者)のコメント:
「収益予想の実現(ユーロの対米ドル為替の影響を除いた場合で第2四半期の収益が前年同期比7%強の増)や受注高など、現在の傾向はアルカテルの今年度の成長の可能性を明確に確認するもので、年度後半の加速成長を示唆するものです。携帯端末インフラストラクチャの好調な伸びは今年度後半の大幅な収益増加に結びつくと見込まれており、また、プライベート通信の分野も引き続き堅調を維持しておりますが、この他に第2四半期では二つの主要な戦略の有効性が際立っていました。
第一に、我々は固定通信事業が下降傾向を脱し、二桁の収益を上げて回復したことを嬉しく思っています。オプティクス部門の研究開発への投資を維持し、エッジサービスルーティングへの新たなアプローチによりIPの開発を促進するという戦略が、ここへきて製品ラインと両技術を統合した革新的ソリューションの両方で重要な受注を獲得し、利益をもたらしていることにつながっています。アルカテルは、アクセス分野で収益が前年同期比20%増、と世界のリーダーとして前進し続けており、今年度末まで固定通信の分野で大幅な成長が期待できます。特に米国で業績を上げており、米ドルで30%の収益の伸びを記録しました。
同様に、多くの主要な技術を採用した多様な製品ポートフォリオの開発を行うという戦略の方向性は、多くの通信事業者がシームレスでユーザ中心のブロードバンドサービスを提供している今、競合他社の中でも明らかにアルカテルを優位な立場に置くものとなっています。アルカテルは、固定から移動体まで、そして通信事業者から企業まで、統合ソリューションを通して事業の勢いが増しています。さらに、ビデオ分野の専門技術を持っているため、固定ネットワークのトリプル・プレイ市場および移動体通信ネットワークのマルチメディアアプリケーションの両面において、ヨーロッパと北米の両地域の顧客からの入札案件が増加しています。
全体としては、光ファイバーと端末の両分野で協力関係を樹立し、製品ポートフォリオの再編成が終盤に差し掛かっているところで、アルカテルの事業の90%以上で大幅な成長の可能性が見られます。この勢いをさらにサポートするため、主要製品分野について選択的に開発およびマーケティング費用を増額しますが、この増額分はG&Aおよび固定営業費用の前年度比利益の増加で相殺されるように調整します。よりコスト効率の良いベースを強化するという目的をしっかりと持ち、利益拡大に向けて収益を増加します。」
●今後の見通し
「現状の企業構造で臨む第3四半期は、ユーロの対米ドル為替の影響を除いた場合で、営業権前の希薄後の1株当たり利益も第2四半期同様黒字になり、売上高が前年同期比10%以上の増加を見込んでいます。2004年度全体については、以前予測したとおり、ユーロの対米ドル為替の影響を除いた場合で、営業権前の希薄後の1株当たり利益も十分に確保でき、売上高は一桁台後半の伸び率を記録すると見ています。」
<業績概要>
───────────┬─────┬─────┬─────┬─────
単位:100万ユーロ │ 2004年 │ 2003年 │ 2003年 │ 2004年
(1株当たり利益 │第2四半期 │第2四半期 │第2四半期 │第1四半期
/損失を除く) │ │ 修正後 │ 修正前 │ 修正後
───────────┼─────┴─────┴─────┴─────
損益概要 |
───────────┼─────┬─────┬─────┬─────
純売上高 │ 3,078 │ 2,967 │ 3,149 │ 2,710
───────────┼─────┼─────┼─────┼─────
営業利益 │ 190 │ 12 │ 21 │ 86
───────────┼─────┼─────┼─────┼─────
営業権前純利益およびMI│ 147 │ -578 │ -568 │ 234
───────────┼─────┼─────┼─────┼─────
純利益 │ 23 │ -675 │ -675 │ 134
───────────┼─────┼─────┼─────┼─────
希薄後の1株当たり利益 │ 0.02 │ -0.51 │ -0.51 │ 0.10
───────────┼─────┼─────┼─────┼─────
E/ADS* │ 0.02 │ -0.59 │ -0.59 │ 0.12
───────────┼─────┼─────┼─────┼─────
株数 (単位:10億) │ 1.36 │ 1.33 │ 1.33 │ 1.36
───────────┴─────┴─────┴─────┴─────
注意:「廃止事業」として処理されている光ファイバー、光コンポーネント、
電池事業に関する過去の業績は、全て修正されています。
* E/ADSは2004年6月30日正午のニューヨークの
連邦準備銀行ユーロ/ドルレート1.22米ドルを用いて算出されています。
用語解説
■第2四半期の部門別業績概要
┌─────────┬─────┬─────┬─────┐
|単位:100万ユーロ | 2004年 | 2003年 | 2004年 |
| |第2四半期 |第2四半期*|第1四半期*|
├─────────┼─────┴─────┴─────┘
│売上高: |
├─────────┼─────┬─────┬─────┐
│固定通信* │ 1,353 │ 1,360 │ 1,133 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│移動体通信 │ 842 │ 834 │ 757 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│プライベート通信 │ 929 │ 868 │ 865 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│その他および償却分│ -46 │ -95 │ -45 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│合 計 │ 3,078 │ 2,967 │ 2,710 │
├─────────┼─────┴─────┴─────┘
│営業利益: |
├─────────┼─────┬─────┬─────┐
│固定通信* │ 136 │ 7 │ 28 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│移動体通信 │ 48 │ 10 │ 70 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│プライベート通信 │ 35 │ 21 │ 35 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│その他および償却分│ -29 │ -26 │ -47 │
├─────────┼─────┼─────┼─────┤
│合 計 │ 190 │ 12 │ 86 │
└─────────┴─────┴─────┴─────┘
*「廃止事業」として処理されている光ファイバー、光コンポーネント、
電池事業に関する過去の業績は、全て修正されています。
前年同期と比較した業績傾向についてより正確な説明を提供するため、下記のコメントは前年同期比をもとに作成されています。
●固定通信部門
第2四半期の売上高は、ブロードバンドアクセス、データネットワーキング、ソリューションの各分野で好業績を上げ、前年同期の13億6,000万ユーロに対しほぼ同レベルの13億5,300万ユーロとなりました。ブロードバンドアクセスの分野では、西ヨーロッパと北米で業績が伸びており、トルコやエジプトなどの新興市場でも新規事業が勢いづきました。今期、DSLは前年同期比50%増の合計480万回線が出荷され、今年度の累積出荷数を1,030万回線としました。IP事業も今期の業績に大きく貢献し、エッジサービスルーティング事業では米国、中国、ベルギーなどで10件の新規顧客を獲得しました。現在30件の顧客を抱えており、今期新たに加わった英国の試用段階にある顧客も含めると、顧客合計は40件になります。MSWANの売上も引き続き堅調で、その好調の鍵はIP/MPLS機能を提供する能力にあります。さらに、今期発表された新たなメトロイーサネット製品群が市場で歓迎され、既に2件の顧客を獲得しています。ソリューション事業もNGNの普及で引き続き好調でした。今期、様々なソフトスイッチソリューションで5件の新規顧客を獲得した結果、現在ソフトスイッチで合計26件、NGN/VoIPソリューションで50件以上の顧客を抱えています。ヨーロッパでは、DSLソリューション上での初の商用ビデオ配信を開始し、北米でもニーズが高まっています。光通信ネットワーク事業については、低調が続く海底ネットワーク以外は、伸びを見せました。北米での固定・無線両ネットワーク用のメトロアプリケーション向けクロスコネクトの普及と、西ヨーロッパでのサービスプロバイダによるメトロネットワークの拡大に焦点を置いた総合的な光通信ポートフォリオの設置により、それぞれ業績で伸びが見られました。音声ネットワークは引き続き下降傾向にありますが、設置済みベースの保守サービスで収益を上げることに重点を置きかえたことで、下降速度はゆるやかになってきています。
営業損益は、ブロードバンドアクセス、音声ネットワーク、IP事業が大きく貢献し、光通信ネットワークで収益力が回復した結果、前年同期の700万ユーロに対し、今期は1億3,600万ユーロの利益を計上しました。
●移動体通信部門
第2四半期の売上高は、無線伝送事業で新製品への移行があり、移動通信ネットワーク事業で収益確認のずれがあったため、前年同期の8億3,400万ユーロから少し増え8億4,200万ユーロを計上しました。インド亜大陸、アフリカ、南米などの新興市場での受注や、中国およびロシア市場での地位の拡大の結果、携帯端末インフラストラクチャの受注が好調で、東南アジアでの不振を補いました。アルカテルの技術は、引き続きEDGEおよび3G/UMTSに焦点を置いていますが、これらは西ヨーロッパで複合ネットワークとして成長しているだけでなく、中近東や北アフリカでの最近の受注にも見られるように、急成長する新興市場でも普及しています。基幹ネットワークでは、新IPまたはNGNアーキテクチャへの移行が加速しており、西ヨーロッパや米国で重要な契約を受注しています。移動通信ソリューション事業も引き続き好調で、移動通信ビデオや収束性決済ソリューション付き次世代アプリケーションの分野で顧客が増加しました。
営業損益は、前年同期の1,000万ユーロに対し、今期は4,800万ユーロとなりました。移動通信ネットワークは二桁の利益率を維持し、大きく貢献しました。端末事業は、今期の連結財務諸表で示されているように、営業損益にマイナスの影響を及ぼしました。
●プライベート通信部門
第2四半期の売上高は、前年同期の8億6,800万ユーロから7.0%増の、9億2,900万ユーロでした。IP/PBX事業が特にヨーロッパで引き続き堅調な伸びを見せ、再び第一位の座を固めました。Genesysは、引き続き事業を拡大しており、北米で大型受注をし、市場の牽引役となりました。エンタープライズデータ事業は、米国でIT投資が監視されたことも影響して軟調でした。鉄道関連事業の信号システムおよび関連通信ネットワークの分野でも、主幹線とメトロ線両方で、特に西ヨーロッパで大幅に成長しました。宇宙関連事業も、2003年の受注効果の他、米国と中国で商用受注をし、売上増を記録しました。統合およびサービス事業は成長するプライベート部門への参入を続け、アウトソーシング事業の市場での伸びが確認されました。
営業損益は、全部門で好業績を上げたことにより、前年同期の2,100万ユーロに対し、今期は3,500万ユーロの利益を計上しました。
■2004年度第2四半期の決算(未監査)
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
【損益計算書】(2003年第2四半期の数値は、オプトロニクス、電池
および光ファイバー事業の廃止を受けて修正されています。)
純売上高 :30億7,800万ユーロ。
*前年同期(29億6,700万ユーロ)比3.7%増
地域別売上高 :西ヨーロッパ 43%
その他のヨーロッパ 7%
北米 17%
アジア 16%
その他 17%
売上総利益率 :38.3%(前年同期:31.8%)
販売費および一般管理費(SG&A):5億5,700万ユーロ(対売上18.1%)
研究開発費(R&D):4億3,300万ユーロ(対売上14.1%)
営業損益 :1億9,000万ユーロの利益
法人税および営業権償却費計上前損益:1億3,900万ユーロの利益
以下を含む:
・転換社債の支払利息:1,100万ユーロ
・財務損失:400万ユーロ
・リストラ経費:6,800万ユーロ
・営業外費用:3,200万ユーロ
営業権前純損益および少数株主持ち分:1億4,700万ユーロの利益
純利益 :2,300万ユーロ
以下を含む:
・関連税額控除2,800万ユーロ
・関連会社の持ち分損益と事業償却で2,000万ユーロの損失
・営業権償却費で1億200万ユーロの損失
・少数株主持ち分で2,200万ユーロの損失
希薄化されたA株のEPS:0.02ユーロ(1ADS当たり0.02米ドル)
営業権前0.09ユーロ(1ADS当たり0.11米ドル)
*A株13億6,000万株の平均を元に算出
【貸借対照表項目】
経営運転資本 :3億8,300万ユーロ(過去12ヶ月間の対売上3.1%)
現金および現金同等物:53億8,400万ユーロ
純現金 :6億3,400万ユーロ
ギアリング(借入資本率):17%
営業キャッシュフロー(その他の売上債権や負債の
変更前営業活動で支払われた純現金):7,100万ユーロのマイナス
1995年証券訴訟改正法の「セーフ・ハーバー」陳述:
このプレスリリースは以下の点に関連して将来を見通した文章を含んでいます:
(i) 2004年度の第3四半期および年間売上高、営業利益、
EPS(1株当たり利益)に関して、制限のないアルカテルの
将来の業績見通し
(ii) アルカテルのリストラプログラムが2004年にアルカテルに
どのような効果をもたらすか
(iii) 営業利益率の改善
(iv) 戦略的協力関係がもたらす利益
これらの将来を見通した文章は、予想と実際が異なる成果や結果を招く可能性のあるリスクや、不確実性が絡む現在の期待、予測、仮定をもとにしています。これらのリスクや不確実性には以下のものが含まれます:
・アルカテルがコスト削減やリストラプログラムを引き続き
実施することができるか、そしてこれらのプログラムが、
特に純利益について期待どおりの効果をもたらすことができるかどうか
・一般の景気状況(為替レートの変動を含む)、特にアルカテルの顧客の
事業の不確実性
・アルカテル製品・サービスへの顧客の需要
・コストと費用の管理
・国際成長
・通信業界の状況および成長率と国内外の一般的な経済状況
・上記の各要因が売上増の予想と純利益の黒字化実現に与える影響
リスクや不確実性について詳しくは、アルカテルが証券取引委員会に提出している報告書をご覧下さい。アルカテルは新情報、将来の出来事その他などの結果に関わらず、将来を見通した文章を改訂したり修正したりする意向や義務を拒否します。
<アルカテルについて>
アルカテル(ALCATEL)は、フランスを本拠とする世界屈指の電気通信システム・装置メーカーで、通信事業者やサービスプロバイダ、一般企業に対し、音声、データ、ビデオ・アプリケーションなどへの通信ソリューションを世界規模で提供しています。固定および移動通信向けブロードバンドネットワーク、アプリケーション、サービスの分野において主導的な地位を占め、顧客に対し、付加価値を提供しています。
世界130ヶ国以上でビジネスを展開し、連結総売上高は125億ユーロ(約1兆6千億円)(2003年度)。URL: (リンク »)
<日本アルカテル株式会社>
日本では1987年より事業を展開、アルカテルの各事業部門の統合的なサービスを提供しています。
所在地:〒108-6027 東京都港区港南2-15-1品川インターシティー A棟27F/
代表取締役社長:藤井克美/創業:1961年12月、設立:1987年5月/
資本金:4億6,400万円/従業員数:80名/URL: (リンク »)
お問い合わせにつきましては発表元企業までお願いいたします。