IT技術の進歩とともに歩み、最前線で提案をしてきた同社。「お客様は情報収集を行う時間ですら不足しているのが現状です。ITの"プロ"として"パートナー"としてお客様の役に立ちたいという想いがあります」、そう語ったのは同社の執行役員厚木大氏。
そのような状況を見て、同社が注目したのが "超スモールサーバー"「HP ProLiant MicroServer」。本ホワイトペーパーでは、エフティコミュニケーションズが同サーバーを販売することに踏み切った背景から、結果までを知ることができる。
"向かい風"を"追い風"に
エフティコミュニケーションズは、ビジネスフォンやコピー機などOA機器をメイン商材として販売してきた。しかし、市場の飽和を感じるとともに、IT技術の進歩や革新によりクライアントの要望に、より適した製品、サービスがあるのではないか、と考え模索をしていたと同社ソリューション営業本部 企画室長の木下淳氏は語った。
2011年3月、東日本大震災が起き、エフティコミュニケーションズを取り巻く環境も大きく変わった。同社は、東北地方の営業拠点部門を一時的に休止し、スタッフを西日本に位置する各拠点へ異動させた。"営業"が主になる企業にとって大きな決断。社員の安全を確保した一方で、大きな問題を残した。
「主要な商材の供給がストップしてしまったのです」(ソリューション営業本部 サブマネージャー柴田彰氏)
商売ができる環境を維持できたものの、売る品物が入って来ない。同社のみならず、"販売"を主業務とする企業に立ちはだかった壁だろう。しかし、エフティコミュニケーションズは立ちはだかった壁を追い風に変え、新規商材に乗り出した。
「テスト的にLinuxサーバーの販売を開始しました」(柴田氏)
以前から営業担当からサーバー販売の要望が出ていた上、クライアントのIT環境を鑑み、同社が目指す「クライアントの要望に、より適した製品、サービス」に合致していたと言う。試行錯誤の末、震災から9ヶ月の2012年1月、新たなサーバー販売プロジェクトをスタート。
簡単で手軽なサーバーを
「私たちのメインのお客様の立場から、筐体の小さなサーバーがいいと考えていました」(柴田氏)
同社のメイン顧客層は、中堅から中小企業、SOHO。リソースの関係でIT選任の担当者が置きづらく、情報収集はもとより限られた設置スペースしか用意できない。そこで同社が最も重視したのは、サーバーは大掛かりで費用、人手がかかると思われないようにすることだった。そして、その要求に合致したのが「HP ProLiant MicroServer」。
消費電力、サイズ(W×H×D=26.7×21×26cm)面で優れた性能を持つ上、静穏性と拡張性も優れている。また、「Windows Server OS」との親和性も高い点も後押ししたと言う。
「OSとのコンビネーションの面でも信頼性が高く、安心して販売できる商材だと考えました」(厚木氏)
同時に新規商材の魅力をより伝えられるよう、営業部隊の教育に力を入れると共に、同社独自のサポートサービスを開発し、サーバー販売プロジェクトを開始してからわずか半年で百数十台の販売を達成。これまで「サーバーは自分たちには縁がない」と考えていたクライアントから、省スペース性、導入時の手軽さで好評を得ていると言う。
マインドと製品力が強力なシナジーを生んだ
「サーバーを販売したということは、お客様の仕事環境の中枢に入り込んだといっても過言ではありません。これをきっかけにデータセキュリティなど、お客様のビジネス環境の整備に貢献できるご提案を積み上げていけると思っています」(柴田氏)
震災でエフティコミュニケーションズも打撃を受けた。しかし、模索していた自社ビジネスの可能性に挑戦する場へと切り替え、成功させた。これは同社の努力で片付けることは出来ない。ITの最前線でクライアントの要望を汲み取り、常に「お客様のビジネスにより役立つためには」、そう模索してきたことが実を結んだのではないだろうか。
また、お客様目線にシビアな同社に「素晴らしい製品」と言わしめた「HP ProLiant MicroServer」の存在がなければプロジェクトの成功はなかったかもしれない。本ホワイトペーパーでは、エフティコミュニケーションズのより詳細な動きや見解、「HP ProLiant MicroServer」の具体的な機能について解説、シナジーが生まれるまでを読むことができる。