2018年 中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイント その3:サーバ/ストレージ編

ノークリサーチは2018年の中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイントのうち、サーバ/ストレージにに関連するトピックをまとめた調査結果と今後の見解を発表した。

株式会社ノークリサーチ 2018年01月11日

<2018年は「オンプレミスのサーバ/ストレージ環境おける柔軟性/拡張性」が進展する> ■クラウドの特徴である「拡張性」へのニーズはオンプレミスを選ぶユーザ企業にも存在する ■「HCI」の導入提案はSANとの比較ではなく、「SDx」に向けた流れの一環として訴求すべき ■現段階では「サーバベース型のSDS」と「ストレージ専用機器」にはそれぞれの役割がある ■「薄型/小型サーバ」や「サーバレス/マイクロサービス」などの多様なサーバ形態も要注目

PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2018年1月11日

2018年 中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイント その3:サーバ/ストレージ編

調査設計/分析/執筆: 岩上由高

ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2018年の中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイントのうち、サーバ/ストレージにに関連するトピックをまとめた調査結果と今後の見解を発表した。


<2018年は「オンプレミスのサーバ/ストレージ環境おける柔軟性/拡張性」が進展する>
■クラウドの特徴である「拡張性」へのニーズはオンプレミスを選ぶユーザ企業にも存在する
■「HCI」の導入提案はSANとの比較ではなく、「SDx」に向けた流れの一環として訴求すべき
■現段階では「サーバベース型のSDS」と「ストレージ専用機器」にはそれぞれの役割がある
■「薄型/小型サーバ」や「サーバレス/マイクロサービス」などの多様なサーバ形態も要注目


■クラウドの特徴である「拡張性」へのニーズはオンプレミスを選ぶユーザ企業にも存在する
中堅・中小企業が今後のサーバ/ストレージ導入においてクラウド(IaaSやホスティング)とオンプレミスのどちらを選ぶのか?は2018年も引き続き重要なテーマの1つである。以下のグラフはオンプレミスおよびクラウドのサーバ環境を導入済みの企業に対して各々の選択理由を尋ねた結果の中で、回答件数の多い項目を抜粋したものだ。(本リリースの元となる調査レポートでは20~30に渡る項目を年商別、業種別、地域別、IT管理/運用の体制などの様々な軸で集計した結果が含まれる)オンプレミスを選択した理由としては「データ保護の観点から、業務システムを社外に出せない」が最も多く挙げられており、データ内容がクラウド/オンプレミスの選択に大きな影響を与えていることが確認できる。さらに重要なのは「クラウドに移行したいが、何から始めたら良いのかわからない/どのサービスが良いか判断できない」といった項目の回答割合も高い点だ。
一方で、クラウドを選択した理由を見ると「アクセス数の増減/処理性能の増減/データ量の増減に迅速/柔軟に対処できる」といった項目が多く挙げられている。これらの結果を踏まえると、オンプレミスを選択したユーザ企業においてもクラウドの特徴である拡張性に対するニーズが存在している可能性が高い。逆に言えば、オンプレミスにおいてもクラウドと同等の拡張性を実現できれば、サーバ/ストレージ導入の選択肢も広がってくる。こうした動きは「HCI」を始めとする「SDx」に向けた潮流として既に進みつつある。したがって、2018年のサーバ/ストレージ導入はクラウド移行が進むと同時にオンプレミスにおける拡張性を実現する事例が増えると予想される。次頁以降ではこうした流れの中で留意しておくべき幾つかのポイントを述べている。


■「HCI」の導入提案はSANとの比較ではなく、「SDx」に向けた流れの一環として訴求すべき
オンプレミスで拡張性の高いサーバ環境を実現する手段として注目を集めているのが、「HCI(ハイパーコンバージドインフラ)」である。以下のグラフは中小企業層(年商5~30億円ならびに年商30~50億円)、中堅下位企業層(年商50~100億円)、中堅中位企業層(年商100~300億円)の各年商帯において「HCI製品の活用状況」を尋ねた結果を2016年と2017年で比較したものである。 通常、新しいIT商材の導入は年商500億円以上の大企業およびそれに近い傾向を示す年商300~500億円の中堅上位企業層が先行し、それよりも年商規模の小さな企業層には徐々に時間をかけて波及していくことが少なくない。だが、上記のグラフが示すように、「HCI」に関しては幅広い年商帯で普及の兆しが見えてきている。「HCI」はSANを用いたサーバ仮想化環境と比較されることも多い。一方、中堅・中小企業向けのサーバ環境という視点で見ると、「SDxの流れによってシステム構成がシンプルとなり、これまでサーバ仮想化の導入を敬遠していたユーザ企業が新たな一歩を踏み出す契機となる」ことが期待される。
ただし、「HCI」にも課題はある。以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業のうち、「HCI」を既に導入している企業と導入を計画/予定している企業のそれぞれに「HCI製品の課題として考えられる事柄」を尋ねた結果を一部を抜粋したものだ。
「期待した性能を実現できない可能性がある」「ユーザ企業における導入実績がまだ少ない」「従来のサーバ仮想化より費用負担が大きい」といった項目の回答割合は「導入を計画/予定している」場合よりも「既に導入済みである」の方が低い。「HCI」に関しては、実際に導入してみることで性能や費用などに関する導入前の懸念が解消される傾向にあると考えられる。
だが、「通常のサーバ機器と比べて価格が高すぎる」という項目については「導入を計画/予定している」場合よりも「既に導入済みである」において回答割合が高くなっている点に注意する必要がある。「HCI」環境で十分な性能を得るためにはサーバ機器に相応のスペックが求められてくるが、ユーザ企業はサーバ仮想化を伴わない環境におけるサーバ機器を比較対象にしてしまいがちだ。大企業向けの訴求とは異なり、サーバ仮想化をこれから導入しようとする中堅・中小企業に対してはSANとの比較による費用面の優位性も伝わりにくい。「HCI」を開発/販売するベンダや販社/SIerとしてはシステム構成がシンプルになることで得られる拡張性や管理/運用面でのメリットを伝える取り組みも重要となってくる。

■現段階では「サーバベース型のSDS」と「ストレージ専用機器」にはそれぞれの役割がある
「SDx」の流れはサーバだけでなく、ストレージにおいても進みつつある。「SDS(ソフトウェア・ディファインド・ストレージ)」は「HCI」の基盤としての役割に加えて、中堅・中小企業におけるストレージ導入にも影響を与えると予想される。中堅・中小企業では全体のデータ量に比べてファイルサーバの合計台数が多い状況が少なからず見受けられる。これはサーバ機器の価格が下落した際に、部門別や用途別にファイルサーバが乱立したことが主な要因だ。今後、蓄積されたデータを適切に活用するためには、業務システムのデータ整理と合わせてファイルサーバの統合を行っていく必要がある。
以下のグラフは中小企業層(年商5~30億円ならびに年商30~50億円)、中堅下位企業層(年商50~100億円)、中堅中位企業層(年商100~300億円)の各年商帯に対して サーバ機器によって「SDS」を実現する「サーバベース型SDS」とブロックアクセスとファイルアクセスの双方をカバーする「統合型ストレージ」の導入意向を尋ねた結果である。グラフが示すように、今後は中堅・中小企業においてもストレージ環境の整備/統合が進んでいく可能性がある。 また、「SDxの流れによって、ストレージ専用機器の市場が奪われてしまうのではないか?」という懸念を耳にすることもある。
しかし、年商規模が比較的大きな企業層ではデータ管理のニーズも多様化/高度化してくる。そのため、フラッシュストレージを始めとするストレージ専用機器に対するニーズも併存していくと考えられる。以下のグラフは中堅中位企業層(年商100~300億円)、中堅上位企業層(年商300~500億円)、大企業層(年商500億円以上)の各年商帯に対して、導入済みストレージ機器の記憶装置を尋ねた結果の一部である。依然として「ディスクストレージ」が多くを占めているものの、「オールフラッシュストレージ」や「ハイブリッドストレージ」の比率も高まってきている。ストレージ機器を開発/販売するベンダや販社/SIerとしては「SDx」への対応を進めつつ、ストレージ専用機器に対するニーズにも応えていくという幅広い取り組みが求められてくる。


■「薄型/小型サーバ」や「サーバレス/マイクロサービス」などの多様なサーバ形態も要注目
2018年のサーバ導入提案における注目ポイントは「HCI」だけではない。以下のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対して、「今後、導入したいと考えるサーバ機器やサーバサービスの機能や形態」を尋ねた結果の一部である。
ここでの「クラウド基盤アプライアンス」とは「Microsoft Azure Stack」や「IBM Bluemix Local」に代表されるオンプレミス向けのクラウド管理基盤を搭載したアプライアンスを指す。既に「HCI」上にこうしたクラウド基盤を実装したアプライアンスも登場しており、年商規模の大きな企業層から徐々に導入事例が見られるようになると予想される。それに加えて注目しておきたいのが「クラウド基盤アプライアンス」と同等の回答割合を示した「薄型/小型サーバ」である。ここでの「薄型/小型サーバ」とは机上の利用を想定した薄型タワー型サーバだけでなく、店舗や工場で発生する様々なデータ分析なども行えるスペックを持った小型のサーバ機器を指す。全てのデータを一カ所に集約するのではなく、必要に応じて現場で処理/分析を行うという考え方はIoTにおけるエッジコンピューティングの観点からも今後重要になっていくと考えられる。また、「セキュリティアプライアンス」よりも回答割合は低いが、「IT管理/運用アプライアンス」よりも高い値を示している「サーバレス/マイクロサービス」も今後の動向を注視しておく必要がある。具体例としては「AWS Lambda」や「Google Cloud Functions」などが挙げられる。現時点ではIaaSを積極的に活用する先進的なSIerによる活用が主体だが、旧来のCGIを連想させる要素もあり、サーバ環境構築が負担となりやすい中堅・中小企業に対する新たなコンピューティングリソース提供の手段となる可能性もある。
以下のグラフは中小企業層(年商5~30億円ならびに年商30~50億円)、中堅下位企業層(年商50~100億円)、中堅中位企業層(年商100~300億円)の各年商帯に対し、これら2つの項目の活用意向を尋ねた結果である。現時点での導入意向は高くないが、年商規模による違いがそれほど大きくない点に留意する必要がある。そのため、今後こうした新たなサーバ機器やサーバ形態の活用事例に注目が集まれば、中堅・中小企業の幅広い企業層にニーズが波及する可能性がある。
サーバ導入を訴求するベンダや販社/SIerとしては、こうした新たなサーバ関連商材の動向にも目を向けておくことが大切だ。


本リリース内で引用した調査レポートや関連する調査リリース
【引用調査レポート】
『2017年版中堅・中小企業におけるサーバ導入の実態と展望レポート』
HCIを始めとする新たなニーズを捉えれば、クラウド時代にもオンプレミスのサーバ販売を伸ばすことは可能
【サンプル/ダイジェスト】
「サーバ機器導入の最新動向と今後の施策」 (リンク »)
「ハイパーコンバージドインフラ活用の最新動向」 (リンク »)
「今後導入したいサーバ機器やサーバサービス」 (リンク »)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 (リンク »)
【価格】180,000円(税別)
『2017年版中堅・中小企業におけるストレージ導入の実態と展望レポート』
「オールフラッシュ」や「ソフトウェア・ディファインド(SDS)」など、 新たなストレージ形態はどこまで浸透しつつあるのか?
【サンプル/ダイジェスト】
「ストレージ機器販売の有望施策と今後の提言」 (リンク »)
「文書データ管理とクラウドやAI活用との関係性」 (リンク »)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 (リンク »)
【価格】180,000円(税別)
【その他、ご好評いただいている調査レポート】
『2017年版中堅・中小企業におけるクラウドインフラ活用の実態と展望レポート』
クラウド(IaaS/ホスティング)は既にITインフラの主要な選択肢の一つ、今後は差別化要因の探索が焦点となる
【サンプル/ダイジェスト】
「クラウドインフラ活用の最新動向と今後の施策」 (リンク »)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 (リンク »)
【価格】180,000円(税別)
『2017年版中堅・中小向けサーバ/ストレージ販売のチャネル実態レポート』
サーバ/ストレージ販売の重要なチャネルである中小規模IT企業はベンダやクラウド事業者をどう評価しているのか
【サンプル/ダイジェスト】
「ベンダ/クラウド事業者の取り扱い状況と今後」 (リンク »)
「中小規模IT企業からの評価とニーズ」 (リンク »)
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、試読版など)】 (リンク »)
【価格】180,000円(税別)

調査レポートのお申込み方法:
ホームページ( (リンク ») )から、またはinform@norkresearch.co.jp宛にメールにてご連絡ください

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当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
inform@norkresearch.co.jp
www.norkresearch.co.jp

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