2021年 中堅・中小企業がDX時代に重視する保守/サポートの在り方

ノークリサーチは今後のDX時代に向けてユーザ企業が販社/SIerが提供する保守/サポートをどのような観点で評価するのか?に関する分析を行い、その結果を発表した。

株式会社ノークリサーチ

2021-12-16 14:00

<ユーザ企業とIT企業の双方にとって、保守/サポートは「コスト」ではなく、「新たなIT活用の機会」> ■保守/サポートでは「オフィス全体」や「エンジニアリング領域」にも目を向けることが大切 ■「接触を回避する遠隔対応」「セキュリティ対策/トラブル復旧の一括対応」も重要な要素 ■「今後に向けた改善点を示す機会」とすれば、保守/サポート費用も理解を得やすくなる
PRESS RELEASE(報道関係者各位) 2021年12月16日

2021年 中堅・中小企業がDX時代に重視する保守/サポートの在り方

調査設計/分析/執筆: 岩上由高


ノークリサーチ(本社〒160-0022東京都新宿区新宿2-13-10武蔵野ビル5階23号室 代表:伊嶋謙ニ TEL:03-5361-7880URL:http//www.norkresearch.co.jp)は1300社の中堅・中小企業を対象とした調査を通じ、今後のDX時代に向けてユーザ企業が販社/SIerが提供する保守/サポートをどのような観点で評価するのか?に関する分析を行い、その結果を発表した。 本リリースは「2021年版 中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート」のサンプル/ダイジェストである。

<ユーザ企業とIT企業の双方にとって、保守/サポートは「コスト」ではなく、「新たなIT活用の機会」>
■保守/サポートでは「オフィス全体」や「エンジニアリング領域」にも目を向けることが大切
■「接触を回避する遠隔対応」「セキュリティ対策/トラブル復旧の一括対応」も重要な要素
■「今後に向けた改善点を示す機会」とすれば、保守/サポート費用も理解を得やすくなる


対象企業: 年商500億円未満の中堅・中小企業1300社(日本全国、全業種)(有効回答件数)
対象職責: 情報システムの導入や運用/管理または製品/サービスの選定/決済の権限を有する職責
※調査対象の詳しい情報については右記URLを参照 (リンク »)

■保守/サポートでは「オフィス全体」や「エンジニアリング領域」にも目を向けることが大切
新型コロナ第6波の懸念や原油価格の動向など、企業を取り巻くビジネス環境は今後の見通しが立てづらい状況となっている。だが、DXを見据えたIT活用によって様々な変化に対応できる基盤を構築/整備することの重要性は変わらない。そのためには一過性に終わらない継続的なIT活用が不可欠だ。そこで見落としてはならないのが保守/サポートの観点である。以下のグラフは1300社の中堅・中小企業に対し、「最も主要な販社/SIerの保守/サポートに関する評価」を尋ねた結果の一部を年商別に集計したものである。(全ての評価項目については次頁を参照)
「ワンストップでの保守/サポート」と言った場合、従来はIT関連商材が主な対象であった。(※3に該当する項目) だが、上記のグラフが示すように、昨今は複合機/LED照明などのオフィス全体(※1)や装置/機器などのエンジニアリング領域(※2)を対象とした保守サポートも重視されるようになってきている。さらに、年商が低くなると※1の重要度が相対的に高くなり、年商が高くなると※2が重視されやすい傾向も垣間見える。販社/SIerが保守/サポートの改善を図る上ではIT商材だけでなく、オフィス全体やエンジニアリング領域にも目を向けることが大切だ。本リリースの元となる「2021年版 中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート」では86項目に渡る設問を設けて、DX時代に販社/SIerが注力すべき評価ポイントとは何か?を集計/分析している。次頁以降ではその一部をサンプル/ダイジェストとして紹介する。


■「接触を回避する遠隔対応」「セキュリティ対策/トラブル復旧の一括対応」も重要な要素
前頁では「最も主要な販社/SIerの保守/サポートに関する評価」の中から3つの評価項目を抜粋したが、本リリースの元となる調査レポートでは保守/サポートに関する評価を満足度が高い事柄(12項目)(※1)および不満度が高い事柄(12項目)(※2)の合計24項目に渡って尋ねている。以下のグラフは※1(上段)と※2(下段)を中堅・中小企業全体で集計した結果である。
上記の※1に関するグラフにおける最初の3項目を年商別に集計した結果が前頁のグラフだ。赤帯が示すように、オフィス全体やエンジニアリング領域も含めた保守/サポートの重要性が改めて確認できる。また緑帯が示すように、コロナ禍を通じて「接触を回避した遠隔での保守/サポート」や「在宅勤務に伴って発生するかも知れない情報漏えいやアクセス遅延における包括的な支援」の重要性も高まってきた状況が垣間見える。
一方で※2を見ると、赤帯が示すようにIT商材においても保守/サポート対象が限られるケースが少なからず存在していることがわかる。つまり、保守/サポートの範囲をオフィス全体やエンジニアリング領域まで広げている販社/SIerと、IT商材に限った場合でも部分的な保守/サポートに留まる販社/SIerが併存していることになる。後者に該当している場合は早期の改善が不可欠だ。また緑帯が示すように、ユーザ企業の保守/サポートの費用に対する考え方が厳しくなっていく可能性にも注意する必要がある。単なる現状維持ではなく、更なる改善提案の契機となるような保守/サポートの在り方を今から考えておくことが大切と言える。

■「今後に向けた改善点を示す機会」とすれば、保守/サポート費用も理解を得やすくなる
さらに、本リリースの元となる調査レポートでは前頁までに述べた「保守/サポート」だけでなく、以下のような様々な観点から販社/SIerに対するユーザ企業の評価を集計/分析している。
「提案/販売時の活動」について満足度が高い事柄(肯定的な評価項目)(13項目)
「提案/販売時の活動」について不満度が高い事柄(否定的な評価項目)(13項目)
「金額提示」について満足度が高い事柄(肯定的な評価項目)(7項目)
「金額提示」について不満度が高い事柄(否定的な評価項目)(7項目)
「システム構築力」について満足度が高い事柄(肯定的な評価項目)(12項目)
「システム構築力」について不満度が高い事柄(否定的な評価項目)(12項目)
「保守/サポート」、「提案/販売時の活動」、「金額提示」、「システム構築力」の全てを含めた評価項目の数は86項目に達する。
販社/SIerが「保守/サポート」の改善を図る上では「金額提示」の観点も加味することが大切だ。そこで、「金額提示」について満足度が高い事柄を尋ねた結果を中堅・中小企業全体で集計したものが以下のグラフである。
中堅・中小企業は大企業と比べて拠出可能なIT支出額が限られる。 そのため販社/SIerとしては初期費用を抑えつつ、保守/サポート費用については詳しく触れることを避けるといったアプローチをとってしまうこともある。しかし、上記のグラフで 『初期費用だけでなく、保守/サポート費用も事前に明示されている』 という取り組みを肯定的に評価する割合が48.8%に達していることが示すように、ユーザ企業側は必要な費用を事前に明示する姿勢を求めている。前頁でも触れたように「保守/サポート」が単なる現状維持に終始してしまうと、ユーザ企業にとっては削減すべき費用と映ってしまう。しかし、保守/サポートが今後に向けた改善点を示す機会となれば、ユーザ企業から見た位置付けも大きく変わってくる。
一方、「データ量や処理量に応じた従量課金の体系を提案してくれる」や「講読型/サブスクリプション型の課金体系を提案して
くれる」といった項目は1~2割に留まっている。例えば、販社/SIerからの提案には「サブスク」を費用按分の意味合いで用いているケースも散見される。だが、一般消費者向けのビジネスでは月替わりで様々な商品が届けられたり、一定期間毎に商品を変更できるサービスも登場しており、「サブスク」の本来の定義もこうした形態に近い。従量課金や講読/サブスクが中堅・中小企業のIT企業に普及するにはまだ時間を要すると予想されるが、まずは販社/SIer側が用語の意味合いを的確に捉えることが第一歩となってくる。

本リリースの元となる調査レポート

『2021年版 中堅・中小企業の業務システム購入先のサービス/サポート評価レポート』

【対象企業属性】(有効回答件数:1300社)
年商: 5億円未満 / 5億円以上~10億円未満 / 10億円以上~20億円未満 / 20億円以上~50億円未満 /50億円以上~100億円未満 / 100億円以上~300億円未満 / 300億円以上~500億円未満
従業員数: 10人未満 / 10人以上~20人未満 / 20人以上~50人未満 / 50人以上~100人未満 /100人以上~300人未満 / 300人以上~500人未満/ 500人以上~1,000人未満 /1,000人以上~3,000人未満 / 3,000人以上~5,000人未満 / 5,000人以上
業種: 組立製造業 / 加工製造業 / 建設業 / 卸売業 / 小売業 / 流通業(運輸業) /IT関連サービス業 / 一般サービス業 / その他(公共/自治体など)
地域: 北海道地方 / 東北地方 / 関東地方 / 北陸地方 / 中部地方 / 近畿地方 / 中国地方 /四国地方 / 九州・沖縄地方
その他の属性: 「IT管理/運用の人員規模」(12区分)、「ビジネス拠点の状況」(5区分)

【分析サマリの概要】
第1章: 本調査レポートの概要と構成
本調査レポートで述べられている内容の背景/概略と次章以降の流れに関する解説
第2章: 導入社数シェアとプライム率
IT商材を購入/導入する業者としての社数シェアと最も主要な業者となっている割合(プライム率)に関する分析
第3章: 商材分野別ポートフォリオ
各種業務システム、ハードウェア、事務機器、データセンタサービス、アウトソーシング、クラウドなど計12に及ぶIT商材分野で見た時の代表的な販社/SIerのポートフォリオに関する分析
第4章: 導入効果に関するユーザ企業の評価
代表的なプライムの販社/SIerから直近で購入/導入したIT商材の導入効果(売上改善、経費削減)に関する分析
第5章: 費用に関するユーザ企業の評価
代表的なプライムの販社/SIerから直近で購入/導入したIT商材の費用(導入費用、運用費用)に関する分析
第6章: 提案/販売時の活動に関するユーザ企業の評価
代表的なプライムの販社/SIerに対する提案/販売時の活動(肯定的な内容:13項目、否定的な内容:13項目、計26項目)に関する評価の分析
第7章: 金額提示に関するユーザ企業の評価
代表的なプライムの販社/SIerに対する金額提示(肯定的な内容:7項目、否定的な内容:7項目、計14項目)に関する評価の分析
第8章: システム構築力に関するユーザ企業の評価
代表的なプライムの販社/SIerに対するシステム構築力(肯定的な内容:12項目、否定的な内容:12項目、計24項目)に関する評価の分析
第9章: 保守/サポートに関するユーザ企業の評価
代表的なプライムの販社/SIerに対する保守/サポート(肯定的な内容:11項目、否定的な内容:11項目、計22項目)に関する評価の分析

【価格】 180,000円(税別) 【発刊日】 2022年1月初旬
【レポート案内(サンプル属性、設問項目、集計データ例など】 (リンク »)


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株式会社 ノークリサーチ 担当:岩上 由高
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-13-10 武蔵野ビル5階23号室
TEL 03-5361-7880 FAX 03-5361-7881
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