
3. 学校の風土の「見える化」を通じて、学校を「みんなが安心して学べる」場所にする
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2.取り組み概要
(1)実施期間(予定)
2024年4月8日(月)~ 2025年3月31日(月)
(2)実施内容
本件は、実際の仲間の存在感や距離感を感じられるよう設計された3Dメタバース空間を用い、参加者が性別や外見に関する懸念を超えて自由に自己を表現できるアバターを介したコミュニケーションを促進します。この革新的な空間は、協力的な学習体験、授業活動、および各種イベントの実施に活用されることをめざしています。この取り組みにより、不登校の児童生徒が社会的スキルを培い、学びの場への再統合を支援する新しい道が開かれることを期待しています。
3.各者の役割
(1)城陽市
・3Ⅾ教育メタバースを活用した不登校児童生徒への教育相談及び多様な学習機会の提供
・学校の教育活動を支援するツールとしての3Ⅾ教育メタバースの活用(予定)
(2)NTT西日本
・不登校児童生徒の新たな学びの場(3Ⅾ教育メタバース)のコーディネート
・3Ⅾ教育メタバースを活用した授業の企画/実践(予定)
(3)NTTスマートコネクト
・3Ⅾ教育メタバースの提供
・操作説明等の支援 等
4.『3D教育メタバース』
『3D教育メタバース』は、探究学習やアクティブラーニング、他校との交流授業などで活用いただけるよう教室や集会所、小ルーム(面談室)、アクティブラーニングルームなど、教育に特化した仮想空間を提供しており、授業や全体集会、グループワークや面談といった学校特有のさまざまなシーンでの活用が可能なサービスです。
仮想空間ならではの3Dオーディオによる臨場感のある会話や、翻訳も含めた音声の自動テキスト化と吹き出し形式での表示等の充実したコミュニケーション機能だけでなく、音声や映像等のログ保存による出席確認や児童生徒の活動状況の振り返り、テキストチャットのNGワードフィルタリング等、仮想空間での学び舎として適したサービスとなります。
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<『3D教育メタバース』の仮想空間イメージ>
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<『3D教育メタバース』活用案>
『3D教育メタバース』は、場所や組織を超えたつながりによる学びの実現が期待されるサービスです。
・仲間とのつながり
臨場感のある空間での行事や仲間(アバター)と一緒に学びあう授業だけでなく、保護者会など同じ悩みを抱える保護者のつながりへの活用
・社会とのつながり
学校以外の組織(企業など)との交流を通じて、未来の職業観の醸成など、夢を育む学びへの活用
・地域とのつながり
他自治体の児童生徒との交流など地域を超えてつながることで、多様な人と関わり、新たな価値観への気づきや対話的な深い学びあいに活用
5.今後の展望
城陽市では、当面、ふれあい教室(適応指導教室)においてメタバースの導入を進め、その成果を踏まえ、ふれあい教室に通室していない不登校児童生徒に支援の対象を拡充していきます。メタバースをはじめとするICT技術を駆使したデジタルトランスフォーメーション(DX)教育を通じて、すべての児童生徒が学びの機会にアクセスできる環境を整備し、個々の能力を最大限に引き出し、社会的自立へと導く支援の実現をめざしています。将来的には、この教育プログラムを学校の教育活動に活用し、個別最適な学びと協働的な学びを実現するとともに、誰もが自らの力で未来を切り拓く力を身に付け、次代を担う人材の育成を展望しています。
【本件に関するお問い合わせ先】
NTT西日本 京都支店 ビジネス営業部
E-mail:kyoto-koukyou-kikaku@west.ntt.co.jp
TEL:075-366-4959(平日9:30~17:00)
NTTスマートコネクト メディアビジネス部
E-mail:realive360-ml@nttsmc.com
TEL:06-6147-5191(平日9:30~18:00)
※電話番号をお確かめの上、お間違えの無いようにおかけください。
[報道機関からのお問い合わせ先]
NTT西日本 京都支店 広報担当
E-mail:kyoto-pr@west.ntt.co.jp
TEL:075-251-9833(平日9:30~17:00)
NTTスマートコネクト ビジネス推進部 梶原、久保
E-mail:pr@nttsmc.com
TEL:06-6147-5196(平日9:30~18:00)
※電話番号をお確かめの上、お間違えの無いようにおかけください。
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