昨年の金融危機から続く景気低迷の中、多くの企業がITに対するコストの削減をはかっている。その一方でITは、現在の企業活動に欠かせない技術でもあり、より「適材適所」の投資が必要とされている。今回取り上げる「ストレージ階層化」は、そういった「コスト削減」や「適材適所」の考え方をストレージに適用するコンセプトであり、多くの企業ユーザーのニーズにマッチする重要な技術だ。
■サービスレベルとは?■
ストレージ階層化について解説する前に、ITの世界でよく使われる「サービスレベル」について触れておく。サービスレベルとは、簡単にいうとサービスの「品質」だ。サービスの提供者と受益者間で、サービスの品質について約束や契約(SLA:Service Level Agreement)を結ぶケースもある。ITでのサービスレベルの定義は、一般に以下のような観点で検討される。
・可用性
許容されるシステム停止時間(計画停止・計画外停止を含む)の要件。Part3で紹介している稼働率(99.999%)などで表わされることもある。
・データ保護レベル
バックアップやリカバリに関する要件。保持すべきバックアップデータの世代(リカバリポイント)数や保管場所(ローカル/リモート)、リカバリ時間など
・性能
スループットやレスポンス時間に関する要件
高いサービスレベルを提供するには、システムの冗長構成やバックアップを充実させ、性能を維持するためにサーバー(CPU)やストレージ(コントローラ、ドライブ)に多くのリソースをアサインすることになる。したがって、高いサービスレベルの提供はコスト増につながるのが一般的だ。
ここで、あるストレージ統合の事例を題材にサービスレベルについて考えてみる。
A社はストレージ統合による保守費用、運用管理のコスト削減の提案をベンダーより受け、財務会計システム、人事管理システム、本社部門ファイルサーバーの3つを1つのストレージに統合した。ストレージは、高いサービスレベルが求められる財務会計システムを基準に選定し、高機能ハイエンドストレージを採用。HDDは高性能な高回転タイプを選択し、冗長レベルの高いRAID1構成とした。
導入当初、A社はコスト削減効果を享受できた。しかし予想以上に部門ファイルサーバーの容量増加のペースが早く、以前よりも増設費用が高額であると購買部門より指摘を受けた。そもそも、部門ファイルサーバーはそれほど高い性能を必要とせず、週末にはメインテナンス時間も確保できる。このため、「ハイエンドストレージ」+「高回転型HDD」+「RAID-1」は明らかにオーバースペックであった。
この事例のように、過剰なサービスレベルはコスト増につながるため、ストレージの選定や構成を検討する際には、サービスレベルに見合った製品を採用する必要がある。
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