兼松は1889年創業の総合商社です。電子・デバイス、食料、鉄鋼・素材・プラント、車両・航空を中心とする幅広い事業領域において多岐にわたる商品やサービスを提供しています。 創業135周年に向けた中期ビジョン「future 135」ではAIやIoTといった先進技術を活用した新規事業の推進と拡大、いわゆるDXを柱の一つとして位置づけています。ビジョンの実現に向け、社内での推進役となるIT企画部の体制を強化すべくウルシステムズに支援を要請しました。
ウルシステムズはIT企画部の体制を把握した上で、システムの発注力強化から着手することを提案しました。ビジネスニーズに合致するシステムをIT企画部が自らデザインし、グループ各社やシステムインテグレーターの協力を得ながら実現する力を身につけるものです。DX推進の文脈ではシステム内製化が注目されがちですが、人的リソースが限られている事業企業にとっては必ずしも現実的な選択肢とは限りません。IT企画部がイニシアチブを握りつつ、外部の専門家の協力を引き出す術を身につけることでDXを効率的に推進できるようになります。
まずは、システム企画およびプロジェクトマネジメントの実践的な手法を数回にわたって講義した後、実戦経験を積む場として決裁システムの開発プロジェクトを立ち上げました。投資や買収など大小数百種類に及ぶ決裁を全面的にシステム化し、意思決定の場から書類を一掃するものです。兼松のIT企画部が主体となり、企画立案やRFP作成、ベンダー選定、プロジェクトマネジメントを実施。ウルシステムズは全工程を伴走し、必要な支援を提供しました。プロジェクトを通じてIT企画部はシステム導入の経験値を蓄積したほか、紙文化が色濃い総合商社での先進的な取り組みとして注目を集めました。
現在、兼松グループは全体のバランスを考慮しながら、システム内製化にも取り組んでいます。今後は外注と内製を織り交ぜてデジタルトランスフォーメーションを推進していく計画です。ウルシステムズは兼松グループの挑戦を支えてまいります。
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