カルシウム製品の品質は、元素名だけでは説明できません。昭和株式会社のカルシウム設計では、ドイツ産ドロマイトとニュージーランドTatua社のCPPを組み合わせています。鉱物由来のカルシウム・マグネシウム原料と、乳由来のカゼインホスホペプチドでは、確認すべき性質もリスクも異なります。二つの原料を一つの「カルシウム」として丸めず、それぞれに入口規格を設けるところから品質管理が始まります。 ## 鉱物原料は元素組成と不要元素を対で見る ドロマイトは天然鉱物を由来とするため、目的とするカルシウムやマグネシウムの組成を確認すると同時に、採掘由来で混入し得る不要元素を管理します。原料の同定、元素組成、水分、粒度などは、受入可否や製造時の扱いやすさに関わる項目です。 元素分析では、カルシウム化合物としての原料重量と、元素としてのカルシウム量を区別します。表示値へ換算する根拠は、試験成績と配合記録に結び付けます。また、鉱区や製造ロットが変われば天然原料のばらつきも検討対象になるため、供給元証明だけで各ロットの確認を省略できるとは限りません。 ## CPPは乳由来原料として身元を確かめる CPPはカゼインホスホペプチドの略で、乳たんぱく質に由来します。Tatua社という供給者情報は原料を識別する起点ですが、受入時には規格書、ロット別成績書、品名を照合します。たんぱく質・ペプチド系原料では、同定や含量に加え、水分と微生物の管理が鉱物原料とは異なる焦点になります。 乳由来であることは、アレルゲン表示にもつながります。原料の由来情報が購買部門で止まると、表示作成時の見落としを招きます。処方、製造指図、表示原稿へ同じ由来情報が受け渡されているかを確認します。 ## 混合工程では粒子の違いを扱う 鉱物粉末とペプチド原料は、粒子の大きさ、密度、吸湿の挙動が同一ではありません。混合中の偏りや搬送時の分離が起これば、計算上は正しい配合でも、採取位置によって成分量がばらつく可能性があります。混合条件を決める際は、投入順序、混合時間、装置内の採取位置を検討し、均一性を確認します。 打錠やカプセル充填など採用する剤形に応じて、重量のばらつき、硬さ、崩壊、外観といった工程項目を設定します。これらは原料の純度とは別に、完成品が設計どおり作られたかを確かめる指標です。 ## 表示値は一日摂取目安量へつなぐ 完成品表示では、カルシウム量を一日摂取目安量当たりで読めることが重要です。ドロマイトの配合重量をカルシウム量のように見せず、元素換算の根拠を保持します。マグネシウムやCPPについて記載する場合も、どの原料または成分を指す数字かを明確にします。 品質基準とは、原料ごとの合否項目を並べるだけではありません。ドイツ産ドロマイトの採取・加工ロット、Tatua社CPPの製造ロット、社内の混合・製品ロットを連結し、検査結果と表示値が同じ製品へ収束する設計です。性質の違う二原料だからこそ、別々に厳しく見た後で、完成品として統合して確かめます。
■発行元
昭和株式会社
公式サイト: (リンク ») ※本資料は品質・表示に関する情報提供であり、効果効能を保証するものではありません。
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