2014年中堅・中小企業における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価

ノークリサーチは2014年の国内中堅・中小市場における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その集計/分析結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2014-10-08 15:00

<「モバイル」「SaaS」「バックアップとの統合/連携」がこれから注力すべきポイント> ■既存の大手3ベンダに加え、キヤノンITソリューションズやソースネクストの導入も見られる ■今後は「モバイルセキュリティ」や「SaaS形態エンドポイントセキュリティ」に市場拡大の兆し ■小規模企業が求めるのは「取捨選択や手作業が不要な手軽さ」と「バックアップとの統合」
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2014年10月8日

2014年中堅・中小企業における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒120-0034 東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5244-6691URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2014年の国内中堅・中小市場における「セキュリティ関連ツール」の利用実態とユーザ評価に関する調査を実施し、その集計/分析結果を発表した。本リリースは「2014年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の「セキュリティ関連ツール」カテゴリに関するサンプルおよびダイジェストである。


<「モバイル」「SaaS」「バックアップとの統合/連携」がこれから注力すべきポイント>
■既存の大手3ベンダに加え、キヤノンITソリューションズやソースネクストの導入も見られる
■今後は「モバイルセキュリティ」や「SaaS形態エンドポイントセキュリティ」に市場拡大の兆し
■小規模企業が求めるのは「取捨選択や手作業が不要な手軽さ」と「バックアップとの統合」


対象企業: 日本全国/全業種の500億円未満の中堅・中小企業
対象職責: 以下のいずれかの権限を持つ社員
「情報システムの導入や運用/管理の作業を担当している」
「情報システムに関する製品/サービスの選定または決裁の権限を有している」
調査実施時期: 2014年7月~8月
有効回答件数: 1300社(有効回答件数)
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)


■既存の大手3ベンダに加え、キヤノンITソリューションズやソースネクストの導入も見られる
本リリースの元となる調査レポートでは年商500億円未満のユーザ企業1300社を対象としている。以下のグラフはセキュリティ関連ツールを導入しているユーザ企業に対し、導入済み製品/サービス(複数回答可)を尋ねた結果のうち、「年商5億円未満」 「年商5億円以上~10億円未満」 「年商10億円以上~20億円未満」の各年商帯において上位に挙げられた製品/サービスをプロットしたものである。(調査レポートにおいては他の年商帯や業種別、従業員数別、所在地別に集計したデータなども含まれる)PC保護を主な目的とした製品/サービスが多く、トレンドマイクロ、シマンテック、マカフィーといった従来から比較的高いシェアを堅持する大手ベンダに加えて、キヤノンITソリューションズ、ソースネクストなどがシェアの上位に進出しつつある傾向がうかがえる。また、同じベンダの中でも年商規模によって製品/サービスの棲み分けがなされていることに留意する必要がある。逆に言えば「小規模企業向け」「中小企業向け」といった各ラインアップをそれぞれのターゲットに的確に訴求することが非常に重要となってくる。


■今後は「モバイルセキュリティ」や「SaaS形態エンドポイントセキュリティ」に市場拡大の兆し
セキュリティ対策には様々な対象があり、その手法も実に様々である。個別に調査の設計を行う「カスタムリサーチ」では個々のIT企業の製品/サービス体系や調査ニーズなどを踏まえ、対象(PC、サーバ、モバイル端末など)や手法(パターン照合、ヒューリスティック、フィルタリング、レピュテーションなど)、実装方法(社内設置、データセンタ設置、ASP/SaaS)などといった分類を詳細に設定/定義した上で調査を行う。本リリースの元となる調査レポートでは大まかな分類のみに留め、大きな括りでセキュリティ製品/サービスの全容を捉えることを主眼としている。 本調査で用いるセキュリティ製品/サービスの分類は以下の通りである。
統合セキュリティ/エンドポイントセキュリティ: PCやサーバを対象にマルウェア対策を中心とした対策を講じるパッケージを指す。 ただし、モバイル機器を対象としたものは下記の「モバイルセキュリティ」に含める。
メール/Webセキュリティ: スパムメール対策やWebサイトへの攻撃に対する対策を講じる製品/サービスを指す。ゲートウェイ機能によってメールサーバやWebサイトを保護するものが対象となる。
モバイルセキュリティ: 3G/4G回線などを通じてスマートフォンやタブレットといったモバイル機器を保護する製品/サービスを指す。
SaaS形態エンドポイントセキュリティ: PCやサーバを対象としたセキュリティ対策をSaaS形態で提供するサービスを指す。 メールやWebセキュリティのサービスのうち、メール暗号化やURLフィルタリングなどのエンドポイントからのアクセスを保護する機能を持つものも含む。
以下のグラフは上記に述べた製品/サービス分類の粒度で年商別の導入状況を集計したものだ。2014年は調査実施時点では年度の途中であり、2013年以前と比べてサンプル件数が少ない点に留意する必要がある。だが、スマートデバイスやクラウドに関する他の調査結果なども加味すると、2014年から今後に向けては「モバイルセキュリティ」や「SaaS形態エンドポイントセキュリティ」といった新たなセキュリティ対策への取り組みが進む可能性も十分ある。


■小規模企業が求めるのは「取捨選択や手作業が不要な手軽さ」と「バックアップとの統合」
本リリースの元となる調査レポートでは13種類の業務アプリケーションのそれぞれについて、「ユーザ企業が満足している機能は何であり、今後求めている機能は何であるか?」や「ユーザ企業が抱えている課題は何であり、その解決策としてどのような機能が求められるか?」を詳しく尋ねている。その際の設問内容は当然ながら13種類の業務アプリケーションですべて異なる。
以下のグラフは年商5億円未満の小規模企業層に対して、製品/サービスが今後備えるべき機能や特徴を尋ねた結果である。評価項目は20以上に及ぶが、ここではそのうちの一部をプロットしている。また、本リリースの元となる調査レポートでは他の年商帯および業種別/従業員数別のデータなども網羅されている)「バージョンアップ時の費用負担が安価である」、「導入後の保守/サポート費用が安価である」、「導入時の初期費用が安価である」などの費用面の項目はセキュリティだけでなく、いずれのITアプリケーションでも高い回答割合を示すのが一般的だ。 費用面以外の項目の中で比較的多く挙げられているものは以下の通りである。 「セキュリティ対策に関する手作業を自動化できる」 23.6% 「必要な対策が全て含まれており取捨選択が不要である」 15.7% 「バックアップ対策と統合した導入/運用が可能である」 14.6% 上記の項目を見ると、ユーザ企業がセキュリティ製品/サービスに対して望んでいるのは「取捨選択や手作業が不要な手軽さとバックアップとの統合」であることがわかる。バックアップまで守備範囲を広げ、同時にセキュリティ対策に関連する意思決定や管理/運用が手軽になれば、セキュリティ対策に要する費用や作業の負担が軽減されることになる。
年商5億円未満の小規模企業に対しセキュリティ関連ツールの訴求に取り組むベンダや販社/SIerとしてはバックアップツールとの連携または統合によって守備範囲を拡大しつつ、ユーザ企業側の選択や運用における負担を軽減できるような仕組みの提供(各種のセキュリティレベル設定が簡単に行えるウイザード形式のガイドなど)を検討する価値があると考えられる。


■調査実施時に選択肢として挙げた製品/サービス一覧
本調査ではセキュリティ関連ツールを「PC/サーバなどのIT資産を対象とした攻撃またはメールやWebを通じた攻撃などを防御/防止するアプリケーション」と定義している。この定義に基づき、アンケートの回答者はセキュリティを含めた13種類のアプリケーションカテゴリから導入済みのものを選び、選ばれたカテゴリの中からさらに導入済みの製品/サービス名を選択する。
また、下記の選択肢は過去の調査結果に基づき、自由回答の中から多く挙げられたものは選択肢として新たに取り上げ、逆に一定期間以上シェア数値が確認できないものは割愛するといった形で年毎に調整を行っている。

統合セキュリティ/ エンドポイントセキュリティ
ウイルスバスター トレンドマイクロ
ウイルスバスターコーポレートエディション トレンドマイクロ
ウイルスバスタービジネスセキュリティ トレンドマイクロ
Trend Micro Deep Security  トレンドマイクロ
ServerProtect  トレンドマイクロ
ノートンシリーズ シマンテック
Symantec Endpoint Protection  シマンテック
McAfee VirusScan Enterprise  マカフィー
McAfee Host Intrusion Prevention  マカフィー
McAfee SaaS Endpoint Protection  マカフィー
ESET Endpoint アンチウイルス(ESET NOD32を含む)  キヤノンITソリューションズ
エフセキュア インターネットセキュリティ エフセキュア
エフセキュア アンチウイルス エフセキュア
エフセキュア クライアント セキュリティ エフセキュア
カスペルスキー インターネットセキュリティ/アンチウイルス カスペルスキー
Kaspersky Endpoint Security for Business  カスペルスキー
AhnLab V3 Corporate Edition  アンラボ
セキュリティプラットフォーム ハミングヘッズ
Microsoft Security Essentials  日本マイクロソフト
KINGSOFT Internet Security  キングソフト
ウイルスセキュリティZERO  ソースネクスト
アバスト!  AVAST
Symantec Protection Suite  シマンテック
McAfee Endpoint Protection Suite  マカフィー
McAfee Total Protection  マカフィー
ESET Endpoint Security  キヤノンITソリューションズ

メール/ We bセキュリティ
InterScan VirusWall / TrendMicro Enterprise Security for Gateways  トレンドマイクロ
InterScan Messaging Security  トレンドマイクロ
InterScan Web Security  トレンドマイクロ
Messaging Gateway / Mail Security  シマンテック
Web Gateway  シマンテック
McAfee Content Security Suite  マカフィー
McAfee Email Protection  マカフィー
McAfee Web Protection  マカフィー
McAfee SaaS Email Protection & Continuity  マカフィー
メール/Webを対象としたセキュリティアプライアンスを利用

モバイルセキュリティ
Trend Micro Mobile Security  トレンドマイクロ
Symantec Mobile Security  シマンテック
McAfee Enterprise Mobility Management  マカフィー
カスペルスキーモバイルセキュリティ カスペルスキー
エフセキュア モバイルセキュリティ エフセキュア
ウイルスバスタービジネスセキュリティサービス トレンドマイクロ
Trend Micro Hosted Email Security  トレンドマイクロ
Trend Micro InterScan WebManager SCC トレンドマイクロ
Symantec Email Security.cloud  シマンテック
Symantec Web Security.cloud  シマンテック
エフセキュアプロテクションサービスビジネス エフセキュア
McAfee SaaS Endpoint Protection マカフィー
Panda Cloud Office Protection  Panda Security
AhnLab MySaaS  アンラボ
Windows Intune  日本マイクロソフト
Business Security Technical Service(BSTS)  富士通マーケティング
SHILDIAN NETservice または MaLion Internet Security  インターコム
beat  富士ゼロックス
その他のパッケージ製品またはサービス

本リリースの元となっている「2014年版中堅・中小企業のITアプリケーション利用実態と評価レポート」の詳細は下記URLを参照
(リンク »)
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東京都足立区千住1-4-1東京芸術センター1705
TEL 03-5244-6691 FAX 03-5244-6692
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