カーネル開発のみで計算すると1400億円になります。
同レポート「Linux ディストリビューションの総開発コスト概算(Estimating the Total Development Cost of a Linux Distribution)」(英語)は以下のサイトでごらんにいただけます。
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このレポートは、2002年にRedHat Linux 7.1のコスト概算を算出したDavid Wheeler氏のツール、および手法、具体的にはCOnstructive COst MOdel(COCOMO)の計算式をベースにしたソフトウェア開発の価値、工数を評価するSLOCCountツールを用いFedora 9ディストリビューションについて算出しました。
レポートはこのツールがFedoraのディストリビューションおよびLinuxカーネルに対してどのように適用できたか、また Linuxの価値というものは本質的に何なのかを詳細に述べております。
◆ディストリビューションの総コストはいくらかかるか?
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2008年の賃金を元に算出し、この資料で公開されているテストによると、もし今もういちど開発をするとすればFedora 9のディストリビューション・パッケージは約1兆800億円のコストがかかります。
Fedora9ディストリビューションは5547アプリケーション・パッケージの中に、2億450万ラインのコードを含みます。開発工数は6万人年ほどのものと評価されます。
◆Linuxカーネルのコストはどれぐらいか?
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このテストをFedora9に含まれるLinuxカーネルに適用すると、680万ラインのコードで1400億円の価値があることがわかりました。カーネルそのものの工数は7500人年を超えるものになります。
◆これがLinuxの本当の価値をどのように表しているか?
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この調査はコラボレイティブ開発が膨大な経済効果をもたらしていることを明らかにしています。
過去2年間だけでも200社からの3200人以上の開発者がカーネルに貢献しております。
さらにより多くの人がLinuxディストリビューション全体にはかかわっていることになります。
経済的効果を完璧に測定はできないかもしれませんが、このレポートによりこの手法がベストなものであることを明確にしております。
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