物流業界は、ドライバー不足「2024年問題」などの労働力不足が深刻となっています。2030年には34%の輸送力不足が懸念されており、配送工程を含む物流全体の効率化が急務な状況です。また、医薬品向けのGDP*1対応、食品向けのHACCP*2対応など、コールドチェーン市場における温度管理要求は年々厳しくなっており、輸送工程において、貨物が「いつどこでどんな状態だったか」をリアルタイムにモニタリングできるシステムや体制が必要となっています。
しかしながら現状は、現場担当者による温度計チェックや日報への記入など、アナログでのデータ集約作業を含め現場担当者への負担が大きい運用が主流となっています。また、コールドチェーン輸送時における、設定温度の逸脱や貨物への衝撃などの異常に即座に気付くことができないため、品質不良品の市場流出リスクも抱えています。さらに、国際物流においては、貨物の盗難が課題となっています。これまでは一部の高額商品のみが標的となっていましたが、昨今の世界的なインフレの影響が続くなか、食品や生活消耗品などの盗難被害が増加しており、低価格帯の貨物向けにも導入可能な低コストの位置追跡システムのニーズが高まっています。
そこでこれらの課題に対応するため、マクニカは、日本の物流大手企業やフォワーダー、3PLなどの事業者と実証実験を行うなかで、お客様のニーズを反映した機能面の充実に加え、低コストかつ容易に導入できることを重視し、本サービスを開発しました。
■本サービスの概要
本サービスは、コールドチェーン向けの温度管理、衝撃検知、紛失・盗難防止や運行管理など、多岐にわたる機能を備えています。また、位置情報に加えて、温湿度・気圧・照度などのセンサーデータ、貨物への衝撃や落下・開封などのイベント情報が、クラウドを通じてオリジナルのダッシュボードにて可視化することができるため容易に導入することが可能となっています。
本サービスは、マクニカの取り扱いメーカーであるQualcomm社で実績のある携帯電話通信技術を使ったトラッカーデバイス(モニタリング端末:QTSシリーズ)とマクニカ開発のクラウドサービス及びダッシュボードで構成されており、デバイスで取得したセンサーデータはダッシュボードまたはAPI経由でデータ提供されます。モニタリング端末は、用途に応じて「QTS110*3」及び「QTS112*4」の2機種を選ぶことが可能です。
■本サービスの特長、導入効果
商品や資産の輸送・保管時の状態(位置、温湿度、衝撃、落下、開封)をリアルタイムに監視し、追跡します。お客様は、クラウドサービスとしてすぐに利用でき、API連携による自社システムへの統合も可能となっています。
1.荷主・物流会社間で一元管理・共有可能なクラウドサービス
2.GDP/HACCPに対応した効率的な温度管理と品質担保
3.LTE対応でクラウドへのデータ送信からダッシュボードまで自動化、ドライバー/現場の作業負担軽減
4.海外200か国対応、ワールドワイドでシームレスな位置追跡を実現
5.位置追跡+コンテナや貨物の開封検知での盗難対策
6.100日以上連続動作が可能なため長期間輸送にも対応(通信頻度1時間に1度の場合)
7.Wi-Fi/基地局/GNSSを活用したハイブリッドな測位方式によりあらゆるエリアで位置測位可能
8.小型、薄型の端末で容易に設置、あらゆる貨物に同梱可能
9.導入しやすい運用コスト
マクニカは、本サービスを通じて、物流業界全体のDX化への貢献、コールドチェーンモニタリング市場に加え、あらゆる貨物、資産の追跡を含むアセットトラッキング市場への参入も目指していきます。
*1:GDP(Good Distribution Practice)
GDPは、医薬品の流通における品質を確保するための規範です。これは、医薬品の保管、取り扱い、輸送に関する基準を定めており、温度や湿度などの環境条件が適切に管理されることを保証します。このガイドラインは、医薬品が製造元から消費者まで安全かつ効果的な状態で届けられることを目的としています。
*2:HACCP(Hazard Analysis and Critical Control Points)
HACCPは、食品の安全性を確保するための手法です。食品の生産から消費に至る全ての過程において、潜在的な危害要因を分析し、それらを管理するための重要管理点を設定します。この手法は、食品の加工、製造、流通、販売など、あらゆる段階での危機管理を行うために広く採用されています。
*3:「Qualcomm® QTS110」 輸送/保管状態モニタリング・追跡端末
<位置、温湿度、衝撃、落下、開封などの状態監視>(詳細: (リンク ») )
商品/資産の輸送時や保管時の状態を監視、“リアルタイム”に追跡。 低消費電力・長時間バッテリー化を実現。海外200か国以上で利用可能で国際輸送にもご利用可能。
*4:「Qualcomm® QTS112」 位置情報モニタリング・追跡端末
<位置情報に特化したカードサイズの小型・薄型版>(詳細: (リンク ») )
商品/資産や個人情報を含むものをトラッキングし、紛失や盗難防止などに活用。端末自体の“薄さ・軽さ”により、今までトラッキングが困難だった“小包・封筒”などに入れて追跡が可能。
■国際物流総合展(Logis-Tech Tokyo2024)への出展
マクニカは、2024年9月10日から13日に東京ビッグサイトで開催される国際物流総合展(Logis-Tech Tokyo 2024)に出展します。本サービスに関する代表的なユースケースをデモンストレーションやプレゼンテーションにてご紹介します。
・展示会名:国際物流総合展(第16回)Logis-Tech Tokyo2024
・主 催:一般社団法人 日本能率協会 他
・会 場:東京ビッグサイト(アクセス: (リンク ») )東7ホール ブースNo. 7-215
・会 期:2024年9月10日(火)~13日(金)
・参 加:登録制(事前登録及び招待チケット制)
・詳 細:こちら (リンク ») をご覧ください。
■動画によるデモンストレーション
温度異常の事前予測(ワーニング機能)、衝撃(落下)、開封の異常発生時の様子をダッシュボードでご覧いただけます。
(リンク »)
(ページ内に動画がございます)
【本サービスの詳細はこちら】
(リンク »)
【製品に関するお問い合せ先はこちら】
株式会社マクニカ フィネッセ カンパニー 大川 / 鷲巣
TEL:045-470-9831
E-mail:qcom-aware@macnica.co.jp
※本文中に記載の社名及び製品名は、株式会社マクニカおよび各社の商標または登録商標です。
※ニュースリリースに掲載されている情報(製品価格、仕様等を含む)は、発表日現在の情報です。その後予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご承知ください。
株式会社マクニカについて
マクニカは、半導体、サイバーセキュリティをコアとして、最新のテクノロジーをトータルに取り扱う、サービス・ソリューションカンパニーです。世界26か国/地域92拠点で事業を展開、50年以上の歴史の中で培った技術力とグローバルネットワークを活かし、AIやIoT、自動運転など最先端技術の発掘・提案・実装を手掛けています。
マクニカについて:www.macnica.co.jp (リンク »)
<本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先>
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広報室 宮原 E-mail:macpr@macnica.co.jp
〒222-8561 横浜市港北区新横浜1-6-3 マクニカ第1ビル
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