OKI、業界最高性能の広帯域コーデック変換機能を搭載したセッションボーダーコントローラー「CenterStage(R) NX3200」を発売

沖電気工業株式会社

From: JCN Newswire

2012-10-15 11:40

コーデックの異なる通信事業者間接続をスムーズに

Tokyo, Oct 15, 2012 - ( JCN Newswire ) - OKIは、通信事業者向けセッションボーダーコントローラー※1「CenterStage(R)(センターステージ)NX3200(以下 「NX3200」)」を業界最高性能のコーデック変換機能搭載により機能強化し、本日より販売を開始します。「NX3200」は、キャリアグレードのスケーラビリティと信頼性で通信事業者から高い評価を得てきましたが、このたび当社が新たに開発した業界最高性能を有するキャリアグレード広帯域コーデック変換機能を持つブレードを搭載し、機能強化を行うとともに、業界最高レベル20msec以下の低遅延を実現しました。これにより同時に大容量の通信を行うことが可能となるため、今後本格化するLTE(Long Term Evolution)※2化にともなう通信事業者間でのサービス受け渡しをスムーズに行うことができます。

通信事業者においては、コンシューマーおよびビジネスの両面でスマートフォンの急速な普及や、クラウドサービスの浸透にともない、通信量増大への対処が大きな課題となっています。また、移動網では、高速無線化実現のために、LTEへの移行が進められています。LTE上での音声通信(VoLTE: Voice over LTE)では、従来の3GでのコーデックであるAMR-NB※3やEVRC※4に加え、移動体網の次世代コーデックであるAMR-WB※5が使用されることになります。これらの広帯域コーデックの普及により、音声・映像・データなどのサービスを異なる通信事業者間(移動網と固定網との相互接続も含む)で相互接続する機会が増えてきます。さらに、昨今のOTT(Over the Top)※6業者との相互接続にも、コーデック変換は必要となってきます。

これらの要望を満たすため、セッションボーダーコントローラーでのコーデック変換については、従来よりも格段の性能向上が必須となります。IP相互接続を行う場合、現実的には異なる組み合わせのコーデック変換が必要となる可能性がありますが、複数の事業者間の通信で、複数回コーデック変換を実施する場合、End-End間の転送遅延※7が大きくなり、通信品質(音声品質)に影響を及ぼす可能性があります。

このような通信インフラにおけるニーズに対応して、今回OKIは、従来から提供してきた音声コーデック変換機能の性能をさらに向上させ、業界で初めて上記の各種広帯域コーデック変換機能を備えたブレードを開発し、「NX3200」に搭載しました。さらに、複数個所でのコーデック変換による音質劣化を極力削減するため、転送遅延を20msec以下に抑えることも実現しました。転送遅延を抑えるにあたり、長年の実績を持つOKIの音声処理技術「eおと(R)※8」のノウハウが活かされています。これにより、従来のコーデック変換機能のほか、移動網や固定網の様々な音声コーデック間で同時に大容量の通信を行うことが可能となり、今後想定されるLTE化にともなう通信事業者間でのサービス受け渡しをスムーズに行うことが可能となります。

OKIは、これまで培ったデータ・音声・映像の大容量かつ高品質の転送技術や、装置の信頼性を極限まで追求したキャリアグレードのハードウエア・ソフトウエア開発技術をベースとし、今後もさらに通信事業者のニーズを反映した「CenterStageシリーズ」のラインアップを拡充していきます。

【販売計画】

価格: ネットワーク構成、収容加入者数によって異なります。
出荷時期: 2012年12月
販売目標: 今後3年間で50台を発売

【「CenterStage NX3200」の特長】

◆最新DSP※9を搭載し、通信事業者間相互接続に必要なスケーラビリティを確保
◆転送遅延を通常 約0.1~5msec、最大でも20msec以内で実現
◆複数コーデックの組み合わせに柔軟に対応

【用語解説】

※1: セッションボーダーコントローラー(SBC: Session Border Controller)
IMS(IP Multimedia Subsystem)網間の接続装置。SIP(Session Initiation Protocol)の差分吸収や、メディアのコンバージョンなどを行うことで、異なる事業者のIMS網間の端末間の通信を可能とする。たとえば、携帯端末と、PC端末間でのTV電話実現時に、お互いが利用しているコーデックがそのまま利用可能となり、シームレスに映像を送受信できる。
※2: LTE(Long Term Evolution)
新たな携帯電話の通信規格。移動網の標準化団体である3GPP(Third Generation Partnership Project)によって標準化され、2010年よりサービスが開始されている。LTEで音声を流す規格も3GPPにて標準化されており、VoLTE(Voice over LTE)と呼ばれ、2012年よりサービスが開始されている。
※3: AMR-NB(Adaptive Multi Rate Narrowband)
音声コーデックのひとつ。移動網の標準化団体である3GPP(Third Generation Partnership Project)によって標準化され、3G移動網で幅広く使用されている。
※4: EVRC(Enhanced Variable Rate Codec)
音声コーデックのひとつ。移動網の標準化団体である3GPP2(Third Generation Partnership Project2)によって標準化され、3G移動網で幅広く使用されている。
※5: AMR-WB(Adaptive Multi Rate Wideband)
音声コーデックのひとつ。移動網の標準化団体である3GPP(Third Generation Partnership Project)によって標準化され、今後の広帯域サービスへの利用が期待されている。
※6: OTT(Over the Top)
ブロードバンド回線を用い、パソコンのみならず、テレビ、STB、スマートフォンなどのあらゆる端末を用いて映像、音声、データ、メッセージングサービスなどを提供する業者のこと。  
※7: 転送遅延
音声を転送する際に、網側の処理により発生する遅延。転送遅延が大きいと、通話の品質が劣化するという問題が発生する。特にコーデック変換での転送遅延は大きいため、品質劣化の要因として課題となっていた。
※8: eおと
OKIが開発した、高品質で臨場感のある音声通信を実現する音声処理技術の総称。独自の高音質化機能を具備するとともに、低遅延での通話を可能とする。種々の音声符号化方式に対応可能。スマートフォン、PC、携帯電話、IP電話機およびデジタル家電などでの使用と、LSIおよび各種プラットフォームへの搭載が可能。
※9: DSP(Digital Signal Processor)
音声・映像といった大量のデータを高速に信号処理を行うために特化して作られたLSIのこと。

「CenterStage NX3200」紹介サイト: (リンク »)
「CenterStage NXシリーズ」紹介サイト: (リンク »)
「eおと」紹介サイト: (リンク »)

概要:沖電気工業株式会社

OKIは米国でグラハム・ベルが電話機を発明したわずか5年後の1881年に創業した、日本で最初に電話機を製造した情報通信機器メーカーです。先見性と勇気をもって果敢に挑戦・行動するという、創業以来の「進取の精神」を連綿と受け継ぎ、ブランドスローガン「Open up your dreams」のもと事業展開しています。現在、「金融システム」「通信システム」「情報システム」「プリンタ」「電子部品・モジュール他」の5つの分野において、OKIグループは社会の発展に寄与する最先端技術の商品・サービスをお客様にお届けし、世界の人々の快適で豊かな生活の実現に貢献しています。詳細はこちらからご覧ください。 (リンク »)

お問合せ先:
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
OKI 広報部 山本
電話:03-3501-3835
e-mail: press@oki.com

本件に関するお客様からのお問い合わせ先
OKI 通信システム事業本部
キャリアシステム事業部マーケティング部
CenterStage NXシリーズお問合せURL: (リンク »)
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