早稲田大学
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■発表のポイント
・これまで特定の量子状態を選択的に励起することは難しいとされてきた。
・レーザーの波長と強度を制御することにより特定の量子状態を選択的に励起できることを示した。
・量子コンピューターへの応用など、光・量子に関わる研究に寄与することが期待される。
■概要
早稲田大学理工学術院の新倉弘倫(にいくらひろみち)教授 (リンク ») 、ドイツマックスボルン研究所のS. Patchkovskii博士およびM.Vrakking博士、カナダ国立研究機構のD. Villeneuve博士らの研究グループは、アト秒レーザーと赤外レーザーによる新たな量子制御法の解明に成功しました。
これまで特定の量子状態を選択的に励起することは難しいとされてきましたが、アト秒レーザーと赤外レーザーの波長と強度を制御することで、特定の量子状態を選択的に励起できることを明らかにしました。近年、光と量子に関わる研究は、量子コンピューターや量子通信などの社会への応用が期待される段階になっています。本研究は光と電子の励起に関する基本的なスキームを与えるものであるため、それらにつながる光・量子科学研究の新たな展開が期待されます。
本研究成果は、2020年6月2日(英国時間)に英国物理学会(Institute of Physics, IOP)発行の『Journal of Physics B: Atomic, Molecular and Optical Physics』 (リンク ») に“Joint Focus Issue on Attosecond Technology(ies) and Science”としてオンライン公開されました。
■論文情報
雑誌名:Journal of Physics B: Atomic, Molecular and Optical Physics (リンク »)
論文名:Selection of the magnetic quantum number in resonant ionization of neon using an XUV-IR two-color laser field (リンク »)
DOI: (リンク »)
■研究助成
研究費名:科学研究費補助金基盤研究A
研究課題名:アト秒位相分解波動関数イメージング法による新規な量子選択性の研究
研究代表者名(所属機関名):新倉弘倫(早稲田大学) (リンク »)
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