XCP

用語の解説

XCPとは

(エックスシーピー,)
XCPとは、英国First 4 Internet社が開発したCDコピー防止技術の名称である。
2005年、音楽CDの著作権保護を目的としてソニーBMG(SONY BMG Music Entertainment)社がCDアルバムに採用し、rootkitとして働きかねない深刻な問題を抱えた技術であるとの指摘を受け、話題を呼んだことで知られている。 XCPは、音楽CD(CD-DA)の仕様書であるRed Bookに準拠しており、音質を損なうことなくコンテンツの著作物を保護することができるという特徴を持っている(とされる)。 しかしXCPの技術にはrootkitと同様の手法が用いられており、実際にrootkitとして悪用されかねないものであるということが指摘された。 rootkitは第三者の侵入を許容してしまうもので、本来の目的があくまでコピー防止であったとしても、インストールされれば不正アクセスやコンピュータの支配を受け入れてしまうようになる。 XCPがコンピュータ上に存在することを示す痕跡は、rootkit自身がすべて隠すようになっているので、普通のコンピュータユーザーはコピー防止用ソフトウェア自体を発見することができない。 いくつかのアンチウィルスソフトには、XCPが危険度レベル「高」の悪質プログラムとして定義されている。 ウイルス定義ファイルによってXCPの検出や駆除、再インストールの防止などを行うことは可能であるが、XCPをアンインストールしたことが原因でシステムがクラッシュする例も報告されている。 ソニーBMGは、XCPが含まれたCDに対して収措置をとることを決定、計500万枚に近いCDの回収に乗り出している。 なお、XCPはインストールされる際にユーザーに対して許諾を求める通知を表示する。 その点ではXCPは合法であるともいえる。

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