開催場所: 東京
開催日: 2017-01-21
2017年1月21日土曜日17:00-、東京MXテレビ「田村淳の訊きたい放題!」→ (リンク »)
において、メタデータ株式会社代表取締役社長理学博士・野村直之が、近著「人工知能が変える仕事の未来」 (リンク ») の要点を語ります。
収録は、1/17完了。以下のような趣旨の「語り」が編集され、放映されます。
”例えば、ショップの店員さんが数分間の接客・販売の間にこなす30数種類ものタスクの中で部分的にもAI化できるものは当面全体の数パーセントにすぎません。1つ1つは小さなタスク、例えば、未知の相手の反応を予測し、褒め、選択を迫り、説得し、推薦、場合によっては試用後の具合を評価し、最後、お会計まで済ませる一連の作業フローを、有機的に連携させ、絶妙な身体能力を駆使して、周囲に危険を与えず業務をこなせる。このようなAI、すなわち、1人の人間を完全に置き換えられるAI、ロボットが出来る目途はまだ立っていません。
まして、その導入・維持コストがアルバイト店員以下になる目途はたっていないわけです。仮にできるようになったとしても、経験を重ね、お互い異なる常識をもったお客さんと対話しながら、さらなる改善、創意工夫をもたらし、喜び、モチベーションを感じ続ける自律的存在としての「強いAI」は今世紀前半に誕生しないのではないか、というのが「人工知能が変える仕事の未来」の主張でした。
インタビューでは、AI導入にあたって、人間は、必然的に人間にしかできない仕事にシフトすること、業務フロー全体の高々数パーセントについてのみ、少しずつAI化が進み、人間は、AIの処理をモニターし、より高度な、人間らしい仕事に移ること。子供の創造性、のびのび発想したり気まぐれを起こす才能をつぶさず、寧ろ伸ばす情操教育、発表したりモノづくりする教育へのシフトも必要。これらについて語りました。
労働人口も減っていくなか、特に、製造業を支えてきた、部品製作や仕上げなどを担当する「匠」の技をの一部をAIに継承させることで、大切な職人の人手不足を補っていける。そして人間は企画したり判断したり、感性を駆使してデザインしたり、人と交渉、説得して折り合いをつけ、責任を担保するような人間にしかできないタスクにシフトしていく。
こう考えていくと、少なくとも日本にとっては、良いAIの導入は福音以外の何物でもなく、かつて電話交換手のような、機械の歯車、部品のような仕事から、長い目で見れば、人々はどんどん解放され、より幸福になっていくしかないのです。”