アナリティクス製品をEIMソリューションに統合
エンタープライズ情報管理(EIM)ソリューションをグローバルで提供することで知られるオープンテキスト。企業のコンテンツと情報を多角的に扱う同社は、ビッグデータ分析の分野でもタイムリーな意思決定を可能にするセルフサービスBIソリューションを提供している。ソリューション部シニアソリューションコンサルタントの落合辰巳氏は講演で、それらのソリューションが企業にどんなメリットをもたらすのかを紹介した。
オープンテキスト
落合辰巳氏
ソリューション部
シニアソリューションコンサルタント
落合氏はまず、オープンテキストが提唱するEIMについて、「大きく5つの領域をカバーしており、情報管理を既存のITインフラや業務アプリケーションとシームレスに統合できることが大きな特徴」と説明した。EIMが対象とする領域は、エンタープライズコンテンツ管理(ECM)、ビジネスプロセス管理(BPM)、カスタマーエクスペリエンス管理(CEM)、アナリティクス、ビジネスネットワークの5領域だ。これらをグループ企業であるエクスパダイト、GXSと共に展開しながら、アナリティクス事業にも力を入れている。また、2016年4月には、HP社より買収したWEBエクスペリエンス管理製品を加え、EIMの適用領域を拡大させている。
「セルフサービスBIには導入したものの活用されないケースが目立ちます。操作が難しく使いにくいこと、データの鮮度に問題があること、日々変化する現場の要件に合わないことなどが要因です。オープンテキストが新たに提供を開始したアナリティクス製品はこうした課題を解決し、従来の分析から統計解析まで、ユーザーのニーズに応じた高度な機能をシンプルな操作性で提供するものです」(落合氏)
ビジネスユーザーにも使いやすいセルフサービスBA
このソリューションが「OpenText Big Data Analytics」だ。もともとはActuate Corporationが提供してきたビッグデータ分析製品で、グローバルに5000以上の顧客をもつ。国内でも製造、金融、サービス、通信・電力、流通小売など、500社以上に販売実績がある。落合氏は同製品の特徴について、次のように紹介した。
「セルフサービスBAとも呼べるソリューションです。業務システムや基幹システム、ソーシャルやインターネット上のデータなどを大規模に統合し、比較的シンプルな定量的なデータ分析から、データサイエンティストのような高度な分析まで、誰でもすぐに実践することができます。ITスタッフの関与がほとんど不要なセルフサービスモデルを採用しています」
従来型のDWHや、データマイニングツール、ビジュアライゼーションツールが持つ特徴を備えているという。分析の具体的なプロセスは、データのロード、データベース内でのデータの統合、さまざまなツールを使った分析、Webブラウザ上でのデータの閲覧といったステップを踏む。この際、ユーザーは、スキーマ設計やデータのモデリング、データ構造の固定化といった作業は不要だ。
「データをロードしてデータベースへのリンクを行うだけで、すぐに高度な分析ができます。」
落合氏は実際にどのように分析していくかをデモで示し、ビジネスユーザーにも使いやすいセルフサービスBAであることを訴えた。