国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所(以下 海上技術安全研究所)と株式会社JSOL(以下 JSOL)は、令和4年11月に共同研究として「溶接変形と建造工数との関係の評価手法に関する基盤的研究」を実施する契約を締結しました。この研究では、生産現場のデジタル化技術を用いて、 計画通りの建造を実現することで、国内造船メーカーの国際競争力の向上に寄与することを目指します。
本共同研究では、海上技術安全研究所が開発した建造シミュレータと、JSOLが開発した溶接変形シミュレーションソフト「JWELD」を使用します。建造シミュレータは、自律型のマルチエージェントを用いたシミュレーションシステムで、建造計画の手順通りの作業を行う際に、エージェントの移動、配材、玉掛け、クレーン操作、溶接などのブロック組立に必要な作業にどの程度の時間を必要とするか計算するシミュレータです。また、JSOLの溶接変形シミュレーションソフト「JWELD」は、溶接の熱影響による変形予測に特化した固有ひずみ法ソルバーを内蔵したCAEソフトウエアで、建造計画の手順通りに組み立てを行った際に、組み立て後のブロックの変形を予測することができます。本共同研究では、建造シミュレータと「JWELD」の解析結果を用いて、溶接変形と建造工数との関係をも考慮した、組み立て工程の経済性を評価する手法を構築するための基盤的研究を実施します。
◇ 共同研究について
共同研究題目:溶接変形と建造工数との関係の評価手法に関する基盤的研究
研究目的:溶接変形と建造工数のトレードオフが現れる具体的なケースを対象として、海上技術安全研究所が開発した建造シミュレータと、JSOLが開発した溶接変形シミュレーションソフト「JWELD」を用いて、溶接順や組立順、本溶接のタイミングなどを変更した複数のパターンに対して計算を実施し、溶接変形量と建造工数との間の関係性を検討し、組み立て工程の経済性を評価する手法の研究を行う。
■国立研究開発法人 海上・港湾・航空技術研究所 海上技術安全研究所
(所在地:東京都三鷹市、所長:安部 昭則)
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海上技術安全研究所は、大正5年(1916年)に逓信省管船局船用品検査所として発足して以来、研究所の姿かたちを進化させつつ時代背景や社会情勢の変化に応じて我が国の政策課題や産業界の技術的課題の解決に貢献してまいりました。
本年は港湾空港技術研究所、電子航法研究所との統合から7年目を迎え、統合法人である、国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所(うみそら研)として、分野横断的研究の成果および、統合によるシナジー効果の創出についても引き続き取り組んでまいります。
■株式会社JSOL
(本社所在地:東京都千代田区、代表取締役社長:永井 健志)
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JSOLは、ITコンサルティングからシステム構築・運用までの一貫したサービスで、お客さまのより幅広いニーズにお応えできるITサービスコーディネーターです。
平成21年1月、NTTデータ、三井住友フィナンシャルグループ、日本総合研究所との業務・資本提携により、社名を株式会社JSOLに変更するとともに、NTTデータグループおよびSMBCグループの一員として、お客さまのビジネスに貢献できるITソリューションの提供に取り組んでいます。
※本リリースに記載されている内容は予告無く変更することがあります。※本リリースに記載されている製品名、会社名は各社の商標または登録商標です。
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