米国の調査会社IDCは、このほど発行した調査報告書「Mobile Online Gaming Trend and Opportunities」のなかで、日本を除くアジア太平洋地域(APEJ)のモバイルオンラインゲーム市場が、昨年対前年比で35%成長したことを明らかにしました。この数字は、同社の事前の予想よりも1%低いもので、香港、中国、マレーシアの成長率が予想を下回ったことが主な要因とされています。同社でアジア太平洋地域のソフトウェア市場調査を担当しているアナリストPoon Wei Ang氏は、「APEJ地域におけるモバイルオンラインゲーム市場はさらに成長を続ける見通しであり、今後5年間の年平均成長率は19.9%になると思われます。しかし、リッチマルチメディアコンテンツは、各国のモバイルインフラストラクチャの事情に大きく左右されるため、国によってモバイルオンラインゲーム市場の発展に細かな違いが出るという状況は今後も変わらないでしょう」と語っています。近年、多くのユーザーが自分の携帯端末を使ってリッチマルチメディアやゲームを体験するようになっていますが、なかには3GやHSDPAの導入とサービスの提供がようやく始まったばかりという国もあります。Poon Wei氏は、「中国やインドなどでは、3Gサービスの整備がまだ続いている段階ですが、成熟市場では、すでに提供されている3Gサービスを利用して大量のマルチメディアリッチコンテンツを提供することに力点が置かれるようになります」と語っています。この地域のモバイルオンラインゲーム市場はまだ黎明期を脱しておらず、将来多くの国のコンテンツ開発会社や通信事業者がさまざまな課題に直面する可能性も指摘されています。しかし、モバイルネットワークのサービス地域が拡大し、携帯電話のための高速データ接続が安定し、利用可能なモバイルコンテンツも増えていけば、香港やマレーシア、シンガポールのモバイルオンラインゲーム市場も、2012年まで着実に成長していくとIDCでは予測しています。
【 英文市場調査報告書 】Mobile Online Gaming Trends and Opportunities.モバイルオンラインゲーム市場の動向および機会 (リンク »)
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