2006年、OpenVZ OS仮想化ソフトウェアはメインストリームのLinuxカーネル(2.6.16 and 2.6.18)に対応し、Red Hat Enterprise Linux 4 (RHEL4)、SUSELinux Enterprise Server 10 (SLES10)およびopenSUSE 10.1にも対応しました。
昨年5月には、Mandrivaが最初のディストリビューションとして、OpenVZソフトウェアをMandriva Corporate Server 4.0のカーネルに直接組み込む形で、OS仮想化技術を搭載しました。現在、OpenVZソフトウェアは、Linuxディストリビューションの一部として Debian、Gentoo Linux、ALT Linux Sisyphusに搭載されています。
この1年で、OpenVZプロジェクトの対応するプロセッサは拡大しており、x86、x86_64、IA64、Power 64-bit、UltraSPARC(r) T1 CoolThreads(TM)などのプロセッサのサーバに対応しました。
メインストリームLinuxカーネルに向けてのいくつかの進展もありました。既にLinuxカーネル2.6.19には、OpenVZおよび他のコミュニティからのOS仮想化に関するいくつかの貢献が含まれています。
また昨年、他のオープンソースのOS仮想化ソフトが提供しない能力として、ライブマイグレーション機能をOpenVZは提供しました。これにより、システム管理者は、エンドユーザへのサービスを中断することなく、高額なストレージ不要で、物理サーバ間における仮想サーバの移行を行うことが可能です。
OpenVZプロジェクトのマネージャであるKir Kolyshkin(キア・コルシュキン)は次のように述べています。「先を見越して、我々は新しいLinuxカーネルをベースとしたRed Hat Enterprise Linux 5に対応したOpenVZソフトウェアを開発中です。我々は、ソフトウェアアップデート提供の積極的なスケジュールを継続するとともに、メインストリーム Linuxカーネルおよび追加Linuxディストリビューションに関しての積極的な取り組みも行っていきます。」
ユーザコミュニティの高まる関心を示すさらなる証明として、本稼動を始めたわずか一ヵ月後の2006年1月に、OpenVZウェブサイトでは100万以上のヒットを記録しました。また、100万以上のヒットは昨年4回ありました。現在、非常に活動的なユーザコミュニティ達による一万以上のメッセージが OpenVZサポートフォーラムに掲示されています。
このプレスリリースの付帯情報
用語解説
OpenVZプロジェクトについて:
リナックス上に構築されたOSレベルのサーバ仮想化技術であるOpenVZは、単一の物理サーバ上に複数の隔離された、安全な仮想環境を作成することにより、パフォーマンスを損ねることなく、サーバ利用率の向上と優れた可用性を実現します。仮想サーバは、確実にアプリケーションの競合を防ぐことを可能にします。また、それぞれの仮想サーバは独立して再起動が可能です。
現在の高い処理能力をもつプロセッサにおいては、ハードウェア能力を十分に活用していないケースがあります。仮想化技術は、一つの物理サーバを、多数の小さな仮想サーバに効率的に分割してタスクをそれぞれ個別に稼動させることができるため、サーバ全体のより効率的な利用が可能になります。
OpenVZソフトウェアには、仮想化サーバの自動管理に役立つユーザツールも含まれています。一つのOSのみで稼動するそのユニークな仮想化アーキテクチャにより、仮想化サーバはそれぞれのメモリ、設定ファイル、ユーザ、アプリケーションを持つ独立したサーバのように稼動します。OpenVZは、それぞれの仮想化サーバごとに再起動が可能です。 また、テンプレートをベースとしたアプリケーションの導入により、数分で仮想化サーバを簡単に構築、稼動することが可能で、他の仮想化技術よりも1CPUあたりの仮想化サーバを数倍も多く稼動させることが可能です。またOpenVZでは仮想化技術の意見交換のためのブログサイト (リンク ») も運営しています。
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