2024年 中堅・中小企業におけるエンドポイントのOSおよび端末/サービスのシェア動向

ノークリサーチは中堅・中小企業におけるエンドポイント環境(PC/スマートデバイスなど)のOSおよび端末/サービスのシェア動向に関する調査を行い、その結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2024-04-03 12:30

<LCM(ライフサイクル管理)サービスではエンドポイントのOSや端末/サービスの把握が特に重要となる> ■データレスPC/データ分散PCは中堅・中小企業もセキュリティと手軽さを両立しやすい選択 ■端末データ保護に対する意識は運輸業、組立製造業、卸売業が比較的高いと考えられる ■社数シェア動向ではChrome OSとAndroidは微減、macOSは横ばい、iOSとiPad OSは減少
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2024年4月3日

2024年 中堅・中小企業におけるエンドポイントのOSおよび端末/サービスのシェア動向

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業におけるエンドポイント環境(PC/スマートデバイスなど)のOSおよび端末/サービスのシェア動向に関する調査を行い、その結果を発表した。本リリースは「2024年版 サーバ&エンドポイントにおけるITインフラ導入/運用の実態と展望レポート」のサンプル/ダイジェストである。


<LCM(ライフサイクル管理)サービスではエンドポイントのOSや端末/サービスの把握が特に重要となる>
■データレスPC/データ分散PCは中堅・中小企業もセキュリティと手軽さを両立しやすい選択
■端末データ保護に対する意識は運輸業、組立製造業、卸売業が比較的高いと考えられる
■社数シェア動向ではChrome OSとAndroidは微減、macOSは横ばい、iOSとiPad OSは減少


調査件数: 700社(有効回答件数)
対象企業: 中堅・中小企業(年商500億円未満)および大企業(年商500億円以上)(日本全国、全業種)
対象職責: ITインフラ関連の決裁、計画立案、選定/導入、管理/運用のいずれかを担う職責
※調査対象の詳細などは右記の調査レポート案内を参照 (リンク »)


■データレスPC/データ分散PCは中堅・中小企業もセキュリティと手軽さを両立しやすい選択
本リリースの元となる調査レポート「2024年版 サーバ&エンドポイントにおけるITインフラ導入/運用の実態と展望レポート」では有効回答件数700社(年商500億円未満の中堅・中小企業が9割、比較のため年商500億円以上の大企業を一部含む)のユーザ企業を対象として、PC/スマートデバイス、1to1リモートデスクトップ、VDI(クラウド/社内設置型)、データレスPC/データ分散PCといった様々なエンドポイント環境のOSおよび端末/サービスの動向を分析している。以下のグラフは導入済みならびに導入予定(更新/刷新または新規導入)のエンドポイント端末/サービスを尋ねた結果をカテゴリ毎に集計した結果である。(選択肢の詳細は次頁を参照)
PC/スマートデバイスといった通常のエンドポイント端末は導入済みと比べて導入予定の値が減少している。これはWindows 11への移行が進んでおらず、現段階で導入予定の端末が確定していないことが主な要因と考えられる。(Windows 11への移行については右記のリリースを参照 (リンク ») )導入済みと比べた導入予定の値は1to1リモートデスクトップやVDIでは減少 or 概ね横ばいだが、データレスPC/データ分散PCでは4ポイントの増加となっている。
データレスPC/データ分散PCはOSやアプリケーションは通常のエンドポイント環境と変わらず、データをクラウドなどに外部保存もしくは分散保存する仕組みだ。通常のエンドポイント端末に導入する形態で、1to1リモートデスクトップのように従業員毎に2台の端末を用意する必要がなく、VDIと比べて通常のエンドポイント環境からの変更も少ない。そのため、中堅・中小企業にとってセキュリティと手軽さを両立しやすい選択肢と言える。次頁以降では、こうしたエンドポイント端末/サービスの動向について分析した結果の一部を調査レポートのサンプル/ダイジェストとして紹介している。

■端末データ保護に対する意識は運輸業、組立製造業、卸売業が比較的高いと考えられる
本リリースの元となる調査レポートでは、以下の選択肢を列挙して導入済みと導入予定(更新/刷新または新規導入)のエンドポイント製品/サービスを尋ねた結果を年商、業種、従業員数、IT管理/運用の人員規模などの観点から集計/分析している。
<<通常のエンドポイント端末>>
・NECパーソナルコンピュータ 例) 「Mate」、「VersaPro」シリーズ
・富士通クライアントコンピューティング 例) 「ESPRIMO」、「LIFEBOOK」シリーズ
・デル・テクノロジーズ 例) 「Vostro」、「Latitude」シリーズ
・日本HP 例) 「Pro」、「Elite」シリーズ
・レノボ・ジャパン 例) 「ThinkCentre」、「ThinkBook」シリーズ
・Apple Japan 例) 「iMac」、「MacBook」、「iPad」、「iPhone」シリーズ
・日本マイクロソフト 例) 「Surface」シリーズ
・グーグル 例) 「Google Pixel」シリーズ
・Dynabook 例) 「dynaDesk」、「dynabook」シリーズ
・パナソニック コネクト 例) 「レッツノート」、「タフブック」シリーズ
・セイコーエプソン 例) 「Endeavor」シリーズ
・ユニットコム 例) 「ソリューションインフィニティ」シリーズ
・VAIO 例) 「VAIO」シリーズ
・ASUS Japan(エイスース) 例) 「Zenbook」シリーズ
・日本エイサー(Acer) 例) 「Veriton」、「TravelMate」シリーズ
・FCNT 例) 「arrows」シリーズ
・シャープ 例) 「AQUOS」シリーズ
・サムスン電子ジャパン 例) 「Galaxy」シリーズ
・ソニー 例) 「Xperia」シリーズ
・京セラ 例) 「DIGNO」、「TORQUE」シリーズ
・オウガ・ジャパン(OPPO) 例) 「Find X」、「Reno」シリーズ
・Xiaomi Japan(シャオミ) 例) 「Xiaomi」、「Redmi」シリーズ
・ZTEジャパン 例) 「Libero」シリーズ
・ファーウェイ・ジャパン 例) 「MateBook」、「MatePad」シリーズ
・その他のエンドポイント端末:
<<1to1リモートデスクトップ>>
・Windowsリモートデスクトップ(OS標準機能) 日本マイクロソフト
・Microsoftリモートデスクトップ(ストアアプリ) 日本マイクロソフト
・Chromeリモートデスクトップ グーグル
・CACHATTOリモートデスクトップ e-Janネットワークス
・MagicConnect NTTテクノクロス
・Splashtop Business スプラッシュトップ
・Zoho Assist ゾーホージャパン
・RemoteView RSUPPORT
・TeamViewer TeamViewer
・AnyDesk AnyDesk Software
・RealVNC RealVNC
・V-Warp バルテック
・その他の1to1リモートデスクトップ:
<<クラウドVDI>>
・Windows 365(Windows 365 Cloud PC) 日本マイクロソフト
・Azure Virtual Desktop 日本マイクロソフト
・Amazon WorkSpaces アマゾンウェブサービスジャパン
・VMware Horizon Cloud ヴィエムウェア(ブロードコム)(※)
・Citrix DaaS シトリックス・システムズ・ジャパン
・その他のクラウドVDI:
<<社内設置型VDI>>
・Windows Server リモートデスクトップ 日本マイクロソフト
・VMware Horizon ヴィエムウェア(ブロードコム)(※)
・Citrix Virtual Apps and Desktops シトリックス・システムズ・ジャパン
・その他の社内設置型VDI:
<<データレスPC/データ分散PC>>
・TrueOffice Eugrid
・Shadow Desktop アップデータ
・ZENMU Virtual Drive ZenmuTech
・Passage 横河レンタ・リース
・その他のデータレス/データ分散:
<<その他>>
・その他:
(※は事業売却の予定あり)
左下のグラフは上記の中から <<データレスPC/データ分散PC>>のカテゴリに属する製品/サービスの導入済み割合を抜粋したものだ。同カテゴリがエンドポイント全体に占める割合はまだごく一部であり、ベンダ間のシェア差も僅かに留まる。今後は新規参入も含めて多数のプレーヤが顧客の獲得を競う状況になると予想される。一方、右下のグラフは<<データレスPC/データ分散PC >>の導入割合を業種別に集計した結果だ。運輸業が最も高い値を示しており、組立製造業、卸売業がそれに続いている。
この結果を踏まえると、これらの業種はエンドポイント環境のデータ保護に対する意識が比較的高いと考えられる。次頁ではエンドポイントのOSについて述べる。


■社数シェア動向ではChrome OSとAndroidは微減、macOSは横ばい、iOSとiPad OSは減少
さらに本リリースの元となる調査レポートでは、以下の選択肢を列挙して導入済みと導入予定(更新/刷新または新規導入)のエンドポイントOSについても、年商、業種、従業員数、IT管理/運用の人員規模などの様々な観点から集計/分析している。
<<Windows系のOS>>
・Windows 11
・Windows 10
・Windows 8.1(サポート終了済)
・Windows 7 SP1(サポート終了済)
・その他のWindows OS
<<Google系のOS>>
・Chrome OS
・Android
<<Apple系のOS>>
・macOS(旧: OS X)
・iOS
・iPad OS
<<Linux系のOS>>
・Ubuntu
・Linux Mint
・Arch Linux
・Manjaro
・elementary OS
・Zorin OS
・Xubuntu
<<その他>>
・ColorOS(OPPOのOS)
・EMUI/HarmonyOS(HuaweiのOS)
・FreeBSD
・その他:
以下のグラフは導入済みのエンドポイントOSを尋ねた結果を<<>>で記載したカテゴリ毎に集計したものだ。Windows系が突出した状況であることが改めて確認できる。だが、LCM(ライフサイクル管理)サービスではユーザ企業が利用する全ての端末を漏れなく管理する必要があるため、Windows系以外のOSが今後増えていくのか?減っていくのか?の見極めも必要だ。
そこで、Windows系の次に導入割合の高いGoogle系およびApple系のエンドポイントOSにおける導入済み/導入予定の回答割合を集計したものが以下のグラフである。導入済みと比較した場合の導入予定の増減を見ると、「Chrome OS」と「Android」は微減、「macOS」はほぼ横ばいとなっている一方で、「iOS」と「iPad OS」は3~5ポイントの減少となっている。そのため、中堅・中小市場においてはApple系のモバイルOSの占める割合が今後は若干下がる可能性がある。ライフサイクル管理サービスを提供する上では、こうした動向を踏まえながら「どのOS向けの管理機能を充実させるべきか?」などを判断することが大切だ。
本リリースの元となる調査レポートではエンドポイントの製品/サービスとOSに関する導入済み/導入予定のシェア動向を元に他にも様々な分析/提言を述べている。


本リリースの元となる調査レポート

『2024年版 サーバ&エンドポイントにおけるITインフラ導入/運用の実態と展望レポート』
サーバはクラウドファーストの加速とオンプレ回帰のどちらに進むのか?PCでWindows 11移行を加速させるための施策とは?

【レポート案内】 (リンク »)
【対象企業属性】(有効回答件数:700社、調査実施期間:2024年3月)
職責: ITインフラ関連支出の決裁を下す立場である(215件) / ITインフラに関わる計画立案を担っている(155件) /ITインフラの選定や導入を担っている(171件) / ITインフラの管理/運用を担っている(159件)
年商: 5億円未満 (157件)/ 5億円以上~50億円未満(151件) / 50億円以上~100億円未満(120件) /100億円以上~300億円未満(103件) / 100億円以上~300億円未満(89件) / 500億円以上(80件)
業種: 組立製造業(89件) / 加工製造業(89件) / 建設業(87件) / 卸売業(87件) / 小売業(87件) /運輸業(86件)/ IT関連サービス業(87件) / 一般サービス業(88件)
従業員数: 20人未満(132件) / 20人以上~50人未満(65件) / 50人以上~100人未満(58件) /100人以上~300人未満(126件) /300人以上~500人未満(79件) / 500人以上~1,000人未満(81件) / 1,000人以上~3,000人未満(76件) /3,000人以上~5,000人未満(26件) / 5,000人以上(57件)
IT管理/運用の人員規模: 兼任1名(123件) / 兼任2~5名(148件) / 兼任6~9名(43件) / 兼任10名以上(44件) / 専任1名(42件) /専任2~5名(68件) /専任6~9名(43件) /専任10名以上(61件) / 社内常駐の外部人材に委託(17件) / 非常駐の外部人材に委託(20件) /IT管理/運用は全く行っていない(46件) / 都度適切な社員が対応(42件) / その他:(3件)
ビジネス拠点の状況: 拠点は1ヶ所のみ(199件) / 2~5ヶ所、インフラは全拠点で統一管理(199件) / 2~5ヶ所、インフラは各拠点で個別管理(104件)/6ヶ所以上、インフラは全拠点で統一管理(121件) / 6ヶ所以上、インフラは各拠点で個別管理(76件)、その他:(1件)
本社所在地: 北海道地方(25件) / 東北地方(33件) / 関東地方(311件) / 北陸地方(20件) / 中部地方(96件) / 近畿地方(132件) /中国地方 (23件) / 四国地方(19件) / 九州・沖縄地方(41件)
【分析サマリ(調査結果の重要ポイントを述べたPDFドキュメント)の概要】
第1章: サーバ形態の推移(現状と今後)
業務システムのサーバ形態がオンプレミス(オフィス内設置、サーバルーム設置、ハウジング)とクラウド(IaaS/ホスティング、PaaS、FaaS(サーバレス/マイクロサービス))およびSaaSへとどのように推移したか?を以前から現状、現状から今後のそれぞれで分析し、クラウド移行の加速状況やオンプレ回帰の動向などを明らかにしている
第2章: 導入済み/導入予定のサーバOSとベンダ/サービス事業者
オンプレミスとクラウドの双方に渡る導入済み/導入予定のサーバOSおよびサーバのベンダ(オンプレミスの場合)/サービス事業者(クラウドの場合)を集計/分析している。
第3章: サーバ環境における現状の課題と今後の方針
サーバの管理/運用などにおいてユーザ企業が現状で抱える課題および今後の方針を集計/分析している。
第4章: ハイブリッドクラウドの動向
ハイブリッドクラウドの適用状況を「未適用&検討」「未適用&計画」「未適用&停滞」「適用済み&拡大」「適用済み&維持」「適用済み&縮小」「適用済み&廃止」などの多様な選択肢によって尋ね、さらに用途についても確認することでハイブリッドクラウド導入の障壁は何か?更なる拡大を図るためにIT企業が取り組むべきことは何か?を分析している。
第5章: HCI(ハイバーコンバージドインフラ)の動向
HCIの導入状況を「未導入&検討」「未導入&予定」「未導入&停滞」「導入済み&拡大」「導入済み&維持」「導入済み&縮小」「導入あり&廃止」などの多様な選択肢によって尋ね、HCI導入の障壁は何か?を明らかにすると共に導入済み/導入予定のベンダ社数シェアを集計/分析している。
第6章: ストレージの動向
オンプレミス/クラウド双方の業務システムにおける導入済み/導入予定のストレージ形態とその課題を集計/分析している。
第7章: エンドポイント環境のOSとベンダ
PCやスマートデバイスで利用するエンドポイント環境における導入済み/導入予定のOSおよびベンダの社数シェア(オンプレミス/クラウドのVDIや1to1リモートデスクトップ、データレスPC、データ分散PCなども含む)を集計/分析している。
第8章: Windows 11導入の動向と対策
Windows 11の導入状況を確認した上で、Windows 11への移行が進まない要因は何か?IT企業が取るべき施策は何か?を分析している。
【発刊日】 2024年4月17日 【価格】 225,000円(税別)

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当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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