・ウインドリバーはSimicsとSimulink(R)のインテグレーションを行い、モデルベースデザインの検証を強化するプロセッサインザループ(PIL)シミュレーションをサポートします。
・Simicsにより、モデルベースデザインのワークフローで、ターゲットハードウェアの統合や検証を早期に行えます。
・SimicsとSimulinkのインテグレーションにより、実機のボードやデバッグ用ツールを必要とせずに、ターゲットアーキテクチャ上でSimulinkの制御モデルをテストできます。
2015年4月13日、カリフォルニア州アラメダ発 - ネットワーク対応インテリジェント システム向けソフトウェアを提供する世界的なリーダー、ウインドリバーはMathWorks社(*1)と協力して、Wind River Simics(R)(*2)とSimulinkのインテグレーションを行い、モデルベースデザインのワークフローの強化を目指します。今回の協業により、デザインモデルとプラットフォームモデルを組み合わせたテストやコシミュレーションが可能になり、システム検証がスマート化されます。また、設計の向上を促進すると同時に、将来の開発、テスト、インテグレーションからリスクを排除できます。このようなリスクの軽減により、航空宇宙・防衛、オートモーティブ、インダストリアルといった市場向けに、複雑でセーフティクリティカルな製品を開発する設計チームにとって、特に有用なソリューションになります。
モデルベースデザインは、設計作業をラボやフィールドからデスクトップに移すことで、開発や研究の手法を変えつつあります。モデルベースデザインでは、要件開発から設計、実装、テストまで、システムモデルが開発プロセスの中心になります。固定小数点の動作やタイミングの動作などのソフトウェアやハードウェアの実装要件をモデルベースデザインに含めると、組込み用コードの自動生成や、システム検証用テストベンチの自動作成が可能で、時間を短縮し、手作業のコーディングに伴うエラーの混入を回避できます。
ウインドリバーは今回MathWorksとの協業の一環として、PILテストをサポートするために、SimicsとSimulink(*3)のインテグレーションを行いました。Simulinkは、マルチドメイン シミュレーションとモデルベースデザインのためのブロック線図環境で、組込みシステム市場でモデルベースデザインを行う際に広く使用されています。組込みシステムのシミュレーション、自動コード生成、テストと検証の繰り返し作業をサポートします。
PILテストは、Simulinkの制御モデルからEmbedded Coder(R)(*4)を使用して生成されたコードが、最終ターゲットシステムで使用される実際のプロセッサ上で、正しく動作することを確認します。通常はPILテストの前に、高精度の浮動小数点演算を用い、実装システムやコンパイラなどのクロス開発ツールが、ターゲット上の挙動に影響する可能性を気にすることなく、ホスト上で制御アルゴリズムの開発や検証を行います。Simulink用Simics PILインテグレーションは、本日よりすべてのお客様にご利用いただけます。
MathWorksのデザイン・オートメーション担当マーケティング・ディレクター、ポール・バーナード氏は次のように述べています。「SimulinkとSimicsのPILインテグレーションにより、MathWorksのお客様は、Simulinkのシステムモデルを再利用して、Simulink制御アルゴリズムから生成されるコードを組込みプロセッサ上で検証、評価することが可能です。実機のボードやデバッグ用ツールを使う必要がありません。SimicsベースのPILテストでは、ターゲットシステムに簡単にアクセスできます。アーキテクチャベースのテストや実行のプロファイリングを早期に繰り返し行えるので、最終段階でインテグレーションの問題が生じるリスクを抑えられます」
ウインドリバーのSimics担当バイスプレジデント兼ジェネラル・マネージャー、ミッシェル・ジェナールは次のように述べています。「今回のSimicsとSimulinkのPILインテグレーションは、十分な数のハードウェアターゲットの用意、信頼できる共同作業、自動化による効率向上といった問題を、Simicsではどのように解決できるかを示す好例です。モデルベースの開発者は、組込みターゲットを使ったテストや、制御ソフトウェアのシミュレーションの保存や共有による共同作業をより簡単に行えるほか、Simicsシミュレーションによって、特定ハードウェアの早期テストの自動化を促進できます。モデルベースデザインのワークフローにSimicsを活用することで、ソフトウェア開発者はモデルベースのコードをより短期間で実行することが可能です。プロジェクトのスケジュールが大きく変わります」
SimulinkとSimicsの活用についてご興味のある方は、5月7日のMathWorks社のWebinar(英語) (リンク ») にご登録ください。
Simicsは、他の多数のシミュレーションツールを統合して、ソフトウェア開発・テストのための独自の仮想システムの構築を可能にします。Simicsとシミュレーションツールの統合についての詳細は、こちらをご覧ください。 (リンク »)
Simicsは、IoTの進展を可能にするWind River Helix(TM)ポートフォリオ製品の1つです。IoTがもたらすビジネスチャンスと課題にウインドリバーがどのように対応しているかについては、こちらでご覧いただけます。
(リンク »)
*1: (リンク »)
*2: (リンク »)
*3: (リンク »)
*4: (リンク »)
■ウインドリバーについて
ウインドリバーはインテルコーポレーション(NASDAQ:INTC)の完全子会社であり、ネットワーク対応インテリジェント システム向けソフトウェアを提供する世界的なリーディングカンパニーです。ウインドリバーは、1981年からエンベデッドデバイス向けソフトウェアを提供するパイオニアであり、そのテクノロジは20億を超える製品に使用されています。ウインドリバーは、業界でも屈指の包括的な組込みソフトウェアポートフォリオを有しており、ワールドクラスのプロフェッショナルサービスおよびサポートを提供し、さらにこれらは広範なパートナーエコシステムに支えられています。テクノロジと専門性を提供することで、安全、セキュア、そして信頼性に優れたインテリジェント システムの革新とデプロイを支援します。
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