ノベルのデータセンター戦略の軸となるのが、「SUSE Linux Enterprise 11」と「PlateSpin Workload Management」だ。ノベルでパートナー&アライアンス営業統括部 データソリューションセンター テクノロジースペシャリストを務める飯田敏樹氏が両者の特徴を解説している。
「SUSE Linux Enterprise 11」は同社の企業向けLinuxの最新版で、WindowsとLinuxの相互運用性、ミッションクリティカルなコンピューティングの実現、ユビキタス性の向上が特徴となっている。
同社は2006年にマイクロソフトと提携しており、今回の製品には「2年間にわたる協業の成果が反映」されているという。WindowsとLinuxが混在した環境での一元管理を実現し、Linux上で.NETアプリケーションを実行することもできるのだ。
ミッションクリティカルなコンピューティングに焦点を当てて設計されていることから、企業の基幹領域を担うことができる高信頼性を実現。物理と仮想、双方の環境で「ワークロードを高速、安定的に処理できる」と飯田氏は述べている。
ユビキタス性の向上とは「最近、多様な環境でLinuxが利用されており、どんなところでも対応できる」能力を高めたことを意味する。
仮想化をワンストップで支援する「PlateSpin Workload Management」
データセンターの運用や仮想化管理を担う製品群「PlateSpin Workload Management」は、仮想環境の構築時から本番環境にいたるまでの工程おいて、必要となる機能を統合的に提供する。
「PlateSpin Recon」は仮想化プランニングツールと位置づけられている。サーバの統合集約を図る場合、既存サーバの稼働状況のあらゆるデータを収集分析し、最適な移行、再配置のシナリオを自動で作成することができるツールだ。
「PlateSpin Migrate」は物理環境から仮想環境への移行を支援するツール。サーバのワークロードをハードウェアから切り離し、物理マシン、仮想マシン、イメージアーカイブの間で、自在に変換と移行を実現する。
「PlateSpin Protect」は、障害対策、復旧のためのディザスタリカバリツールで、仮想化技術を利用し、費用対効果に優れたリカバリの実現を目指すことが大きな特徴となっている。