2014年中堅・中小企業におけるPCの導入形態と管理/運用の実態に関する調査報告
調査設計/分析/執筆: 岩上由高
ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は中堅・中小企業におけるPCの導入形態および管理/運用の実態に関する調査を実施した。本リリースは「2014年版 中堅・中小企業におけるPC環境の実態と展望レポート」のダイジェストである。
<PC管理/運用のニーズを深堀することで、PC関連ソリューションの提案機会が広がる>
■ PCのハードウェア形態選択に著しい変化はないが今後はタブレットPCが増加する兆し
■ PC管理/運用ソリューションには「実施内容」「実現手段」「必要条件」の3要素が不可欠
■デスクトップ仮想化やクラウドサービスの訴求タイミングはPC更新/刷新時だけではない
対象企業: 日本全国/全業種の年商500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 企業経営もしくはITインフラの導入/選定/運用作業に関わる社員
調査実施時期: 2014年4月~5月
有効回答件数: 1087件
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)
■ PCのハードウェア形態選択に著しい変化はないが今後はタブレットPCが増加する兆し
以下のグラフは年商5億円以上~50億円未満の中小企業クラスに属するユーザ企業に対して「導入済みPCのハードウェア形態」と「導入予定PCのハードウェア形態」のそれぞれの結果を尋ね、両者を比較したものだ。(本リリースの元となる調査レポートでは他の年商帯や業種、地域といった様々な属性で集計したデータが含まれる。また、以下のグラフでは省略しているが、「自社内設置型のデスクトップ仮想化」や「サービス形態のデスクトップ仮想化(DaaS)」の導入率・導入予定なども尋ねている)
以下のグラフを見ると、中堅・中小企業が選ぶPCのハードウェア形態としては「デスクトップPC」や「A4サイズノートPC」などといった従来型が依然として多くを占めていることがわかる。だが、全体に占める割合は1~2割弱であるものの 「タブレットとしても利用可能なタブレットPCやスレートPC」については導入済みと比べ導入予定における回答割合が高くなっている点に留意する必要がある。
本リリースの元となるレポートではこうしたPCのハードウェア形態やOSの変化を踏まえながら、ユーザ企業がPC管理/運用においてどのような課題を抱え、それに対してどのような対策を求めているか?などに関する分析および提言を行っている。次頁以降ではその一部をダイジェストとして掲載している。
■ PC管理/運用ソリューションには「実施内容」「実現手段」「必要条件」の3要素が不可欠
以下のグラフは年商50億円以上~100億円未満の中堅Lクラスに属するユーザ企業に対し、「現在は未着手だが、これから取り組みたいPC管理/運用に関する項目」を尋ねた結果の一部をプロットしたものだ。実際の選択肢は20項目以上に渡るがここではそのうちの一部を紹介している。
上記のグラフが示すように、ユーザ企業がPC管理/運用に関して取り組みたいと考える項目は多岐に渡る。上記の中から「最も優先度の高い取り組み」をさらに詳しく尋ねた結果(本ダイジェストでは省略)を年商規模別に見てみると、PC関連のソリューションとして今後注力すべき項目が見えてくる。しかし、単にニーズの高い項目を把握するだけでは不十分だ。
以下のグラフは上記に挙げた項目のうちで、「 PCの操作状況(データのコピーや印刷など)を監視する」を実現する際の最も望ましい手段を尋ねた結果だ。このように個々の項目によって「ソフトウェアパッケージによる実現」「ハードウェアによる実現」「デスクトップ仮想化による実現」「クラウドサービスによる実現」などユーザ企業が望ましいと考える実現手段は異なってくる。
さらに、本リリースの元となる調査レポートの中では「それぞれの実現手段に必須となる条件」についても詳しく尋ねている。
例えば、「ハードウェアによる実現手段においては管理ツールなどのソフトウェアも同時に揃っていること」や「ソフトウェアによる実現では既存のPCハードウェアをそのまま利用できること」といったように、ユーザ企業が導入可能と判断するための条件が存在するわけだ。このようにPC管理/運用においては「実施内容(取り組む項目)」「項目毎の実現手段」「実現手段毎の必要条件」の3つのファクターに基づいてソリューションを構築していくことが極めて重要だ。
■デスクトップ仮想化やクラウドサービスの訴求タイミングはPC更新/刷新時だけではない
冒頭で述べたように、中堅・中小企業が選ぶPCのハードウェア形態としては「デスクトップPC」や「A4サイズノートPC」などといった従来型が依然として多くを占めている。通常のPC更新サイクルに沿った提案だけでは、デスクトップ仮想化やクラウドサービスといった新たなPC形態を訴求することは難しい。だが、前頁に挙げた多種多様なPC管理/運用の取り組みの中には、その実現手段としてデスクトップ仮想化やクラウドサービスが比較的多く選ばれるものもある。
以下のグラフは「離れた拠点のPCを遠隔で管理/監視する」(※1)という取り組みを実現する際の最も望ましい手段を尋ねた結果だ。※1の回答件数そのものが少ない点に注意が必要だが、※1においては実現手段として「デスクトップ仮想化環境を構築する」の回答割合が比較的高い。ただし、ここでのデスクトップ仮想化は仮想化されたPC環境をサーバに集約するものではなく、「リモートデスクトップ」などの機能を用いて社内のPCを社外からリモートで操作する「One To One型のデスクトップ仮想化」を指している点に注意する必要がある。中堅・中小企業においても複数の拠点(営業所や工場など)を持つケースは意外と多い。こうしたユーザ企業においては限られた人員で複数拠点に存在するPCの管理/運用を行わなければならない。
全体のPC台数がそれほど多くなく、一部の拠点PCを効率的に管理/運用したいと考える中堅・中小企業にとっては「サーバ集約型のデスクトップ仮想化」は導入負担が大きい。そのため、上述の「One To One型のデスクトップ仮想化」が求められることになるわけだ。デスクトップ仮想化の訴求を検討する販社/SIerとしては中堅・中小企業に向けたファーストステップとして「One To One型のデスクトップ仮想化」も提案の選択肢に加えておくことが望ましい。
これと同様に、クラウドサービスについてもPC管理/運用に関連する取り組みと併せて訴求することが有効だ。本リリース中では詳細を省略するが、「複数の端末を跨いでデータを共有する」「社外においても社内と同じPC環境を利用できる」「 PCを紛失しても情報漏洩しないようにする」といった取り組みにおいてはクラウド形態によるPC環境の提供、もしくは既存PC環境とクラウドサービスとの併用が有効であることがわかる。
ただし、上記の取り組みに関連するソリューションを構築する際にはスマートフォンやタブレットといったモバイルデバイス活用の普及など、PCを取り巻く昨今の様々な環境変化も同時に加味しておくことが必要だ。本リリースの元となっている調査レポートではそうした点も踏まえた上で、上記3つの取り組みに合致する有望なソリューションを具体例を挙げながら解説している。
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2.調査設計:
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ユーザ企業の実態とニーズを数値的に把握したい
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定性調査(インタビュー調査)
ユーザ企業が抱える課題を個別に詳しく訊きたい
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4.分析:
集計結果を分析し、レポートを作成する
5.提言:
分析結果を基にした提言事項を作成し、報告する
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