ターボリナックスは3月11日、WindowsとLinuxの混在環境において、Active Directoryでのリソースの集中管理を可能にする製品「Linux Connector for Active Directory」を発表した。販売開始は4月27日。現在、2009年4月末まで試用できるパブリックベータ版がダウンロードできる。
この製品を利用すると、WindowsとLinuxが混在するネットワーク環境上で、PC、ユーザーアカウント情報、メールサーバ、ファイルサーバ、ネットワークプリンタといった様々なリソースを、Active Directoryを使って一元管理できるようになる。
NIS(Netwrok Information Service)とActive Directoryの連携、ユーザー認証情報、ユーザー属性(GID/UID)認証などの一元管理のほか、GNOMEなどのLinuxデスクトップ環境および、Linux上で動作するFireFoxやThnderbirdの設定値情報といったものも、Active Directory上で管理できる。
発売時に正式にサポートするLinuxディストリビューションは、Turbolinux 11 Server、Turbolinux Client 2008、Red Hat Enterprise Linux。同社では、対応ディストリビューションの拡充を進めており、CentOSなどのサポートも計画しているという。
この製品は、同社とマイクロソフトが2007年10月に発表した、相互運用性の向上と知的財産の保証を含む包括的な協業契約の中で開発が表明されていたもの。ターボリナックス代表取締役社長の矢野広一氏は、「企業内で使われているOSのマジョリティはWindowsだが、現実には(Linuxとの)混在環境が進んでいる」と指摘。Linux Connector for Active Directoryは、そうした環境での運用管理コストを下げつつ、相互運用性の向上を実現する製品という。また、矢野氏は同製品が、マイクロソフトとの契約に基づいて提供された技術情報をベースに、一から開発した製品である点を強調。マイクロソフトの技術センターにおける検証も行っており「商用に足る機能を持つとマイクロソフトから“お墨付き”をもらった製品」(矢野氏)と自信を見せる。
Linux Connector for Active Directoryは年間ライセンスとなっており、1つのドメインに接続するLinux OSのインストール数によって2種類の価格が用意される。5インストールまでの製品が、9万8000円/年。インストール数に制限のない無制限版が29万8000円/年。各ライセンスでの接続対象ドメイン数は1つまで。