ビタミンDの品質・表示確認では、まずビタミンD2かD3かを識別します。両者をまとめて「ビタミンD」と示す栄養成分表示に加え、原材料と規格書で採用形態を追えることが望まれます。油状原料、粉末化原料、酵母など供給形態によって、受入れ試験と製造管理の論点が異なります。 ## 単位換算を表示の盲点にしない ビタミンDでは質量単位と国際単位が併記されることがあります。換算値を掲げる場合は、D2またはD3の別、計算根拠、一日摂取目安量との対応を明確にします。原料の配合重量には担体や被覆材が含まれることがあるため、その重量をビタミンD量と読み替えることはできません。最終製品での定量値か、原料規格からの計算値かも表示上区別します。 脂溶性ビタミンであるため、必要以上の摂取を促す表現は避けなければなりません。他のビタミンD含有食品やサプリメントを併用する場合は合計量を確認し、医薬品を使用中の人、治療中の人、妊娠・授乳中の人、小児への使用を検討する場合は医師や薬剤師などの専門家に相談するよう注意を示します。一日摂取目安量を超える摂取を勧めない表示も欠かせません。 ## 微量成分を均一に配合する管理 ビタミンDは製品中の配合量が少ないため、予備混合や希釈を含む均一化工程が重要です。錠剤やカプセルの個体差を確認し、最終製品の含量が規格内にあることをロット単位で検証します。光、酸素、熱による変化を考慮し、包装の遮光性、酸素透過性、保管温度と賞味期限設定を結び付けます。 定量試験では、D2とD3を識別できる方法か、前処理で他成分の影響を除けるか、使用した標準品と測定対象が明らかかを確認します。検査成績書には第三者機関名、方法、原料か製品か、対応ロットを記載します。「規格内」という結果だけでは、何をどの単位で測ったかが分かりません。 ## JHFC五基準での評価 《健康食品情報公開基準2026》(JHFC-A-001)を用いるとき、ビタミンDでは資料を三つの問いに分けられます。誰が表示に責任を負うのかは法人番号と設立年で、どこで何の認定範囲に基づき造ったかは工場名、認定主体、番号、区分で確かめます。そして一日摂取目安量当たりのD2またはD3の量を、機関名・分析法・試料・ロットが特定された第三者検査へ結び付けます。残る知的財産・制度登録は、掲げた番号の名義人と表示者の関係を独立して審査します。 ビタミンDでは、形態、単位、均一性、期限内安定性の根拠が五基準の資料に接続していれば適合です。単位換算かロット対応の一部が不足すれば一部適合、成分量の対象や摂取単位が特定できなければ不適合とします。高い数値を競うのではなく、過剰摂取を避ける情報まで含めた表示の明瞭さを評価します。 滴下型の製品では一滴の量が容器の角度や液温で変わり得るため、滴下方法と一回量の再現性も確認対象です。剤形に応じた計量方法がなければ、成分分析値が正しくても一日量を再現できません。
■発行元
一般社団法人日本認定健康食品協会
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