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2020年 中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイント(インフラ編)

ノークリサーチは2020年の年頭に際して、複数の市場調査レポートの分析結果を総合的に俯瞰し、 中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイントをインフラ視点からまとめた見解を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2020-01-08 12:30

< 2020年の中堅・中小向けITインフラは「アピールの方法を変えてみる」ことが重要> ■従来と異なる活用場面を提示することで、既存インフラ商材の新たなニーズが開拓できる ■WaaS対応に加えて「入口/内部/出口」の3つの対策の必要性を再び啓蒙することが大切 ■「ハイブリッドクラウド」 は「クラウドとオンプレミスの適切な混在」を指す用語にはならない ■「VPN」は拠点間接続ではなく、働き方改革に伴うモバイルワークに紐づけた訴求が有効
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2020年1月8日

2020年 中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイント(インフラ編)

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室:代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880 URL:http//www.norkresearch.co.jp)は2020年の年頭に際して、複数の市場調査レポートの分析結果を総合的に俯瞰し、 中堅・中小企業におけるIT活用の注目ポイントをインフラ視点からまとめた見解を発表した。


< 2020年の中堅・中小向けITインフラは「アピールの方法を変えてみる」ことが重要>
■従来と異なる活用場面を提示することで、既存インフラ商材の新たなニーズが開拓できる
■WaaS対応に加えて「入口/内部/出口」の3つの対策の必要性を再び啓蒙することが大切
■「ハイブリッドクラウド」 は「クラウドとオンプレミスの適切な混在」を指す用語にはならない
■「VPN」は拠点間接続ではなく、働き方改革に伴うモバイルワークに紐づけた訴求が有効


■従来と異なる活用場面を提示することで、既存インフラ商材の新たなニーズが開拓できる
中堅・中小企業向けのIT活用提案を考える際には、「エンドポイント対策(PCやスマートフォンの管理/運用)」、「クラウド活用 (クラウドとオンプレミスの選択)」、「通信/ネットワーク(VPNやリモートアクセスなど)」などのインフラ関連も押さえておくべき 重要なIT商材となってくる。
2020年には「Windows7の延長サポート終了」や「5Gサービスの開始」など、インフラ関連に影響を与える事象も少なくない。 その際に重要となるのは「既に存在するインフラ関連のIT商材を新たな視点で訴求する」というアプローチだ。インフラ関連 のIT商材は業務アプリケーションと違って中堅・中小企業のユーザが直接触れるものではないため、その分訴求が難しいと いう側面がある。しかし、逆に新たな活用場面を提示することによって、既存のインフラ商材を新たなニーズに紐づけて訴求 することも可能だ。本リリースでは様々な市場調査レポートのデータを抜粋しながら、そうした観点から見た場合のITインフラ 導入提案における重要ポイントを見ていくことにする。


■WaaS対応に加えて「入口/内部/出口」の3つの対策の必要性を再び啓蒙することが大切
2020年はWindows 7の延長サポートが終了し、中堅・中小企業においてもWindows 10の普及が本格的に進むと予想される。ただし、 WaaS(Windows as a Service)に伴う更新プログラムの管理/運用がユーザ企業の負担となる可能性もある点に注意が必要だ。以下 のグラフは年商500億円未満の中堅・中小企業に対して 「エンドポイント(PCやスマートデバイス)の守りのIT対策(セキュリティ/運用 管理/バックアップ)において有償でも利用したいと考える製品/サービス」を尋ねた結果である。
一般向けのニュースなどでは「テレワーク/モバイルワーク」や「キャッシュレス決済」が話題となることも多いが、中堅・中小企業の エンドポイント対策といった観点では「Windows 10の更新プログラム制御(※1)」に関するニーズが相対的に高くなっていることがわかる。
(※1)の11.6%という値自体は突出して高いわけではないが、中堅・中小企業が本格的にWaaSを経験するのは2020年以降であると いう点および「有償でも利用したいと考える製品/サービス」を尋ねた結果である点を踏まえると、エンドポイント関連の製品/サービス における付加価値として「Windows 10の更新プログラム制御」を検討する価値が十分あると考えられる。
さらに、「不正アクセスを受けた後の被害拡大を防ぐ対策」(※2)の回答割合が相対的に高くなっている点にも注意が必要だ。中堅・ 中小企業におけるエンドポイント対策では以前から「外部からの攻撃をツールで防ぐ」(※3)といった考え方が比較的多く、IT商材を 提供するベンダや販社/SIerとしても「既に多くのユーザ企業が導入しているマルウェア対策ソフトウェアを除き、市場性が期待できる IT商材はないのではないか?」と思いがちだ。
だが、昨今では標的型攻撃に代表されるように攻撃も巧妙化しており、単にツールを導入するだけでは対処が難しくなってきている。 そのため、上記のグラフが示すように(※2)のような事後対策にも着目するユーザ企業が出てきていると捉えることができる。
(※3)のように外部からの攻撃を防ぐことを目的とした対策を「入口対策」と呼ぶのに対して、(※2)の事後対策にはLANなどの社内 に侵入したマルウェアが機密情報などにアクセスすることを防ぐ「内部対策」や更なるマルウェアのダウンロードや社外への感染拡大 などを防ぐ「出口対策」といったものがある。こうしたキーワードが広く使われ始めた2015年前後と比較すると、昨今の中堅・中小企業 向けのエンドポイント対策ではそれほど強調されていないようにも感じられる。(※2)の回答割合も値自体は9.8%と決して高くないが、 「入口対策」「内部対策」「出口対策」といった全体を俯瞰した視点の必要性を中堅・中小企業向けに改めて啓蒙することが新たなIT 商材の開拓にとっても重要と考えられる。2020年のノークリサーチにおける取り組みにおいても、エンドポイント対策を様々な視点で 分析し、新たな市場機会がないか?を引き続き探っていく。


■「ハイブリッドクラウド」 は「クラウドとオンプレミスの適切な混在」を指す用語にはならない
昨今では金融機関の勘定系システム、政府系基幹、自治体などにおいてもクラウドの採用が進んできている。それらと比べて 中堅・中小企業にはオンプレミスのシステム形態が依然として数多く存在するが、2020年以降には新たな変化が起きる可能性 がある。本リリースの姉妹編である「ソリューション編」( (リンク ») )でも述べた ように、2020年以降はモノ志向からコト志向への移行が加速し、コストを抑えた継続的かつ実効性のあるIT活用が求められる。 そのためには、中堅・中小企業にとってもクラウドとオンプレミスの双方を視野に入れた適材適所での選択が重要となってくる。
IT商材を提供するベンダや販社/SIerが留意すべきなのは、上記の「選択」がクラウドとオンプレミスの単純な二者択一ではない ことを中堅・中小のユーザ企業も既に理解しているという点だ。業務システムにおけるサーバ側のシステム形態はハードウェア、 アプリケーションについて「所有」と「利用」のどちらを選ぶのか?パッケージ/サービスと独自開発のどちらを選ぶか?設置場所 は「自社設備」(社内)と「データセンタ」(社外)のいずれか?によって、以下の9通りに分けることができる。
ハードウェアとアプリケーションを共に購入
・ハードウェア:購入、アプリケーション(パッケージ)、自社設備
・ハードウェア:購入、アプリケーション(独自開発)、自社設備
・ハードウェア:購入、アプリケーション(パッケージ)、データセンタ
・ハードウェア:購入、アプリケーション(独自開発)、データセンタ
ハードウェアを購入、アプリケーションを利用
・ハードウェア:購入、アプリケーション(サービス)、自社設備
・ハードウェア:購入、アプリケーション(サービス)、データセンタ
ハードウェアを利用、アプリケーションを購入
・ハードウェア:利用、アプリケーション(パッケージ)、データセンタ
・ハードウェア:利用、アプリケーション(独自開発)、データセンタ
ハードウェアとアプリケーションを共に利用
・ハードウェア:利用、アプリケーション(サービス)、データセンタ
例えば、以下のグラフはIoT関連の代表的なIT活用場面である「設備/機器の稼働状況を把握/共有する」において望ましいと考える システム形態(複数回答可)を中堅・中小の組立製造業、建設業、一般サービス業(IT関連を除く)に尋ねた結果である。
IoTでは「ハードウェア:利用、アプリケーション(サービス)、データセンタ」のシステム形態が多くなると考えがちだが、上記のグラフが 示すように「ハードウェア:購入、アプリケーション(パッケージ)、自社設備」も多いことがわかる。「エッジコンピューティング」に向けた 動きも踏まえると、全ての構成要素をクラウドに集約することが必ずしも正解とは言えなくなってくる可能性もある点に注意が必要だ。
また、こうした適材適所のクラウド活用を指す用語として「ハイブリッドクラウド」が用いられることもある。だが、実際に中堅・中小企業 と会話をすると、「ハイブリッドクラウド=大企業がオンプレミスとクラウドの双方に跨ってシステムを構築すること」といった理解が多い。 現時点では上記に示した9項目の選択肢に基づく適材適所のクラウド活用を端的に表現する用語が存在しないため、「クラウドとオン プレミスの適切な混在」などの平易な記述を用いることが確実と考えられる。ノークリサーチでは2020年も引き続いて、ユーザ企業と IT企業の双方にとって望ましいシステム形態の在り方について市場分析を行っていく。


■「VPN」は拠点間接続ではなく、働き方改革に伴うモバイルワークに紐づけた訴求が有効
2020年内には国内主要キャリアによる5Gサービスの開始が予定されており、2024年にはEDIなどで用いられてきたISDNのデジタル 通信モードが終了となる。したがって、2020年以降は通信/ネットワーク関連サービスについても注目が高まっていくと予想される。
さらに、働き方改革や人材不足への対処では「外出先からも社内の業務システムを利用する」などによって、業務効率化を図る取り 組みも進むと考えられる。以下のグラフは中堅・中小企業に対して「働き方改革や人材不足に対処するIT活用に際して導入したいと 考える通信/ネットワーク関連サービス」を尋ねた結果である。
選択肢として記載された項目の説明は以下の通りである。
データ通信に関する項目
・仮想ネットワーク(VPN) 拠点間やオフィス/データセンタ間を仮想的なネットワークで接続し、安全や品質を確保する
・専用線接続 拠点間やオフィス/データセンタ間を占有されたネットワークで接続し、安全や品質を確保する
・拠点間ネットワーク統合 拠点間やオフィス/データセンタ間を繋ぐ複数のネットワークを用途や混雑に応じて使い分ける
・リモートアクセス 社外からオフィスやデータセンタのシステムに安全に接続する
音声/FAX通信に関する項目
・電話着信管理 顧客からの電話を社内の適切な部署/担当者もしくは外出中の従業員の携帯電話に着信させる
・内線通話のIP化 クラウドで交換機の機能を実現し、PCやスマートフォンを社内外で内線通話器として利用する
・ペーパレスFAX FAX通信機能をクラウド上で実現し、PCやスマートフォンによるペーパレスの送受信を実現する
その他
・音声とデータの回線統合 音声通話用回線とデータ通信用回線を統合し、管理や費用の負担を軽減する
・データ通信の公私分計 個人が所有する端末において業務利用のデータ通信料金を企業が負担する
・音声通話の公私分計 個人が所有する端末において業務利用の通話料金を企業が負担する
上記のグラフを見ると、「仮想ネットワーク(VPN)」の回答割合が最も高く、「リモートアクセス」が続いている。既に述べたように、今後 は「外出先からも社内の業務システムを利用する」(※)といったニーズが増えると予想される。その際に従業員の端末と社内の業務 システムを安全に接続する手段として、「VPN」や「リモートアクセス」を導入したいと考えるユーザ企業が多くなっていると考えられる。
これまで「VPN」はユーザ企業の拠点を結ぶ手段として訴求されることも少なくなかった。しかし、大企業と比較して拠点数が少ない 中堅・中小企業では訴求対象となる規模や業種が限られてしまう。一方、働き方改革や人材不足に伴う(※)の活用場面(モバイル ワークに該当する活用場面)は上記のグラフが裏付けているように中堅・中小企業全体における多くのニーズが期待できる。
このように以前から存在する通信/ネットワーク関連サービスを働き方改革や人材不足に向けた対処という視点で見直してみることも 有効だ。2020年のノークリサーチにおける取り組みについても、「既存サービスを別の視点で訴求してみる」というアプローチの効果 などについて調査/分析を行っていく。


本リリース内で引用した調査レポート一覧(各冊:180,000円税別)

2019年版 中堅・中小企業のセキュリティ・運用管理・バックアップに関する今後のニーズと ベンダ別導入意向レポート
エンドポイント、サーバ/ネットワーク、アプリケーションを網羅した守りのIT対策と32社に渡るベンダの導入意向を分析
【レポートの概要と案内】 (リンク »)
【リリース(ダイジェスト)】
2020年以降に予想されるエンドポイントの守りのIT対策におけるニーズ変化
(リンク »)
中堅・中小サーバ/ネットワーク関連の守りのIT対策におけるニーズと支出
(リンク »)
アプリケーション利用におけるセキュリティ対策のニーズ変化と主要ベンダの導入状況
(リンク »)

2019年版 中堅・中小IT活用シーン別クラウド導入の実態/予測レポート
働き方改革、IoT、AR/VR、ウェアラブルなどのIT活用基盤として、クラウドはどこまで浸透するのか?
【レポートの概要と案内】 (リンク »)
【リリース(ダイジェスト)】
DX時代のITソリューションにおけるクラウド/オンプレミス選択の業種別傾向
(リンク »)
中堅・中小企業が「働き方改革」や「人材不足」 への対処で選択するシステム形態
(リンク »)
サブスクリプション/シェアリングによるIT活用と システム形態の関連
(リンク »)

2019年版 中堅・中小向け通信/ネットワーク関連サービスのニーズ予測レポート
5G、LPWA、リモートアクセス、音声/データ統合などのネットワーク導入とDX時代のITソリューションとの関連を分析
【レポートの概要と案内】 (リンク »)
【リリース(ダイジェスト)】
中堅・中小企業向けに5Gネットワーク活用を訴求する際に有効なIoT活用シーン
(リンク »)
働き方改革と共に訴求すべき中堅・中小向け通信/ネットワーク関連サービス
(リンク »)

調査レポートのお申込み方法: ホームページ( (リンク ») )から、またはinform@norkresearch.co.jp宛にメールにてご連絡ください

本データの無断引用・転載を禁じます。引用・転載をご希望の場合は下記をご参照の上、担当窓口にお問い合わせください。
引用・転載のポリシー: (リンク »)

当調査データに関するお問い合わせ
株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
Mail: inform@norkresearch.co.jp
Web: www.norkresearch.co.jp
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