[ポイント2]仮想化活用は4ソケット以上のラック型に今後注目が集まる
[ポイント3]ブレードの本格普及はLAN及びストレージとの接続性がカギ
-今、中堅・中小企業に求められるサーバ導入・活用戦略とは?
-昨今、中堅・中小企業においては社内に散在するPCサーバの運用管理が大きな負担となっている。社内に分散し、管理が行き届いていない状態のPCサーバ群は運用ミスによる業務停止や情報漏洩などの更なるリスクも内包している。それを打開する解決策として、2008年に注目されたのが「サーバ統合」である。「サーバ統合」と歩調を合わせる形で、効率的にサーバを集約することのできる「ブレード」や、一つのサーバ筐体上で複数のOSやアプリケーションを稼動させることのできる「仮想化技術」が中堅・中小企業にも徐々に浸透しつつある。まさに中堅・中小企業のPCサーバ活用は新しい局面へシフトしつつある段階といえる。「08年版中堅・中小企業PCサーバソリューション白書」はそうした状況の中、的確かつ迅速なPCサーバの導入・活用を目指す中堅・中小企業の情報システム担当者、それらを提供するベンダ・販社・SIerといったPCサーバに関わる全ての方にとって有益な調査データや技術情報を網羅したホワイトペーパ
-2009年以降のラック型とブレードの成長率はほぼ同じ値に
ラック型とブレードは共にサーバ統合を実現するサーバ形状である。CPUコア数と占有体積の比率に基づいた集積度という点ではブレードがラック型をやや上回っている。またユーザはブレードのメリットに自覚的であり、その特性を理解した上で選択している傾向が伺える。一方、中堅・中小企業のシステム構築を支えるSIerはラック型を主体としたインテグレーションを行っており、ブレードに対しては静観の構えを見せている。今後サーバ統合の対象が業務アプリケーションへ進むにつれ、SIerが関わる場面が増えてくる。そのため2009年以降はブレードの成長率はやや落ち着きを見せ、ラック型とほぼ同等レベルとなり、ラック型とブレードがサーバ統合を担うサーバ形状の両輪を形成する状況になると予想される。
-仮想化活用は4ソケット以上のラック型に今後注目が集まる
現時点で仮想化を実現するサーバ形状としてはブレードに注目が集まっている。しかし仮想化の本格的な普及はまだこれからであり、サーバやストレージに既に投資を行っている中堅企業での仮想化活用はこれからが本番である。そうした際に重要になるのは異種ベンダ混在型の環境や、ストレージがNASやSANなどによりある程度混在された環境における仮想化活用だ。そうしたケースではラック型でのシステム構築が有利なケースもあり、大手ベンダは相次いで仮想化運用を考慮した4ソケット以上、16コアを超えるラック型サーバを投入してきている。2009年以降はこうしたラック型による仮想化活用が普及していくものと予想される。
-ブレードの本格普及はLAN及びストレージとの接続性がカギ
中堅・中小企業におけるブレード普及の黎明期といえる2008年はストレージも含めた統合型のブレードが市場を牽引してきた。今後は中堅・中小企業のデータ容量増加に伴いストレージへのニーズがますます高まっていく。そうした際に重要になるのが、iSCSIのような外部ストレージへのブレードの接続性である。大手ベンダはいずれもLAN設定を容易に行えるGUIベースのツールやSANの導入を簡易化するブレード内臓スイッチなどを投入してきている。これまでエンクロージャ内で全てを完結させてきたブレードだが、今後はLANやストレージといった周辺機器との接続性が重要なポイントになってくると予想される。
レポート概要
【発刊日】2008年12月5日
【仕様】体裁:ハードコピー版(A4判約50ページ)/CD版(Microsoft Word形式)
【価格】99,750円(税込)
【概要】・PC サーバ出荷状況と導入実態(ベンダ調査とユーザ調査の結果分析)
・サーバ統合の必要性と中堅・中小企業のPCサーバに関する課題とニーズ
・サーバ形状(タワー型、ラック型、ブレード)別の導入検討ポイントと利用実態
・企業ポリシー別のサーバ統合シナリオ概要例
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。