Tokyo, Nov 7, 2013 - ( JCN Newswire ) - OKIは、IPTVの商用放送や国際機関実験で多くの実績を持つ映像配信サーバー「OKI MediaServer」により、現行ハイビジョンの4倍の解像度となる4K※1映像の配信に成功しました。「OKI MediaServer」は大規模IPTVサービスや、ITU-T※2のIPTV標準※3の映像配信実験施設「ITU IPTV IPv6 Global testbed※4(以下、テストベッド)」に使用されています。このたび、新たにH.265/HEVCの新映像コーデック※5に対応し、4K映像の配信の実験に成功しました。
H.265は、2013年1月にITU-Tで勧告化された新しい映像コーデック規格でHEVC(High Efficiency Video Coding)とも呼ばれており、従来のH.264※6と比較して圧縮率が2倍程度向上します。2014年度から日本で始まる4Kの放送のコーデックとして使用される予定で、IPTVやケーブルでの映像配信においても今後採用される可能性が高いものです。
OKIは、今後の映像配信サービスでのH.265の普及を見込んで、映像配信サーバー「OKI MediaServer」にH.265対応機能を開発し、実験室レベルで4K映像配信実験に成功しました。具体的には、配信サーバーとPCを構内ネットワークに接続し4K対応テレビで映像が視聴できることを確認しました。今回の実験では、IPTVの主要サービスであるVOD※7とリニアTV※8のうち、リニアTVサービスにおいて検証を行いました。今後、端末の開発にあわせてVODの実験も行う予定です。
OKIでは、今回の実験結果を踏まえ、各種標準化団体へも積極的に提案を行い、いち早く標準準拠の商品を開発できるように進めます。特に、ITU-Tでは既にH.265対応のIPTVに関する勧告文書の作成が進行中であり、OKIはそれに対して積極的に提案をおこなっています。また、OKIは、既にIPTVが導入されており、4K映像配信などさらに高画質化を検討する国・地域への展開を進めるため、テストベッドを用いての実験も検討しています。
さらに、今後も、2020年の東京オリンピックに向けての各種映像サービスなど、市場ニーズに合わせた機能の拡張および、拡張した機能の標準化の推進、普及活動を行い国内外のサービス事業者にとって魅力ある映像配信プラットフォームの事業展開を進めていきます。
【「OKI MediaServer」について】
OKIが開発した映像配信サーバー。代表的な映像配信機能を標準機能として備えており、VOD、リニアTV、ライブ配信システム、スタートオーバ、中継・監視システムをはじめ、映像と音声を活用した多彩なシステムを容易に構築できる。ITU-T IPTV標準の相互接続イベントのレファレンスサーバーとしての実績を持つ。日本国内では通信キャリアによるテレビ向けの商用IPTVサービスや、各国の大学などでの実験に採用されている。
紹介サイトURL: (リンク »)
【用語解説】
※1: 4K
解像度3840×2160素子の次世代テレビフォーマットで現行ハイビジョンの4倍の解像度となる。ウルトラハイビジョン。2014年7月から試験放送開始予定。
※2: ITU-T(International Telecommunication Union Telecommunication Standardization Sector)
国連の専門機関である国際電気通信連合(ITU:International Telecommunication Union)の電気通信標準化部門で、世界規模での電気通信の標準化を推進するために、技術、運用及び料金についての課題を研究し、また、それらについての勧告を採択することを任務としている。
※3: ITU-TのIPTV標準(IPTV:Internet Protocol Television)
ITU-Tの定めたIPTVの標準化勧告群。IPTVサービスの要求条件やアーキテクチャ、サービス品質、セキュリティ、端末などの勧告群から構成される。
※4: ITU IPTV IPv6 Global testbed (I3GT)
ITU IPTV IPv6 Global testbedを用いることで、(1)ネットワークがIPTVの映像配信に適用可能な、帯域、品質(遅延、ロス)を有しているかどうかの検証、(2)ITU-T IPTV標準準拠のコンテンツがもつ、映像・静止画・テキストおよびアプリケーションの連携といった機能の検証、(3) ITU-T IPTV標準準拠の端末の動作検証を2012年10より実施している。今後、これら検証のため、実験の参加者自身が作成したコンテンツを「OKI MediaServer」に登録して検証することも予定している。
URL: (リンク »)
※5: 映像コーデック
動画データを、圧縮機能を使って別の形式に変換する装置またはソフトウェアのこと。映像コーデックのうち、動画を別の形式に変換する装置またはソフトウェアをエンコーダ、もとの動画に変換する装置またはソフトウェアをデコーダと呼ぶ。
※6: H.264
ITU-Tで規格化された映像符号化方式のこと。DVDや地上デジタルテレビ放送に採用されたMPEG-2の2倍以上の圧縮効率があると言われ、Blu-ray Disc規格では映像符号化方式の一つとして採用されている。
※7: VOD(Video on demand)
IPネットワーク上で双方向テレビを実現する動画配信システムのひとつ。映画やテレビ番組について利用者が要求した映像コンテンツを即座に配信する形態のサービス。
※8: リニアTV
従来のテレビ放送のように、決められた放送スケジュールに従って番組をリアルタイムに配信するタイプの放送サービス。多チャンネル放送や地上デジタル放送のIP同時再送信がリニアTVに属する。
概要:沖電気工業株式会社
OKIは米国でグラハム・ベルが電話機を発明したわずか5年後の1881年に創業した、日本で最初に電話機を製造した情報通信機器メーカーです。先見性と勇気をもって果敢に挑戦・行動するという、創業以来の「進取の精神」を連綿と受け継ぎ、ブランドスローガン「Open up your dreams」のもと事業展開しています。現在、「金融システム」「通信システム」「情報システム」「プリンタ」「電子部品・モジュール他」の5つの分野において、OKIグループは社会の発展に寄与する最先端技術の商品・サービスをお客様にお届けし、世界の人々の快適で豊かな生活の実現に貢献しています。詳細はこちらからご覧ください。 (リンク »)
お問合せ先:
本件に関する報道機関からのお問い合わせ先
OKI 広報部 山本
電話: 03-3501-3835
e-mail: press@oki.com
本件に関するお客様からのお問い合わせ先
OKI 通信システム事業本部 キャリアシステム事業部 映像事業推進部
URL: (リンク »)
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。