速度と柔軟性を両立する「ハイブリッドエンジンアーキテクチャ」の採用
近年、新たなプロトコルやサービスが次々登場しており、それらに対応できないとこれまで以上に通信機器の陳腐化が早く進みかねない状況にある。このため、導入後の機能追加を行いやすいプログラマブルなネットワークプロセッサを中核とする通信機器が増加している。しかし、この場合プロセッサに汎用性を持たせるため、パフォーマンス面でいくぶん不利にならざるを得ない。この問題に対しAX8600Rシリーズでは、「ハイブリッドエンジンアーキテクチャ」の採用によってパフォーマンスと柔軟性の両立を図っている。
このアーキテクチャは、これまでのアラクサラ製品でも定評のあるASICをベースとした「フォワーディングエンジン」と、柔軟な機能追加を行いやすい「プログラマブルエンジン」から構成される。基本的な転送機能は高速かつ安定した動作が可能なフォワーディングエンジンが、トンネリングなど付加機能部分はプログラマブルエンジンがそれぞれ受け持ち、両者を協調動作させることで、パフォーマンスを落とさず将来の新たなサービスにも柔軟に対応できるのが特徴だ。また、さらに高度なセキュリティ機能などが必要な場合には、サービスモジュールカードの追加で対応することも可能な設計となっている。

将来の新サービスにも柔軟に対応できる「ハイブリッドエンジンアーキテクチャ」
(FE:フォワーディングエンジン、PE:プログラマブルエンジン、SMC:サービスモジュールカード)
省電力性や運用性も一層の向上
依然として厳しい電力需給状況が続く中、通信機器では消費電力も関心を集めているポイントだ。AX8600Rシリーズでは、最新の半導体技術・設計技術を活用したことでハードウェアそのものの電力効率が向上しているほか、従来製品に比べより細かな部位単位での電力管理を可能とする「フレックス省電力」機能にも対応する。トラフィックに応じて必要なだけの電力を供給し、不要な電力をカットすることで、ランニングコストを圧縮するだけでなく、CO2削減等の社会的要請にも貢献する。
また、運用管理のOPEXの軽減のため、スクリプト言語機能やコンフィグレーションテンプレート機能にも対応している。
スクリプト言語機能は、装置内で発生したイベントに呼応して自動実行する処理を、Pythonでユーザ定義できるようにする機能である。ネットワーク機器の運用管理は突き詰めると「何か発生したらこうする」という手順の塊であるが、スクリプト言語機能は、こうした手順をユーザが自分にあった形で自動化するための機能である。
コンフィグレーションテンプレート機能は、ユーザ回線追加のような定型コンフィグレーション操作の雛形をユーザ定義できるようにする機能である。従来のように複数のCLIコマンドで装置の色々な部位を設定するのに比べて、雛形を1回呼び出すだけで全設定が可能になる分、コンフィグレーション作業を簡素化できる。
運用管理作業の自動化・簡素化は、OPEXだけでなく、運用ミスの低減にもつながるので、ユーザメリットは大きい。
なお先にもインフォメーションでご紹介したが、最新の市場ニーズに対応すべく開発されたAX8600Rシリーズの性能を、直接「Interop Tokyo 2013」の会場で目にしていただきたい。各社の相互運用性を検証するライブネットワーク「ShowNet」にAX8600Rシリーズを接続し、商用に限りなく近い環境で製品のデモンストレーションを行う。100GbE時代への最適解を、ぜひご確認いただきたい。
また、6月5日に新発表したばかりのエンタープライズ向けコアスイッチAX4630SもInteropにおいていち早く展示をする。
AX4630Sはボックス型スイッチの持つコストパフォーマンスとシャーシ型スイッチの持つ高性能や拡張性といったメリットを持ち合わせた、新たなコンセプトのスイッチだ。
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