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クラウドによる新しい「戦略的なコンタクトセンター」構築法--知っておきたい成功のポイント

ZDNET Japan Ad Special

2018-12-13 12:30

ZDNet JapanおよびAWS Partner Networkの主催で、クラウドの中心的存在である「アマゾン ウェブ サービス(AWS)」をテーマにした全6回のオフラインセミナーが開催された。2018年11月9日に実施の第4回のテーマは「コンタクトセンター」。顧客との接点であるコンタクトセンターはビジネスでの重要性が増しているが、人材不足など課題も多い。そういった状況に対応するため、関連ソリューションを提供する企業が登壇したセッションでは、「Amazon Connect」を活用していかに戦略的なコンタクトセンターを実現するかが紹介された。ここではその内容をレポートする。

サーバーワークスが解説、Amazon Connect導入のポイント

サーバーワークス
代表取締役
大石良氏
サーバーワークス
代表取締役
大石良氏

 サーバーワークスのセッションでは、代表取締役 大石良氏が登壇。「クラウド型コンタクトセンター導入の3つのポイント」と題して、同社が手がけた横河電機のレスポンスセンターの事例などに触れながらAmazon Connect導入のポイントを紹介した。

 2009年からAWS専業のインテグレーターとして600社を超える企業にAWS導入を支援してきた同社。Amazon Connectについても同社のこれまでの実績やノウハウを生かして積極的に提案している。

 大石氏はAmazon Connectについて「100%クラウド型のコンタクトセンターサービスです。なぜここまで注目されているのか。それは『早い』『安い』『ウマい』という三拍子そろったメリットがあるからです」と説明した。

 実際に、同社でもビジネスホンをAmazon Connectに移行したというが、その際は「わずか2日で移行できたほど『早い』」(大石氏)という。また『安い」というポイントについては、オンプレミスと比較して「初期費用は無料、ランニングコストは使った分だけ、オペレーターはセンターに集まらなくてもPCがあればリモート勤務が可能」(同氏)だと解説。

 さらに『ウマい」については、セキュリティが確保されていることやクラウドならではのシステム連携が容易なことなどを挙げた。「AWSは、第三者認証、テクノロジー、クラウドの設置場所の隠匿などを通して強固なセキュリティを確保しています。システム連携では、既存の顧客管理システムや自動音声応答システム(IVR)などと連携してすぐに業務を開始できます」(同氏)とした。

コールセンター化が難しかった領域でも活用可能

 大石氏は「多くの企業が、競争力の源泉になるものにリソースを集中することや、人手に頼らない標準オペレーションを確立することが求められています。コンタクトセンターでも、一般的な受け答えは極力自動化し、人力はエンゲージメント強化へ注力することが重要です」と強調した。

 同社が手がけた横河電機の例では、実際にAmazon Connectを使って、コールセンターを再構築し、顧客名や契約番号を読み上げると顧客の情報をサーチして表示したり、コールセンターの音声を収拾し、問い合わせ内容を分析したりといった、製品ユーザビリティの改善を試みているという。

 最後に大石氏は「Amazon Connectは、これまでコールセンター化が難しかった領域でも活用可能で、クラウドの特性を生かしてさまざまなサービスと連携が可能です。まずはPoCを実施して効果を検証、評価することをお勧めします」とアピールした。

クラスメソッド:Amazon ECのカスタマーセンターと同じ技術

クラスメソッド
AIソリューション部
部長
姫野悟志氏
クラスメソッド
AIソリューション部
部長
姫野悟志氏

 クラスメソッドのセッションでは、AIソリューション部 部長の姫野悟志氏が登壇。「AWS導入からはじめるスケーラブルなオフィス運営と、Amazon Connectによる未来のコンタクトセンター業務」と題して、Amazon Connectがコンタクトセンター業務をどう刷新していくのかを展望した。

 クラスメソッドは、クラウド、モバイル、ビッグデータに特化したコンサルティングやシステムの設計・開発サービスを提供する企業だ。AWSパブリックセクターパートナー、AWSサービスデリバリーパートナーとして認定され、月間170万PVを誇る技術ブログ「Developers.IO」でもAmazon Connectに関する記事がすでに50本以上も掲載されている。

 姫野氏はまず、Amazon Connectについて「Amazon ECのカスタマーセンター(世界32カ国、スタッフ7万人)が使っているものと同じ技術を使っています。専門性のないユーザーでも簡単なGUI操作で、問い合わせフローの設計、スタッフ管理、各種KPIの管理が可能です」と紹介。具体的な特徴としては「セルフサービス」「スキルベースのルーティング」「インテグレーション」「リアルタイム/履歴の解析」「アウトバウンドコール自動化」「高音質オーディオ」の6つを解説した。

 「GUI操作で簡単に問い合わせ(コンタクト)フローを設計することができます。Lambdaというサービスを使ってさまざまな処理が可能です。例えば、外部システムと連携やデータベース参照、CRM連携などです。S3に通話録音データを保存したり、チャットボットや文章を読み上げたりできます」(同氏)

問い合わせをAIで自動処理していくことも実現

 続いて、姫野氏はフルマネージ型の仮想デスクトップサービス「Amazon Workspaces」を紹介。特徴として、初期投資やサイジングが不要で、従量課金型でデスクトップを利用できること、AWS Directory Serviceによるユーザー管理やクライアント証明書によるデバイス認証、サードバーティツールを利用した多要素認証が可能なことを解説した。

 「このAmazon WorkspacesとAmazon Connectを組み合わせることで、スケーラブルなコンタクトセンターを構築することができます。例えば、限定キャンペーンを行うためコンタクトセンターの対応人数を増やしたいというときも、Amazon Connectですぐにユーザーを追加し、Amazon WorkSpacesですぐに対応PCを準備することができます」(同氏)

 さらに姫野氏は「少し未来のコンタクトセンター」として、チャットボット「Amazon Lex」やテキスト変換サービス「Amazon Transcribe」、音声認識「Amazon Polly」などを組み合わせて、問い合わせをAIで自動処理していくユースケースも解説。最後に「何を優先するのか、何を実現したいのか、まずは小さく試してみることが重要です。試して止められるというクラウドのよさを生かして、コンタクトセンターの改革を目指してください」とアドバイスした。

クロス・ヘッド:コールセンター市場は年々増加している

クロス・ヘッド
クラウドソリューション推進部
マネージャー
鈴木将人氏
クロス・ヘッド
クラウドソリューション推進部
マネージャー
鈴木将人氏

 クロス・ヘッドのセッションでは、クラウドソリューション推進部 マネージャー 鈴木将人氏が登壇。「Amazon Connectから始める、広がる、CX向上のヒント」と題して、Amazon ConnectのマネージドサービスやIVRの活用事例を紹介した。

 クロス・ヘッドは、AWSやサイボウズ「Kintone」などを活用したソリューションを提供する企業だ。グループ会社のテクマトリックスや沖縄クロス・ヘッドなどと連携しながら、MSP事業ややBPO事業、オンサイト保守、ファシリティ事業なども展開する。

 鈴木氏はまず、コールセンター市場は年々増加していることや、顧客管理からPBXまでクラウドサービスとして利用する環境が整ってきたことをさまざまな調査資料を基に説明した。具体的には、矢野経済研究所の2016年の調査では、コールセンター(テレマーケティング)市場は2013年度に8,037億円だったものが2018年度には8,831億円へ増加、同様に、コンタクトセンター(CRMソリューション)市場も2013年度の4,337億円から2018年度に4,945億円に増加する見込みだ。

 「市場が成長する中、既存のコンタクトセンターへの課題やこれからのコンタクトセンターへの期待もあらわれてきています。テクマトリックスが行ったアンケート調査では、コンタクトセンターの課題として特に多かったのは、業務効率化や生産性向上、顧客満足度向上でした。また、関心のあるソリューションとしては、人工知能やデータ分析が多く、CRMシステムや音声系プラットフォーム(PBX/CTI/IVR/通話録音)への関心も高くなってきています」(鈴木氏)

Amazon Connectのメリットを引き出すサービス

 そうしたなか、クロス・ヘッドは2018年2月、Amazon Connectを活用したクラウド型コンタクトセンターサービス「Managed Connect Service」をリリースした。Managed Connect Serviceは、コンタクトセンターの開設から運用支援、システム連携、遠隔監視までを一括で提供するサービスだ。

 「Amazon Connectのメリットの1つは、やりたいことをシンプルに書き出して、それらを整理し簡単にフローを作成できる点です。またさまざまなシステムと連携して、付加価値を生み出すことができます。Managed Connect Serviceは、そうしたAmazon Connectのメリットを引き出すために、システム連携開発や開設支援、運用支援を付加したサービスです」(鈴木氏)

 具体的なシステム連携としてKintoneと連携するデモも披露。Amazon Connectで録音したメッセージをKintoneですぐに参照したり、音声を動的にテキスト化したりする機能を紹介。最後に「コンタクトセンターはカスタマーエクスペリエンス(CX)向上に欠かせない基盤です。Amazon ConnectをCX向上に役立ててください」と強調し、講演を終えた。

簡単にフローを作成できる点がAmazon Connectの特徴の1つ 簡単にフローを作成できる点がAmazon Connectの特徴の1つ
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