【開発背景】
メニコンのコールセンターでは、それぞれ個別最適化されたCRMシステムを使って顧客データや取引先データの管理を行っていました。その一つである「メルスセンター」は、コンタクトレンズとケア用品のサブスクリプションモデルの先がけともいえる、メニコンの主力事業の一つ「メルスプラン」の会員からの問い合わせを対応しているセンターです。このメルスセンターが開設されて以降、部門を横断した情報共有の必要性が急速に増したにもかかわらず、センターで情報が分断されているため折り返しの回答に時間がかかっていました。
メニコンでは、2020年にメルスセンターで利用していたOSのサポート終了に合わせ、その上で稼働していたCRMアプリケーションをリプレースし、3つのセンターで利用可能な顧客情報を統合管理できるシステムを開発するに至りました。
【新システム概要】
今後、センターを起点としビジネスに貢献していくことを前提に、営業部門で活用されているSalesforce Sales Cloudと合わせ、Service Cloudの採用を決めました。 Service Cloudの機能として、Service Cloudのナレッジ、メールtoケース、自動化プロセス、掲示板といった機能を活用し、オペレーターが迷わず、顧客とコミュニケーションできる仕組みを整えました。
また、製品情報、販売管理については社内のほかの基幹システムで管理をしているため、データ連携基盤DataSpider Cloudを介し、Salesforceに必要情報を連携しています。
2019年8月から移行プロジェクトを開始、途中新型コロナウイルスの感染拡大を受け3カ月程度の中断を挟みつつも、2020年9月に新システムの運用を開始しました。 現在は、LINEとWebチャットの問い合わせ対応に向けた開発を行っています。
【導入効果】
すべてのセンターがSalesforce上に回答や各種情報を集約し、他部門に関する情報においても連携が取れるようになったことで、対応を完了するまでの時間が大幅に短縮されました。さらに、約8割の紙資料が削減、チームによっては100%のペーパーレスの実現に至りました。
メニコンは、システム開発終了後も、Salesforceのローコード/ノーコード開発環境を生かしてレイアウトやビューの配置変更、表示項目の追加といった変更を、継続的に自社で行っています。ユーザーのフィードバックに基づき変更をすることで、新システムの利用促進に効果を上げています。
【株式会社メニコン カスタマーコミュニケーション部 部長 三浦 和行様のコメント】
新しい統合コールセンターシステムは、メール、LINE、チャットボットを通じたノンボイス領域への展開、さらに電話で寄せられる問い合わせを含めて、当社に寄せられるお客様のあらゆる"声"をデータ化、可視化し、客観的なエビデンスに基づいた商品やサービスの展開を可能にするためのプラットフォームへ育てたいと思っています。これらは"夢"として思い描いている段階ですが、テラスカイとは、われわれの"夢"を共有したうえで、新しい提案をもらいながら、一緒にメニコンのビジネスを創造するコンタクトセンターに成長させていきたいと考えております。
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