オープンソースソフトウェア(以下OSS)はソースコードが公開されていることだけではなく、ベンダー依存型ではないオープンスタンダードな面が評価され、健全な競争環境下でのソフトウェア開発・供給を促すことから、世界各国においてOSS活用促進策が推進されています。
同プロジェクトはアジア地域におけるOSS人材の育成を推進するとともに、OSS導入の促進、OSSにかかる技術的課題の抽出を行うことで、将来の安定的な社会基盤を整備しアジア全体の発展につなげていくことを事業の趣旨としたもので、導入実証はベトナムのハノイ工科大学IT学部3年生300名を対象に2007年1月12日から3月20日までの約2ヶ月間行われました。
■ 導入実証内容
ハノイ工科大学IT学部3年生300名が、クラスルームに設置されたクライアントPCに1人1台導入されたベトナム語対応版wizpyを接続し、授業や自習などでwizpyに内蔵されたOSSデスクトップ環境を利用しました。OSSアプリケーションの機能性、操作性などの評価を行い、OSSを導入する際の問題点や課題を抽出・分析、さらに解決策の検討のためのデータとしました。
同時にOSSデスクトップの活用方法として、サーバー側でオフィススイートOpenOffice.orgを管理し、生徒はネットワークを介してアプリケーションを利用することで、管理・運用に関する検証も行われました。
今回の公募ではwizpyの特長である、OSSデスクトップ環境を履歴ごと小型デバイスで持ち運びができ、PCフリーで各ユーザーの環境を実現できる点や、マルチメディアプレイヤー機能が搭載されていることから対象となるユーザーが楽しみながら導入実証に参加できる点が評価され、採用につながりました。wizpyを導入することで、インストールレスでOSS環境を簡単に構築できるだけではなく、特定のパソコンに縛られることなくPC環境を持ち運ぶことができることから、学校や家、外出先などで同じ環境を実現し利便性に優れた活用を推進しました。
■ 導入実証結果
wizpyを利用したOSSデスクトップ環境の全体的な評価として、97%の学生が環境に満足又は普通と感じて利用したことが分かりました。その他OSSアプリケーションの利用に関しても大半の生徒が問題なく利用でき、操作性や機能面でOSSは他の商用デスクトップ製品に劣らず実用に適していることが実証されました。またアンケートによりOSSに「使いやすさ」や「自由なカスタマイズ」「セキュリティ」「パフォーマンス」などでメリットを感じた生徒が多く、今後のOSSデスクトップ環境の普及が期待できる結果となりました。
当社は今後もOSS活用を推進するための研究活動や啓蒙活動、政府機関による普及支援事業に継続して積極的に参加していきます。
※LinuxはLinus Torvalds氏の商標です。ターボリナックスおよびTurbolinuxは、ターボリナックス株式会社の商標または登録商標です。その他、記載された会社名および製品名などは該当する各社の商標または登録商標です。
■wizpyについて
wizpy は、これまで当たり前であったPC(ハードウェア)「1」に対しOS(ソフトウェア)「1」という考え方から、OS「1」を持ち歩くことで「n(不定数)」のPCを利用できる新しいコンセプト「PC2.0」を実現する次世代型のデバイスです。ポータビリティに優れた50gほどの小さなデバイスで自分のPCソフトウェア環境一式を特定のパソコンに縛られることなく自由に携帯することができます。自宅、学校、会社、外出先など、どこにいてもメールやウェブなど、通常使うパソコン環境をそのまま履歴ごと携帯することができるため、常に最新に更新された使い慣れた環境を利用でき、利便性に優れています。またwizpy 接続先のPCにデータが残らずパスワードやクレジットカード番号等の重要な個人情報の漏洩を防ぐなどセキュリティにも強く、wizpyには次世代型の IT活用を実現できる機能が搭載されています。携帯型OS機能という既存にないタイプの製品でありながら音楽やビデオ、ラジオなど様々なマルチメディアプレイヤー機能も持ち合わせ、親しみやすい設計となっています。
wizpyに関する詳細はこちらをご覧くさだい:
wizpyのネットワークサービス「wizpy Club」 (リンク »)
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