これまでのRFIDは、各メーカーが独自のインタフェースを採用しているため、相互接続ができないなどの課題がありました。そこで国際的な標準化団体であるEPCglobal は、オープンなネットワークシステムの構築と標準化を目的として、タグ・リーダといったハードウェアからミドルウェアといったソフトウェアの仕様について策定を進めてきました。
その中で、ALE仕様に準拠したソフトウェアであることをEPCglobalとして認定するSoftware Certificationが初めて整備され、2006年8月より受付が開始されています。
*ALE(Application Level Events)の機能
ALEとは、RFIDリーダが読み取ったタグ情報の集約・フィルタリングを行なうミドルウェア部に関する仕様であり、時刻範囲指定、EPCパターン指定など、アプリケーションによって異なるフィルタリング論理・契機をAPIにより柔軟に指定することが可能となります。ALEにより、RFIDリーダで読取った大量のイベントにおいて、無駄な情報を省き、効率的なタグ情報の収集が可能となり、タグ情報を格納・管理するサーバー側の負荷を軽減することが可能となります。
【認定までの経緯】
RFIDから得られる情報はネットワーク上で業種などの垣根を越えて共有・活用されるものであり、RFIDシステムと様々なシステムとの連携は必須であるとNTTコムウェアは考えています。
NTTコムウェアは、2004年2月に、EPCglobalの前身であるオートIDセンターの策定した仕様に準拠する「RFIDミドルウェア」をリリースし、その後、仕様の改訂にも対応してきました。そして今回、Software Certificationの取得に至っています。
これにより、「RFIDミドルウェア」は、上位のアプリケーションとの互換性を確保し、他の基盤システムや業種・業界をまたがったシステムとのスムーズな連携・構築を可能にします。「RFIDミドルウェア」を導入いただくことで、EPCglobalの規定する標準仕様に準拠したインタフェースを有したシステムとなり、将来の企業内にとどまらない、オープンでグローバルなシステムとの連携や構築を実現するスケーラビリティをご提供いたします。
【今後の展開】
NTTコムウェアの「RFIDミドルウェア」は世界的に高い評価を得ている百貨店の商品管理において既に実運用されております。本システムは日本では稀な本格的NW型RFIDシステムであり、タグ・リーダを含めたマルチベンダシステム構成による多拠点間での情報流通を実現し、RFIDネットワークシステムを低コスト・スピーディに構築します。他システムとの連携や大量データの円滑な制御、高セキュリティの確保など、更に完成度の高いシステムへと発展しており、今後は、NTTの基幹業務システムやネットワークシステムを長年にわたり構築してきた実績、経験と技術力をもとに、RFIDミドルウェアをプラットフォームとするユビキタスネットワークの実現を目指していきます。
【認定マーク】
EPCglobalより、本認定の証明としてGSRN(Global Service Relation Number)が発行されており、今後弊社製品には下記のEPCglobal Certification Markが添付されます。
このプレスリリースの付帯情報
用語解説
【用語解説】
*1:EPCglobal
EPCの推進団体。旧オートIDセンター。バーコードの国際機関である国際EAN協会と米国の流通コード機関であるUniform Code Council(UCC)が共同で2003年10月に設立した非営利団体。
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。