フィデリティ投信には、Daily Process System(以下、DPS)と呼ばれる勘定系システムがあり、日々顧客から受ける投資信託の売買注文を処理したり、同社の担当者が資産運用や金融商品管理のために利用しています。いくつかのサブシステムの一つに海外の金融商品を扱うDPS-FRというシステムがあり、このシステムについては、以前よりパフォーマンスの改善や処理の自動化などについて要望が多く寄せられていたため、クライアントプログラムはMicrosoft .NET Framework上で、データベースサーバはSolaris OS環境で稼動するOracle 10g R2に刷新することになりました。ところがこのシステムでは、トランザクションを処理するにあたり複数のデータベースを参照する必要があり、それらはすべてSQL Server 2000に格納されていました。その為、OracleからSQL Server 2000への接続をどう実現するかが大きなテーマとなりました。
フィデリティグループの日本におけるシステム開発を担っているフィデリティ証券株式会社 情報システム部 アシスタントマネージャー 梁俊義氏は、調査の結果、Oracleからのデータベース接続に、ジェネリック・コネクティビティと呼ばれるオラクルのデータベース接続ツールを利用する方法を選択しました。梁氏は、Connect for ODBCを選択した理由を以下のように語ります。「決め手は大きく3つあります。1つめは、Oracle Corporation自身がこの製品を推薦していたこと。2つめは、日本支社があって手厚いサポートが期待できたこと。そして3つめは、金融業界に豊富な導入実績があって、性能に対する信頼が置けたこと。このシステムは安定性と良好なパフォーマンスが生命線であるため、データベース接続ツールの性能も非常に重要でした」
2006年1月、新DPS-FRが無事カットオーバーされました。オンライン処理、バッチ処理合わせて約40000件のデータがこのシステム上で日々動きます。新システムの評価について、梁氏は、次のように語ります。「すばらしいです。安定性も高く、パフォーマンスも大幅に改善しました。ユーザからも『速くなった、利便性が上がった』と評判も上々です。何よりよかったのは、OracleとSQL Server 2000との間の接続をConnect for ODBCが受け持ってくれることで、開発者がデータベース接続に関してSQL Server 2000をまったく意識しなくてすみました。もし、この製品を利用しなければ、開発者は2つのデータベースを熟知した上で、複雑なプログラムを組まなくてはならなかったでしょう」
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