モバイルセントレックス

用語の解説

モバイルセントレックスとは

(mobile centrics)
モバイルセントレックスとは、モバイル端末としての携帯電話を用いて企業の内線電話を受話できるようにするシステムのことである。
携帯電話のキャリア各社が、法人向けの商品としてモバイルセントレックスを最近本格的に提示しつつある。 企業の内線電話を受け取る機能は、従来であれば固定電話か、あるいは構内PHSが担っていた。 ここでは構内交換機(PBX)と呼ばれる機器を建物内に設置して運用しなければならなかった。 近年では、電話をIP化することでPBXを退け、IP電話サーバーの運用を通信事業者に任せる「IPセントレックス」方式が注目を浴びた。 この機能を法人契約の携帯電話に置き換えていこうという動きがモバイルセントレックスとなる。 モバイルセントレックスを導入することによる企業側のメリットとしては、主に、外出の多い相手とでも連絡を取りやすくなる点、あるいは隣で鳴る他人あての電話を取り次がなくてよくなる点などが挙げられる。 社員は仕事をするにも「固定」電話に行動を固定されることがなくなり、それによって企業全体としても業務効率が向上する、あるいは音声通話だけでなくて電子メールやWebブラウザといった携帯電話の機能も業務にそのまま用いることができる、といったメリットもある。 逆にモバイルセントレックスのデメリットとしては、多くの場合で設備費用が莫大な額面に上る(数千万円の上ることもある)こと、また、キャリアやサービスの選択肢が少ないなどの点が挙がる。 これらの理由から、実際にモバイルセントレックスの導入に踏み切った企業は今なお僅かである。 各キャリアが提供に乗り出しているモバイルセントレックスのサービスは、それぞれ、NTTドコモが「PASSAGE DUPLE」(パッセージ・デュプレ)、KDDIが「OFFICE WISE」(オフィスワイズ)、ボーダフォンは「Vodafone Mobile Office」(ボーダフォンモバイルオフィス)という名称となっているが、その各サービスの性質もかなり異なるものとなっている。 Vodafone Mobile Officeの提供開始は2004年7月で、PASSAGE DUPLEとOFFICE WISEは同年11月と、いずれもまだ生まれたばかりのサービスであるといえる。 デメリットを踏み越えて導入に乗り出す企業も今後は増え、徐々に普及してゆくだろうと見込まれている。

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