フルーク・ネットワークス、回線品質の迅速な見極めとトラブルシューティングが可能な「Provision(プロビジョン)」試験機能を新搭載した、キャリア・イーサネット・アナライザーを発売

キャリア・イーサネット SLA※およびEMF※仕様に準拠した、より効率的な測定試験と迅速なトラブルシューティングを実現、サービス・プロバイダーのコスト削減とサービス品質の向上に貢献

株式会社フルーク

2008-11-07 00:00

 テスターからネットワーク管理まで幅広いネットワーク関連製品を提供する米フルーク・ネットワークスの日本法人である株式会社フルーク(東京都港区、代表取締役社長:早川和己、資本金:1億円、以下フルーク・ネットワークス)は、「Provision(プロビジョン)」試験機能搭載により、フィールド試験とトラブルシューティングの迅速化と高効率化を実現した、キャリア・イーサネット・アナライザー「MetroScope(メトロスコープ)バージョン2.0」を11月6日より発売いたします。
 「MetroScopeバージョン2.0」は、専用の遠端制御デバイスと連動稼動することで、現場技術者のキャリア・イーサネット※・サービスの複雑な立ち上げ試験とそのトラブルシューティングを迅速にサポートするネットワーク解析とトラブルシューティング用携帯ツールです。
 新機能の「Provision」試験は、キャリア・イーサネットの性能評価に必要な4種類の試験を1回のプロセスで実行、その測定結果を最大24時間にわたって履歴データとして取得し、最大3種類まで同時表示できます。これにより、より迅速な測定とトラブルシューティングへの対応を可能としました。現在、コスト削減や差別化サービスなど、これまで以上に激しい企業間競争を余儀なくされている通信事業者から、最大40%の大幅な設備投資コストの削減を可能にするツールとして大きな期待が寄せられています。
 「MetroScopeバージョン2.0」の価格は、「LinkReflector(リンクリフレクター)」1台が付属して、1セット1,169,000円(税別)~。初年度売上台数は100セットをめざしております。
(なお、追加の「LinkReflector」は1台につき、155,000円(税別)となります)

■キャリア・イーサネット・サービスを最大限に活用するために必須のフィールド・テスターとして、試験時間やコストの削減の実現と、より的確な試験結果を提供!

 「MetroScopeバージョン2.0」は、4種類の試験(スループット※、パケット損失、レイテンシー※およびジッター※)を、1回のプロセスで行うことができるため、これまでのように測定中に他のパラメーターの性能低下があったとしても、それを見逃すことはありません。そのため、RFC2544※のような機器ベースの試験規格よりも、さらに迅速かつ、より徹底的な回線試験を実行できます。また、新機能である「Provision」試験機能が、これら4種類すべての測定結果を最大24時間にわたって履歴データとして取得し、その結果を最大3種類まで同時表示することで、より迅速な測定とトラブルシューティングへの対応が可能となりました。これにより、現場のネットワーク技術者は、いったいどこに変化が生じているのか、どこからトラブルシューティングを開始してよいのかを、すばやく確認できるようになります。このように、通信事業者は「Provision」試験機能を利用することで、確実にコストを抑えつつ、差別化可能なサービス品質の提供ができます。
 また、遠端に専用の制御デバイス、ギガビット・リモート・テスター「LinkReflector」を採用することで、既存のものとは異なり、2台目の「MetroScopeバージョン2.0」を、別途、用意する必要はありません。これにより、エンド・ツ・エンドのスループット試験システムが低価格で構成可能となります。その結果、コア・ネットワーク内あるいはデータセンターの顧客ネットワーク内に「LinkReflector」を複数台配備した、ポイント・ツ・マルチのIPループバック試験によるフルコントロールSLA試験も容易に実現できます。

■ 「MetroScopeバージョン2.0」の特長

1)「Provision(プロビジョン)」試験機能を新搭載
4種類の試験(スループット、パケット損失、レイテンシーおよびジッター)のすべての測定結果を最大24時間にわたって履歴データとして取得を行い、その結果を最大3種類まで同時表示できます。
2)キャリア・イーサネットSLAとメトロ・イーサネット・フォーラム(MEF)仕様に準拠した試験が可能
実際の回線を考慮したMEF仕様に基づいた試験を、機器ベースのRFC2544試験よりも、4倍以上のスピードで実施できます。
3)非対称リンクにも対応した試験が可能
アップストリームとダウンストリームのスループット試験を異なる速度で実施可能。ADSL等の非対称リンクにも対応しています。
4)マルチ・ストリーム試験にも対応
異なるサイトあるいはVLANに、複数のテスト・データ・フローを平行して出力し、複雑なSLA試験を同時実施できるため、テスト時間を削減できます。
5)遠端制御デバイスとして、安価な 「LinkReflector」を採用
通信事業者は「LinkReflector」を所持した技術者を現場に配備し、「MetroScope」を集中制御用テスターとして使用することができる上、複数台配備時のコスト負担もより少なく、SLAおよびMEF仕様への準拠検証が可能です。
6)IPTV試験機能、VoIP試験機能(オプション) を搭載
ビデオ・オン・デマンド用 RTSP※およびブロードキャスト・ビデオ用のIGMP※対応のIPビデオ試験機能により、ストリーム・レイテンシー測定が可能です。IP電話の主要な性能パラメーター(MOS値、Rファクター、ジッターおよびフレーム損失)の測定ばかりでなく、SIPのCall機能やWAVファイルによる音声のプレイバックが可能。通信事業者は、VoIPとIPTV配信のためのイーサネット・リンク試験が可能となります。
7)802.3ahプロトコルにも対応
802.3ahプロトコルにも対応し、クライアントとしてレイヤー1のループバック試験をサポート可能です。

■キャリア・イーサネット・サービスを提供する通信事業者(サービス・プロバイダー)待望の解析・トラブルシューティング・ツール

 かつてLANで使用されていたイーサネット技術が、今日、通信事業者やCATV事業者、モバイル事業者といったサービス・プロバイダーに急速に取り入れられています。そして、その技術は、キャリア・イーサネットにおけるニーズ、すなわち通信インフラやそのサービス展開に伴う広範なニーズに対応しながら、幅広く導入されています。
 通信事業者は高速でコスト効率に優れ、なおかつ簡単に使えるといったメリットをもつイーサネット技術を駆使しながら、安全性とともに大幅なコスト削減を追い求めています。このような状況において、最大40%の大幅な設備投資コストの削減を実現する携帯型解析・トラブルシューティング・アナライザーとして、「MetroScopeバージョン2.0」と専用遠端デバイスである「LinkReflector」は、新たなソリューションとして大きな期待が寄せられています。

<「MetroScopeバージョン2.0」の価格>
「MetroScopeバージョン2.0」1セット:1,169,000円(税別)~。(「LinkReflector」1台が付属されています)
※追加の「LinkReflector」は1台につき、155,000円(税別)となります。

■フルーク・ネットワークスについて
フルーク・ネットワークスは、米国の精密電子計測器メーカーである「フルーク・コーポレーション」のネットワークス部門が2000年に分社化して生まれたネットワーク関連ツールメーカーです。「Network SuperVision SolutionsTM(ネットワークの可視性を最大限に高めるためのソリューション)」の提供を企業使命としており、お客様の重要なITインフラであるネットワークを常に最適な状況に保つための監視・解析やトラブルシューティングをサポートしております。現在、日本を含む世界50ヶ国以上で事業を展開しており、弊社の高品質・高付加価値ソリューションは既に世界20,000以上の企業ネットワーク、システム・インテグレーター等のネットワーク設計・構築の専門企業などで使用されています。
詳細は以下のURLをご参照ください。
(リンク »)

※ MetroScope、Provision、LinkReflector 等は、米フルーク・ネットワークス社の登録商標または商標です。
※ その他記載されている会社名、製品名等は、各社の登録商標または商標です。

このプレスリリースの付帯情報

MetroScopeバージョン2.0とLinkReflector

用語解説

※キャリア・イーサネット: 通信事業者が提供する拠点間通信サービスの一種で、従来 LAN で使用されていたイーサネットを地理的に離れた拠点間で使用できるようにしたサービス。現在、世界中で次世代ネットワークの基盤として広がりつつある。
※SLA(Service Level Agreement): 通信サービスの事業者が、利用者にサービスの品質を保証する制度。
※MEF(メトロ・イーサネット・フォーラム): MAN(metropolitan area network)での広域イーサネット・サービスの提供やイーサネットを使ったバックボーンの構築など、MANでのイーサネット技術の利用を推進するために2001年5月に発足した業界団体。世界の主要なネットワーク機器ベンダの他、通信事業者がメンバーとなっている。
※スループット(throughput):単位時間あたりの処理能力。通信用語としては、通信回線の単位時間あたりの実効転送量等を意味し、末端同士の実質的な通信速度のことを言う。
※レイテンシー(latency): データの要求をしてから、そのデータが返ってくるまでにかかる時間のこと。
※ジッター(jitter): 通信の機器等において、発生する信号の時間的な「ずれ」や揺らぎのこと。
※RFC2544: RFCとは、インターネット上の様々なプロトコル等が記述されている、インターネットに関する各種技術的情報のこと。RFC2544は、その2544番目という意味。
※RTSP(アール・ティー・エ・スピー:Real Time Streaming Protocol): インターネットやイントラネットなどのTCP/IPネットワーク上で、音声や動画などをリアルタイムに配信するためのプロトコル。RTSPを使うとデータをダウンロードしながらコンテンツを再生する「ストリーミング」が可能となる。
※IGMP(アイ・ジー・エム・ピー:Internet Group Management Protocol): 同一のデータを複数のホストに効率よく配送するIPマルチキャストで、配送を受けるために構成されるホストのグループを制御するためのプロトコル。あるホストがグループに参加、脱退したり、マルチキャスト・ルータ間でグループに関する情報をやり取りしたりするのに使われる。IPの一部として実装される。

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