マツダ株式会社(以下、マツダ)が運営する公式ブログ「Zoom-Zoom Blog」は『中の人』目線でマツダ情報をお届けしています。
このたび本ブログでは、古いクルマを復元する「レストアプロジェクト」について、3/17付けで新たなコンテンツ( (リンク ») )を発表しました。
50年前の名車コスモスポーツが蘇るまでの苦難の道のりをご紹介します。
■公式ブログ「Zoom-Zoom Blog」
(リンク »)
以下に新コンテンツの一部をご紹介します!
<引用・始>
皆さん、「レストア」という言葉を聞いたことはありますか。
レストアとは、古いクルマの修繕作業。動かなくなった古いクルマを分解、修繕・修復し再び街を走れるようにすること。
マツダでは2015年2月に若手社員20名の有志が集いレストアプロジェクトを発足しました。
なぜ動かなくなったクルマをわざわざ分解までして復元するのか。それはレストア作業を通して、生産当時の哲学や思想を現在のマツダ社員が直接肌で感じられるから。
社内に脈々と伝わるスピリットを理解し、次世代に伝承していく役割をこのプロジェクトが担っているのです。
そんなレストアプロジェクト第一号に選ばれたクルマはコスモスポーツ!
今から約50年前の1967年に発売され、世界初の量産型2ローターロータリーエンジンを搭載したスポーツカーとして多くの人を魅了したクルマです。
進捗をレポートした前回のブログでは、エンジン搭載の瞬間、いわばコスモスポーツに命が吹き込まれる瞬間をご紹介しました。
そして、今回はいよいよ完成編です。
▼前回の記事
コスモスポーツレストアを通じて肌で感じるマツダの歴史 ~地域一丸となって過去から未来へ繋げる哲学と思想~
(リンク »)
■トラブルは当たり前
レストアは一般的なクルマの整備や修理とは、必要な技術や部品、解決策の導き方が全く異なります。そのため作業にトラブルはつきもの。
クルマの足回りを修繕するシャシーチームも、左右のタイヤをつなぐ車軸の組み付けで、越えられない壁に直面していました。
古くなったオイルシール(車軸に使用しているゴム製品)を交換したことが原因で、ベアリングを締め付ける力が増して車軸が上手く回らなくなってしまったのです。
ベアリングをばらして組み直したり、潤滑油の量を増やしたりするものの、一向に改善の兆しは見られません・・・。
困り果てた若手に見かねて救いの手を差し伸べたのがアドバイザーの木下さん。
入社から数十年 、フルタイム四駆のファミリアや歴代ロードスター、三代目RX-7など名だたる車両の実験や研究に携わってきた車両の達人です。
すると、さすがは達人。アジャストシム(薄い鉄板で出来たリング状の部品)の厚みを増やす必要があるはずだと、あっという間に原因を突き止めてしまいました。
そこで、木下さんのアドバイスどおり0.5mmで製作した新しいアジャストシムを組み込んだ車軸を回してみると・・・これまでの抵抗が嘘の様に軽くなったのです!
若手メンバーが「よかった・・」と心底安堵する一方、木下さんは得意そうに微笑みました。
■ないなら作るしかない
レストアならではトラブルをもうひとつ。
ベアリングの圧入手順を間違えたために、ステアリングの車軸側にあるとても大事な部品を誤って破損してしまうという事件がありました。
この部品なしにコスモスポーツは完成しません。とはいえ50年前の部品ですから、代用品も存在しない・・・。ではどうするか?
最初は途方に暮れるメンバーでしたが、「ないなら作るしかない」と、イチから製作することでこの危機を乗り切ったのです。
このようにレストア作業は、時として地図の無い迷宮を進むのに等しく、どの道を選ぶのが正しいのか誰にも分からないことも。
行き止まりにぶつかってもとにかくがむしゃらに前に進むしかなく、部品が無ければ、新しく作ってでも、何が何でも入手する気合いが必要なのです。
~後略~
<引用・終>
気になる続きはこちらからご覧ください!
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【ついに完成!】50年前の名車コスモスポーツ復元の軌跡
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