2021年 中堅・中小企業のローカル5G活用を成功させるための業種別シナリオ

ノークリサーチは中堅・中小向けの5G/ネットワーク関連サービスに関する調査を実施し、その分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2021-09-13 12:00

<ローカル5Gは年商50億円未満の企業層にも有効だが、業種別ソリューションを踏まえた提案が不可欠> ■ローカル5G導入意向は小規模企業(年商5億円未満)や中小企業(年商5~50億円)で高い ■組立製造業、建設業、運輸業の3業種ではローカル5G導入意向が20%超の高い値に達する ■運輸業ではローカル5G活用の原資確保に向けたオンライン営業/商談の提案がまず必要
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2021年9月13日

2021年 中堅・中小企業のローカル5G活用を成功させるための業種別シナリオ

調査設計/分析/執筆: 岩上由高

ノークリサーチ(本社: 〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小向けの5G/ネットワーク関連サービスに関する調査を実施し、その分析結果を発表した。本リリースは「2021年版中堅・中小向け5G/ネットワーク関連サービスの展望レポート」のサンプル/ダイジェストである。


<ローカル5Gは年商50億円未満の企業層にも有効だが、業種別ソリューションを踏まえた提案が不可欠>
■ローカル5G導入意向は小規模企業(年商5億円未満)や中小企業(年商5~50億円)で高い
■組立製造業、建設業、運輸業の3業種ではローカル5G導入意向が20%超の高い値に達する
■運輸業ではローカル5G活用の原資確保に向けたオンライン営業/商談の提案がまず必要


調査対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業700社(日本全国、全業種)(有効回答件数)
調査対象職責: 経営層およびIT活用の導入/選定/運用に関わる立場
調査実施時期: 2021年5月中旬
※詳細は右記の調査レポート案内を参照 (リンク »)


■ローカル5G導入意向は小規模企業(年商5億円未満)や中小企業(年商5~50億円)で高い
5Gは高速/大容量、低遅延、多数同時接続といった利点を持つネットワーク環境を実現する手段として、一般消費者や大企業のみならず、中堅・中小企業のIT活用においても注目を集めている。だが、主要キャリアが提供する「キャリア5G」に関しては上記の利点を十分に享受し、4Gと同等のエリア展開が実現される時期が2021年末~2022年末になると言われている。一方、限られたエリア内に企業などが独自の5G環境を構築できる手段が「ローカル5G」である。外部の影響を受けないため、工場や建設現場などで高いネットワーク品質が求められる業務への適用が期待されている。
ノークリサーチの最新調査レポート「2021年版中堅・中小向け5G/ネットワーク関連サービスの展望レポート」では、VPN、5G、ZTNA、内線通話のIP化、ペーパレスFAXなど、多種多様なサービスの活用状況を集計/分析している。以下のグラフはその中から、ローカル5Gを導入済み/導入予定である企業の割合を年商別に集計した結果を抜粋したものだ。 通常、新しいIT活用は年商規模の大きな企業層から導入が進んでいくが、ローカル5Gでは年商5億円未満の小規模企業層や年商5~50億円の中小企業層における導入意向が相対的に高くなっている。「ローカル5G」を活用するためには免許申請なども必要となるが、価格を抑えた手軽な支援サービスを提供することができれば、ローカル5G活用の裾野を広げられる可能性がある。次頁以降ではそのためにIT企業が取り組むべき事柄を述べていく。


■組立製造業、建設業、運輸業の3業種ではローカル5G導入意向が20%超の高い値に達する
前頁で述べたように、ローカル5G活用は小規模企業層(年商5億円未満)や中小企業層(年商5~50億円)といった企業数の多いセグメントに対しても有望だ。だが、「スマートフォンでメールやスケジュールを利用する」などの活用シーンではニーズを喚起することはできない。ユーザ企業が「独自のネットワーク環境を構築する費用を投じても、5Gの利点を確実に享受したい」と考えるのは本業に直結した業務場面となる。したがって、IT企業がローカル5Gの活用提案を進める上では業種別の傾向も知っておく必要がある。以下のグラフはローカル5Gを導入済み/導入予定である企業の割合を業種別に集計した結果である。 組立製造業、建設業、運輸業は他の業種と比べてローカル5Gの導入意向が高いことがわかる。IT企業としてはこれらの業種に固有であり、かつ取り組み意向の高いITソリューションは何か?を把握し、それらをローカル5G活用に結びつけて提案することが重要となる。次頁では組立製造業と運輸業における分析結果の一部を調査レポートから抜粋して掲載している。さらに、ローカル5Gの活用提案を成功させるためには「エッジコンピューティング」「5G MEC」などの関連する取り組みにも目を向ける必要がある。詳細は割愛するが、本リリースの元となる調査レポートでは、以下のような項目についてもローカル5Gと同様に導入意向の分析や導入提案を成功させるための提言について述べている。
<<VPN/WAN関連>>
・VPN(拠点間)  自社の拠点間を結ぶ仮想ネットワーク
・VPN(在宅勤務)  自宅/サテライトオフィスと自社の拠点間を結ぶ仮想ネットワーク
・VPN(モバイル)  外出中や移動中の端末と自社の拠点間を結ぶ仮想ネットワーク
・VPN(対事業者)  クラウドやデータセンタの事業者と自社の拠点間を結ぶ仮想ネットワーク
・SD-WAN  ソフトウェアによって拠点間のネットワーク接続を動的に制御する仕組み
<<5G関連>>
・キャリア5G  大手キャリアが一般消費者や企業に提供する全国的な5G網
・ローカル5G  工場や建設現場などの限られた範囲で独自に構築される5G網
・5G MEC  大手キャリアの5G網内に構築された高速/大容量/低遅延のクラウド環境
<<IoT/クラウドサービス関連>>
・アプリケーションアクセスサービス  C/Sを含む社内外の様々なシステムにWeb経由で接続できるサービス
・セキュアウェブゲートウェイ  Webアクセスを仲介し、権限管理や安全性を高めるクラウドサービス
・エッジコンピューティング カメラやIoTセンサなどで得たデータをその場で処理する
<<音声/データ通信サービス関連>>
・電話着信管理  オフィス宛の電話を在宅勤務の従業員に振り分けるなど
・内線通話のIP化  交換機をクラウド化し、IPネットワーク上で内線通話を行う
・ペーパレスFAX  FAX通信機能をクラウド上で実現し、PCで送受信を行う
・音声とデータの回線統合  音声通話とデータ通信をIPネットワーク上で統合する
・データ通信の公私分計  個人端末を業務利用した時の通信費を企業が負担する


■運輸業ではローカル5G活用の原資確保に向けたオンライン営業/商談の提案がまず必要
本リリースの元となる調査レポートでは全業種共通および業種固有のITソリューション項目を列挙し、業種別に集計/分析を行っている。その結果を見ることで、前頁に述べたローカル5G導入意向の高い業種毎にどんなITソリューション提案に注力すれば良いか?を知ることができる。 以下のグラフは組立製造業に対して、「5G/ネットワーク関連サービスの観点から最も重要なITソリューション」を尋ねた結果である。
業種固有のITソリューションのうちで活用意向が高いものが、赤帯で示した「S1‐b1.製品の開発/改善におけるデジタル化」
(※1)ならびに「S1‐b2.製品を製造する工程の可視化/自動化」(※2)である。これらを実現するためには製品や製造装置に装着した多数のセンサから収集したデータを迅速に処理する必要がある。つまり、組立製造業に対しては※1や※2のためのネットワーク基盤としてローカル5G活用を提案することが有効となる。
同様に運輸業に対して、「5G/ネットワーク関連サービスの観点から最も重要なITソリューション」を尋ねた結果が以下のグラフである。
ローカル5Gに結びつきやすいITソリューションは赤帯で示した「S1-d4.入出庫作業の無人化または省力化」(※3)である。 IoTセンサやウェアラブル端末を用いたピッキング処理の効率化やAGV(Automatic Guided Vehicle)による搬送の無人化などがその具体例だ。だが、その活用意向は相対的に低い。そのため、運輸業に対しては活用意向が高い値を示している「S1‐a2.営業活動や商談の遠隔化/オンライン化」による売上増や「S1‐a10.ペーパレス化/脱印鑑化」による業務効率改善でまず成果を出し、※3に必要な原資を得るというステップが必要となってくる。 このように、ローカル5Gの活用提案を成功させるためには業種に応じて様々なITソリューションを取捨選択することが大切だ。ここでは分析結果の一部を抜粋したが、調査レポートではローカル5G以外の様々なネットワーク関連サービスの訴求ポイントを業種別に分析/提言している。


本リリースの元となる調査レポート

『2021年版中堅・中小向け5G/ネットワーク関連サービスの展望レポート』
ローカル5G、ゼロトラスト、エッジコンピューティングなどの新たなネットワーク活用を普及させるためには何が必要か?
【対象企業属性】(有効回答件数:700社)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~50億円未満 / 50億円以上~100億円未満 /100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 / 100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満 /500人以上~1000人未満/ 1000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 運輸業 / IT関連サービス業 / 一般サービス業
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 / 四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)
【分析サマリの章構成】
第1章:DX/コロナ禍に伴うIT活用状況
第2章:DX/コロナ禍に伴う業種別ITソリューション
第3章:5G/ネットワーク関連サービスと結びつきやすいITソリューション
第4章:中堅・中小企業が求める5G/ネットワーク関連サービス
第5章: 5G/ネットワーク関連サービスに求められる機能や要件
第6章: 5G/ネットワーク関連サービスの活用方針と課題
第7章: 5G/ネットワーク関連サービスに必須となる支援
【価格】 180,000円(税別) 【発刊日】 2021年9月13日
詳細は右記の調査レポート案内をご参照ください (リンク »)


ご好評いただいている既刊の調査レポート 各冊180,000円(税別)

「2020年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」
ERP/ 会計/ 生産/ 販売/ ワークフロー/ CRM/ BIなど10分野の導入済み&新規予定のシェアとユーザによる評価を網羅
レポート案内: (リンク »)

「2020年版 中堅・中小企業におけるRPAおよびノーコード/ローコード開発ツールの活用実態レポート」
RPA市場の最新動向をノーコード/ローコード開発ツールの視点も交えて俯瞰する
レポート案内: (リンク »)

「2020年版 中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート」
12分野のIT商材ポートフォリオと提案からサポートに至るまでのユーザ評価に基づく計61社の販社/SIerランキング
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「2020年版 中堅・中小企業におけるサーバ(オンプレミス/クラウド)およびストレージ活用の実態レポート」
中堅・中小のサーバ環境は大企業と同様にクラウド移行が進むのか、それともオンプレミスとの共存となるのか?
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「2020年版 中堅・中小企業のセキュリティ・運用管理・バックアップに関する今後のニーズとベンダ別導入意向レポート」
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株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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